内陸性気候のアルザス地方は、1月が最も寒い季節。冬ならではのアルザスワインの楽しみ方をのぞいてみましょう。
pick up Alsace! ① かわいい街並み
まるで絵本の中に迷い込んだような街並みが特徴のアルザス。
“コロンバージュ”と呼ばれる、この地方独特の木組みの家々と、軒先を飾る花々がメルヘンな風景を生み出しています。
アルザス地方中心部に位置するコルマールは、カラフルな建物と石畳みの道が織りなす中世の趣を持つ景観が大人気。日本の人気アニメ映画のモデルとなった街としても知られています。
pick up Alsace! ② 郷土料理
ドイツの影響を受けながら、独自の食文化を育んできたアルザス地方。山に囲まれた地方であることから、郷土料理は肉料理が中心です。
タルト・フランベは玉ネギやベーコンを載せたシンプルな薄焼きピザや、シュークルートは発酵させたキャベツとソーセージや豚肉を煮込んだ料理が有名です。
いずれも日本のご家庭でも再現しやすいので、ぜひワインに併せて作ってみてはいかがでしょうか。
pick up Alsace! ③ ワインの銘醸地
そして、アルザスの何よりの特徴は、“ワインの銘醸地”であるということ。
土壌は石灰岩、砂岩、泥灰土、粘土などの豊かなモザイクで構成されており、そうした多彩なテロワールと、その場所に適した様々なブドウ品種が栽培されることで、多彩なスタイルのワインが生み出されています。
アルザスを代表する生産者「トリンバック」
1626年創業、4世紀にわたりアルザスワインの歴史と伝統を育んできた名門ワイナリー。
計52haに及ぶ畑を所有しており、畑が位置するリボヴィレ渓谷一帯は、周囲をヴォージュ山脈に囲まれていることで雨や偏西風の影響が少なく、豊富な日照量に恵まれた、ブドウ栽培に最適なテロワールとなっています。
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【生産者が語る】冬にも大活躍!アルザス地方の白ワイン
白ワインは夏の飲みもの。そう考えがちですが、それだけではもったいないというもの。
アルザス地方で生産される90~95%は白ワイン。夏にはもちろん、秋から冬も、現地では白ワインが楽しまれています。トリンバックのワインの冬の楽しみ方について、12代目のオーナーファミリー、ジャンさんにお伺いしてみました。
「冬は、白ワインよりも赤ワインを飲む傾向があると思います。その一方、複雑な風味をもつアルザスワインは、濃厚さと複雑性を併せもつ味わいであることから、肉料理を含めた冬の料理と非常によく合います。
豚肉はアルザスの伝統的な食材ですが、ピノ・ノワール はもちろん、リースリング やピノ・グリとのペアリングはアルザスでは常識なんですよ。
ピノ・グリは、白ワインですが、アルザスでは肉と合わせるワインとして一般的です。鶏や鴨などのロースト、またはクリームソースでいただくのがアルザスの定番です。キノコ類は、リゾットまたはパスタにし、ピノ・グリと一緒に召し上がると美味しく楽しめます(クリーム系でもクリームなしでもOK)。
魚料理であれば、アルザスワインに制限はなく、ペアリングは無限大です! 冬に美味しいロブスター、カニ、ホタテと最高に相性が良いのは、ピノ・グリやリースリング です。
新しい年を祝う席では、こうした食材を使った少し贅沢な食卓で、冬の白ワインを楽しんでくださいね。