わたしたちが日頃飲んでいるワイン。このワインを造った生産者はどんなものが好きで、どんな風に仕事をしているのか気になったことはありませんか？

ワイン造りから私生活まで、生産者の素顔に迫ります。

バスティアン･タルデューさんは、フランス･ローヌのワイナリー、タルデュー･ローランの栽培醸造家長。父は創業者のミシェル･タルデューさん。父が語るワインの魅力に興味を持ち、幼いころからワインの香りをとったり、テイスティングをしてきたそうです。高校時代からは本格的に栽培と醸造を学び、モンペリエ大学にてフランス国家資格ワイン醸造士（D.N.O）を取得。2008年よりミシェルさんの下でワインメーカーとして従事し、2010年からは栽培醸造家長に就任します。今では、2人の娘たちもワインに興味を持ち、香りやテイスティングをするそう。ミシェルさんを見て育った自分と重なる、家族の伝統のようになっています。

ブドウを栽培家から買い取ってワインを造るミクロ･ネゴシアンのタルデュー･ローラン。バスティアンさんがワイン造りを行う上で大切にしているのが、ブドウ栽培家との信頼関係を築くこと。実際に買うときだけではなく、定期的に畑を訪れ、彼らの仕事への取り組み方を知る努力をしています。そのため、バスティアンさんは収穫期以外も大忙し。収穫期にはお昼を食べる時間も惜しいほどだそう。

ワインへの情熱と家族への愛に溢れるバスティアンさんの素顔にせまります。

休日、緑の多い場所や海へ行って、ランニング、トレッキング、サイクリングを楽しみます。娘も家族の伝統に従って、13歳の子は一緒にテイスティング。10歳の子はワインの香りをとっています。

1年で最も忙しい収穫期の1日のスケジュール

父のミシェルさんは、もともと料理人を目指していて、スペシャリテはブイヤベース。バスティアンさんも、ブッフ･ブルギニヨンが得意料理！

エルミタージュは赤も白も素晴らしい品質のワインができる稀有な産地です。エルミタージュ･ブランに子牛のシビレ（＝牛の胸腺と膵臓のこと）を合わせるのが僕のベストペアリング。

サン･ジョセフにはジビエ料理を。ピジョン（食用ハト）の料理を合わせるのがイチオシで、じっくり火を入れたお肉とワインのきれいな酸が口の中で最高のマリアージュ。