水の都ベネチアを有するヴェネト州で造られるワインの魅力

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公開日 : 2019.3.5
更新日 : 2022.5.23
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赤ワイン

今回は、歴史的な建造物と水辺の美しい風景を持つこの地域で造られたワインについてご紹介します。

目次

ヴェネト州ってどんなところ?

ベネチア

7世紀に州都のベネチアができ、地中海を通じた東方貿易の独占により大きく繁栄しました。最盛期には、様々な地域を支配下に治めることで巨大な共和国に発展。その後、ナポレオンやオーストリアの支配を経て、1866年にイタリア王国に統合されました。第2次世界大戦後には高度経済成長の波に乗って中小企業が成長したため、現在ではイタリアの中で最も豊かな州の一つとなっています。

ベネチアだけでなく、古代ローマ時代の円形競技場跡があるヴェローナ、北イタリア最古の都市と言われているパドヴァ、イタリアを代表する建築家であるアンドレーア・パッラーディオの町と言われるヴィチェンツァなどの有名都市があり、観光客が絶えず訪れる地域です。

ヴェネト州の気候風土

ヴェネトの風景

ヴェネト州は、イタリアにある全20州の中で面積の広さは8番目となっています。山岳部に比べて平野部のほうが多く、アルプス山脈の一部でもある彫刻のようなドロミーティ山塊から南のアドリア海に向けて多くの川が流れ出ています。

アドリア海に面している南部は、夏は高温で乾燥し冬は温暖で雨が多く、いわゆる地中海性気候です。それ以外は日中の熱で温まりやすいという性質を持つ亜大陸性気候となっています。

北からの寒風をアルプス山脈が防ぎ、アドリア海が温度の低下を緩和させるために気温は温かく、ワイン栽培に適しています。

また、ワインの他にもレモンやオレンジなどの柑橘類やオリーブなども盛んに栽培されています。

ヴェネト州の主な産地

ブドウ

ヴェネト州の主な生産地は西部のヴェローナ県、中部のヴィンチェンツァ県とパドヴァ県、東部のトレヴィーゾ県です。各地では、白ワインの「ソアヴェ」、赤ワインの「アマローネ」、スパークリングワインの「プロセッコ」が造られています。それぞれを紹介します。

ソアヴェ

ヴェローナ県では、イタリア語で「心地良い」を意味する、名前の通り爽やかなソアヴェが生産されています。

火山性土壌に石灰土壌が混合しており、爽やかな味わいの中にミネラル感や複雑性があります。

ソアヴェの主要品種は、この地固有の白ブドウ品種であるガルガーネガ。辛口でさっぱりとした味わいや手頃な価格は世界中で愛され続けています。

主なDOPはSoave D.O.C.(ソアヴェD.O.C.)など。

アマローネ

ヴェローナ県の北方に位置するヴァルポリチェッラ地区では世界的にも人気のあるアマローネが生産されています。

通常のワインは収穫したブドウをそのまま破砕し発酵させますが、アマローネは収穫したブドウを3~4ヶ月間陰干し(アパッシメント)、干しブドウにしてから発酵させます。これによりブドウの水分が約40%失われ、エキス分の凝縮した果汁から濃厚で甘美なアマローネが造られます。

Amarone della Valpolocella D.O.C.G.(アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラD.O.C.G.)はイタリアの中でも最高峰と言われるワインのうちの1本となっています。

プロセッコ

東部のトレヴィーゾ県ではプロセッコという、グレーラという品種を主体にした軽快なスプマンテが造られます。

軽快で飲みやすく、花の香りに加えてほのかな心地良い苦味が食欲をそそります。サラダなどの前菜から魚を使ったメイン料理にもよく合う味わいのワインです。

主なD.O.C.G.はConegliano Valdobbiadene-Prosecco D.O.C.G.(コネリアーノ・ヴァルドッビアーデネ・プロセッコ)。

おすすめのヴェネト州のワイン

最後に、ぜひ一度お試しいただきたいヴェネト州のワインをご紹介します。

こちらはイタリアの名門ワイナリーが手掛けるソアヴェです。

柑橘系のフレッシュなアロマに綺麗な酸が合わさってスッキリとした辛口白ワインとなっています。

フリットなどの揚げ物とのマリアージュは格別!是非お試しください。

まとめ

美しい風景や素晴らしいワインで人々の心を掴んで離さないヴェネト州。

お手軽なワインから高級ワインまで幅広く生産されているため、その日の気分にあったものを選ぶことができます。お手軽に爽やかな風味を楽しみたい人はソアヴェかプロセッコを、イタリアの歴史や技術を感じながら壮大な味わいに身をゆだねたいという人はアマローネを選んで楽しんでみてくださいね。

<参考>『2018 ソムリエ協会教本』一般社団法人日本ソムリエ協会

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