南フランスを代表するワイン産地、ローヌ地方で造られるコート・デュ・ローヌ。手ごろな価格ながら品質が高く、優れたコストパフォーマンスが魅力です。

こちらのページでは、ソムリエがおすすめのコート・デュ・ローヌの赤ワイン、白ワイン、ロゼワインをご紹介します。

南フランスを代表する生産地であるローヌ。フランスの中でもボルドーに次ぐ生産量を誇り、地中海に注ぐローヌ河に沿って数々の銘醸地が連なります。北部と南部に大きく分かれており、北部ではAOC.コート・ロティやAOC.エルミタージュ、南部ではAOC.シャトーヌフ・デュ・パプが有名なワイン産地です。

その中で、AOC.コート・デュ・ローヌは、ローヌ全域を指す地方名アペラシオンで、ローヌ全体のワイン生産量の約半分を占めています。ここではコストパフォーマンスに優れた名品を見つけることができるのが魅力。特にローヌを代表する生産者が手掛けるAOC.コート・デュ・ローヌのワインは高品質なものが数多く存在するのです。

中には生産者のトップキュヴェを輩出する畑で育つ若樹のブドウを使用したり、AOC.コート・デュ・ローヌ専用の畑のブドウを用いて造られることもあり、それが高品質なワインができる所以。普段は手が届かないトップ生産者のワインですが、生産者のエッセンスを手軽に楽しめるのがAOC.コート・デュ・ローヌなのです。

また、コート・デュ・ローヌの赤ワインは、ワイン評価サイトであるジェームス・サックリングの「シャトーヌフのような味わいが楽しめる、30ドル以下のコート・デュ・ローヌ8選」というレポートにて、「このアペラシオンは軽視されがちだがフランスの宝石であり、最高の状態では赤や黒系果実のアロマと豊かなスパイスのニュアンスが混ざった風味を楽しめる」と評価されています。

AOC.コート・デュ・ローヌのもう一つの魅力はブレンドすることで楽しめる、バランスに優れた味わい。これは、ローヌ全域が対象だからこそできる造り方だと言えます。ローヌ地方の主なブドウ品種は、黒ブドウ品種でシラーやグルナッシュ、白ブドウ品種でヴィオニエやマルサンヌ、ルーサンヌなど。シラーはAOC.コート・ロティで知られる品種で、ワインにスパイシーな風味、そして凝縮感のある味わいをもたらします。

グルナッシュは、シラーなどとブレンドされる品種。口当たりは力強くも、酸やタンニンは穏やか、豊潤な果実味が魅力のワインに仕上がります。ヴィオニエは、AOC.コンドリューに用いられる高級白ワイン用の品種。ピーチやアプリコットなどの華やかな香りと厚みのある味わいが特徴です。

また、マルサンヌとルーサンヌはブレンドでされることの多い品種。マルサンヌはボディを、ルーサンヌはハチミツや洋ナシといった甘い芳醇なアロマやスパイスの風味をワインに与えます。