「コスパ最高!絶品ワインを探す旅」こぼれ話 その②

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レポート
公開日 : 2019.5.16
更新日 : 2019.5.24
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プルノット
バローロ、モンフォルテ・ダルバ村にあるプルノットのワイナリー。単一畑ブッシアのみこのワイナリーで造られます。
NHK「世界はほしいモノにあふれてる」に同行取材いただいた今年1月のピエモンテ出張。出張中には、たくさんのワインとの出会いや面白い発見がありました。前回に続き、出張のこぼれ話をご紹介します。
目次

ハイコスパワインをプルノットで発見!

プルノット
今回の出張の堀り出しワインのひとつ、プルノットのバルベラ・ダルバ ピアン・ロムアルド。
NHK「世界はほしいモノにあふれてる」の同行取材時に訪問したワイナリーのひとつがプルノット。1904年に設立された協同組合を起源とし、安定感のあるベストセラーワインを造り続ける名門です。
このワイナリーでの試飲でスタッフ一同驚いたのが「バルベラ・ダルバ ピアン・ロムアルド」の品質の高さ。バローロエリアの南に位置するモンフォルテ・ダルバ村の単一畑で、標高500メートルというブドウの栽培限界にあることから、ミネラル感のあるエレガントなスタイルのワインが造られています。
バルベラというブドウ品種は豊かな酸が特徴ですが、このワインは口当たりが柔らかで、プルノットのブランド・マネージャーのエマニュエル・バルディさん曰く、エイジングも可能とのこと。
「これはお買い得感がある!」と弊社バイヤーの石田をはじめ、出張スタッフ全員一致で「買いたい!」と熱望したハイコスパワインでした。

手づかみで食べるラビオリ!

ラビオリ
ナプキンにじか載せで提供されるラビオリ。アツアツを手でつまみます。ソースなど一切なくても抜群の美味しさ!
ところで、ピエモンテはイタリア屈指の美食の地として知られており、その食文化の豊かさは世界的にも有名です。
「バローロとバルバレスコを擁するランゲ地方には、20もの星付きレストランがあります。ワイン産地で、これほど星が集まっているところはありません!」と断言するのはガヤの4代目当主、アンジェロ・ガヤ氏。
そして星付きレストラン以外にも、地元の素材を使い、地元のワインと共に楽しめる、カジュアルながらハイレベルなレストランが多数存在しています。
今回の出張では、ピエモンテの“食”にまつわる発見が多数ありました。
コスパ最高!と出張スタッフが思わず唸ったプルノットの「バルベラ・ダルバ ピアン・ロムアルド」。これに合う料理としてエマニュエル・バルディさんが紹介してくれたのが、郷土料理のラビオリでした。
その名も「ゴッビ」。ゴッビとは“こぶ”を意味し、その名のとおり、中に仔牛と豚肉、ウサギ肉を詰めたこのラビオリは、こぶのように丸まっていて、アニョロッティ(ピエモンテの名物パスタ)よりも小さめの形状が特徴です。
プルノットのブランド・マネージャー
ワインはもちろん、ピエモンテの歴史、食など様々なことに博識なプルノットのブランド・マネージャー、エマニュエル・バルディ氏。
そして何よりもインパクトがあるのは、ナプキンの上に直接盛ってサーブされ、手づかみで食べるということ!「えっ?!手づかみで食べるの?」とみんな驚いていたところ、エマニュエルさんがその理由について教えてくれました。
その昔、ラビオリをナプキンに広げ、フォークは使わずに手づかみで食べていたことがこの食べ方の由来。星付きレストランでも、そうしたピエモンテの過去の記憶を伝え続けてきた郷土料理として、このスタイルで提供されています。
加えてエマニュエルさんが教えてくれたのが、ラビオリをワインに漬ける食べ方。さかのぼること中世、イタリアの農民たちはとても貧しく、食べるのにも困っていたそう。そうした時代にワインは重要なカロリー源だったことから、ワインにラビオリを漬けて食べていたのだそうです。
たった一皿の料理に、意外なピエモンテの歴史や記憶が詰まっていたことに気づかされた瞬間でした。
そして、肝心のゴッビの味わいは…?
スープやソースは一切なし、ラビオリをそのまま味わうのですが、薄い皮の内側に閉じ込められた肉の旨みをシンプルに味わうことができ、素朴で滋味深い美味しさ。柔らかなバルベラとも抜群の相性で、ラビオリにワインを漬けてもまったく違和感のない組み合わせでした!

バーニャ・カウダはピエモンテ発祥!

バーニャ・カウダ
モスカート・ダスティの名生産者、サラッコでいただいた“進化系”バーニャ・カウダ。グリルしたパプリカにニンニクとアンチョビのソースがかかっています。
その他にも、中世の貧しかった時代をとどめているピエモンテの郷土料理として、現地でいまでもよく食べられているのが内臓料理。鶏のトサカもふつうに食べられています(日本でも焼き鳥屋で食べられることがありますね)。
ちなみに、NHKの番組でも紹介され、日本でもすっかりポピュラーになっているのが、ピエモンテ発祥のバーニャ・カウダ。
野菜とニンニク、アンチョビ、オリーブオイルという簡単な材料で作られるこの料理、こちらも実はピエモンテの貧しい農民が収穫の季節に食べていた料理が由来となっており、ピエモンテのアスティでは、「バーニャ・カウダ・デイ」というバーニャ・カウダのお祭りも秋に開催されています(バーニャ・カウダも現地ではバルベラと併せて楽しまれています)。
NHKの番組では、ソースを野菜に漬けて食べた後、最後に卵を鍋に投入して食べる方法が紹介されていました。なるほど、これは美味しそう!

料理やワインからピエモンテを感じよう!

ピエモンテと言えば、美しい丘陵に一面のブドウ畑が広がり、星付きレストランや白トリュフ、そしてバローロやバルバレスコという銘醸ワインが相まって高級なイメージも強いのですが、郷土料理を味わうことでこうしたちょっと意外な一面を知ることができます。
ピエモンテの歴史や背景を想像しながら、ラビオリやバーニャ・カウダなどのピエモンテ料理と、ピエモンテワインを楽しんでみてはいかがでしょうか。
ピエモンテ特集はこちら
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