言わずと知れたヴォーヌ・ロマネ村の名門ドメーヌ、ジャン・グリヴォ。主にヴォーヌ・ロマネ村と、ニュイ・サン・ジョルジュ村に畑を所有し、そのうち半分以上はグラン・クリュ(特級畑)やプルミエ・クリュ(1級畑)という最良のテロワールを誇ります。現当主である5代目、エティエンヌ・グリヴォ氏の想いはただ一つ。「幸せな気持ちになるワインを造りたい」ということ。
1980年代は熟成能力の高い、凝縮感溢れるスタイルを貫いていましたが、1990年代以降、テロワールを最大限に表現するスタイルへシフト。畑ではリュット・レゾネ(減農薬農法)方式を採用し、醸造でも、低温マセラシオン期間を短めに、SO2(酸化防止剤)の使用を最小限に抑えるなど、極力人の手を加えない、ブドウ本来の力に任せたワイン造りを行っています。
その結果、ジャン・グリヴォは2007年にはデキャンター誌において、マスター・オブ・ワインであり、ブルゴーニュに精通した評論家として名高いクライブ・コーツ氏が選出した「時代を通じて活躍するブルゴーニュの10大ドメーヌ」に選ばれるなど、正統派ブルゴーニュワインの造り手として、確固たる地位を築いています。これもひとえに、理想のワインを求める研究熱心なエティエンヌ氏の情熱の賜物と言えるでしょう。
2010年からは、エティエンヌ氏の娘であるマティルド女史と息子のユベール氏が参画し、2017年からはエティエンヌ氏の意思を継ぎ本格的にドメーヌの指揮を執っています。
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