白ワインの女王と呼ばれるブドウ品種、シャルドネ

シャルドネ

ヨーロッパの主要なワイン産地はもちろん、ニューワールドのほぼ全てのワイン産地で栽培されている白ブドウ品種、シャルドネ。

知名度も人気も高く、『白ワインの女王』と呼ばれています。世界中の愛好家から親しまれるシャルドネとは、いったいどんなブドウでしょうか?詳しくご紹介いたします。

シャルドネの特徴

白ワインとブドウ
シャルドネは、フランスのブルゴーニュ地方を原産とする白ワイン用ブドウ品種。ブルゴーニュの名醸ワインから大量生産される安価なテーブルワイン、また、シャンパーニュ等の発泡性ワインと幅広いスタイルのワインを生みます。

ブドウの生育については、発芽が早いため春霜の危険を被りやすいというリスクがありますが、早熟で寒冷地でも適合することから、ブドウ栽培の限界地区以外ならどこでも比較的容易に生育、成熟させることができます。そのため、世界中のワイン産地で栽培されています。

ブドウは小粒で果皮は薄く、ブドウ自体の風味がニュートラルで強い個性を持ちません。よって、個々の生産者の手法によってさまざまな味と香りを演出できる汎用性の高さがシャルドネの最大の特徴と言えます。

シャルドネの主な産地

シャルドネの主な産地をご紹介します。

フランス

フランスのブドウ畑

昔から有名なシャルドネの産地のひとつが、ブルゴーニュ北部のシャブリ地区です。冷涼な気候と「キンメリジャン」と呼ばれる粘土質と石灰質が交互に層を成し、その中に無数の貝殻を含む特殊な土壌は、ワインに火打石を思わせるミネラル感とシャープな味わいをもたらします。

また、ブルゴーニュの中心地ディジョンの街から南へ60kmほど広がる丘陵地帯、いわゆるコート・ドール(黄金の丘)の南部にあるモンラッシェ、ムルソー、コルトン・シャルルマーニュといった畑は、世界最高峰のシャルドネワインを生み出す銘醸地です。

シャンパーニュの原料として使用されるシャルドネは、シャンパーニュ地方の中心地エペルネから南に広がるコート・ド・ブラン地区で主に栽培されています。シャンパーニュ地方はフランス国内においてブドウ栽培の北限ですが、比較的早熟なシャルドネは秋に入る前にはほぼ糖度や酸度が適切なレベルに達します。

アメリカ

アメリカのブドウ畑

主にカリフォルニア州のノースコーストやセントラルコーストで多く栽培されています。カリフォルニアは全般的に温暖ですが、太平洋で発生する霧と冷たい海風の影響で冷涼な気候のノースコーストのソノマでは、非常に良質なシャルドネが栽培されています。

また、ソノマのカーネロスでは、この地で栽培されているシャルドネとピノ・ノワールを用いて高品質なスパークリングワインが生産されています。

オーストラリア

オーストラリアのブドウ畑

西オーストラリア州の都市パースから南へ270km、インド洋に突き出た半島マーガレット・リヴァーは比較的温暖な気候のシャルドネの産地ですが、南オーストラリア州のアデレード・ヒルズは冷涼、ビクトリア州のヤラ・ヴァレーはやや大陸性の気候といったように、同じオーストラリアでも産地の気候はそれぞれ異なります。

いずれも、オーストラリア屈指のファインワインの産地で、良質なシャルドネのワインが生産されています。

シャルドネのワインの特長


独自の強い風味を持たないシャルドネは、産地の気候条件もさることながら、醸造方法によってあらゆるスタイルのワインに仕上がります。ですから、シャルドネのワインの特徴を一言で言い表すことはできません。

例えば、フランスのシャブリのように冷涼な気候のもとに育ったシャルドネをステンレスタンクで醸造、熟成させた場合は、シャープな酸を持つすっきりとした辛口に仕上がります。一方、南フランスやオーストラリアのように比較的温暖な気候で育ったシャルドネは、トロピカルフルーツのような果実味をたっぷりと持つ、ふくよかなワインになります。

また、シャルドネの醸造・熟成にはオーク樽が使われることがしばしばあります。特にブルゴーニュやカリフォルニアの高級なシャルドネのワインには新樽が用いられることが多く、芳ばしいナッツやバニラの風味をそなえたコクのあるワインとなります。

シャルドネのワインと料理の相性

シャルドネと生カキ

ワインの特徴でも前述しましたが、シャルドネのワインのスタイルは多様なので、相性の良い料理もそのスタイルによって異なります。

シャープな酸のあるすっきりとしたシャルドネのワインには、フレッシュなシーフードやサラダ、マリネなどと合わせると良いでしょう。このタイプのワインはしっかりと冷やすことで、より酸が際立ち、キレのあるドライな味わいを楽しめますので、合わせる料理も冷たい前菜風の料理が合います。シャブリと生牡蠣は定番のマリアージュですね。

また、オーク樽の風味が効いたコクのあるシャルドネのワインには、同じシーフードでもムニエルのように火入れした魚料理や、軽めのソースや味付けの鶏肉や豚肉料理が合います。ワインは酸味よりもアルコールのボリューム感がまさるので、オイリーなお料理と合わせると口の中でしっかりとまとまります。このタイプのワインはあまり冷やさずに飲むのがおすすめです。

おすすめのシャルドネのワイン

最後に、ぜひ一度お試しいただきたいシャルドネのワインをご紹介します。

辛口白ワインの代名詞シャブリ

日本でも雑誌などで高評価を受けるジャン・クロード・コルトーが手掛ける一本。

豊かなミネラル感と冷涼な気候由来の溌剌とした酸が料理の味を引き立てます。

牡蠣料理や白身魚のカルパッチョ、火を加えた魚料理全般とも相性抜群で、食卓に欠かせない1本となること間違いなしです。

チリで造られる濃厚白ワイン

プレミアムチリワインを作り続けるモンテス社のハイクオリティな白ワイン。

クリーミーでまろやかな質感が心地よく余韻まで続いていきます。

まろやかで濃い旨みを備えた味わいは、まさしくプレミアムチリワインというべき一本です。

まとめ

シャルドネには強烈な個性はありませんが、果実味、酸、ボディといった白ワインを構成する重要な要素はしっかりと持っています。ですから、丁寧に造られたワインは10〜20年の長期熟成にも耐えうるものとなります。

尚、近年シャルドネのワインは、生産者の技術で作り上げるスタイルよりも、産地の個性をできるだけワインに表現しようとするスタイルが主流になってきています。是非、いろいろなシャルドネのワインを飲み比べ、好みのタイプを見つけて下さい。

参考文献:地図でみる 世界のワイン / ヒュー・ジョンソン、ジャンンシス・ロビンソン (産調出版)

 

 

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