「コスパ最高!絶品ワインを探す旅」こぼれ話 その①

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レポート
公開日 : 2019.5.10
更新日 : 2019.5.10
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インタビューの様子
トップバイヤーたちが、世界各地に眠るきら星のような素敵なものを探し求める旅を追いかけるNHK総合の紀行番組「世界はほしいモノにあふれてる」。
5月9日の放送では「コスパ最高!絶品ワインを探す旅」と題して、弊社石田バイヤーが出演し、普段ほとんど紹介されることのないワイン買い付けの舞台裏が紹介されました。
今回は、出演した弊社石田バイヤーに、番組内では放送されなかった旅のこぼれ話を聞いてみました。
目次

掘り出しワインがいっぱいの産地“ピエモンテ”

ピエモンテの畑
プルノットが所有するバローロ・ブッシアの畑
 Q 今回のテーマは「コスパ最高!絶品ワインを探す旅」でしたが、イタリア北部のピエモンテ地方に注目したのはなぜでしょう?
 ピエモンテにはプライべートで2回、仕事で2回訪れていますが、感じるのは、ピエモンテはフランスの銘醸地ブルゴーニュととても似ているということ。家族経営で畑仕事を大切にする生産者の考え、生産量、畑の規模など、どれをとってもよく似ています。
しかも、バローロやバルバレスコは銘醸地として、知られているようで知られていなくて、掘り出し甲斐があります。ブルゴーニュはあらゆる情報が出尽くしていて、価格も高騰していますが、ピエモンテはまだまだ。そしてブルゴーニュと同様に生産者の個性、単一畑の個性があって、計り知れない魅力があります。
味わいはもちろん、知られていないワインを発掘する可能性を秘めた産地としてピエモンテに注目しています。

“超天才”生産者はすごかった

ロベルト・コンテルノ氏
名門、ジャコモ・コンテルノを指揮するロベルト・コンテルノ氏
Q 今回の旅では17のワイン生産者を訪れたそうですが、特に印象に残った造り手を教えてください。
ロベルト・コンテルノさんです。超天才であることはもちろん、ストイックな努力家の生産者です。ワイナリーが本当にピッカピカで、足を踏み入れた瞬間にわかるんです。そして雑談をしている時は楽しくてユーモアいっぱいの方なのですが、ワインのテイスティングに入るとスイッチが入って、セラーは教会やお寺に足を踏み入れた時のような緊張感があります。ワインと真剣に向き合う彼の姿勢そのもので、そんな生産者はなかなかいません。
今年から「ネルヴィ・コンテルノ ガッティナーラ」を輸入できるようになり、彼の熱い想いを伝えられる第1歩となる他、コンテルノ氏がデザインに携わるネッビオーロにぴったりのグラス(センサリー)も輸入することになりました。
また、ピエモンテは気候が厳しく過酷な場所で、傾斜もきつくて畑作業が大変。家族経営でワイン造りをしているので、どの生産者もみんな手がごつかったのが印象的でした。女性もどんどん活躍されていますがみんな地に足がついていて強い信念があり、美しいと心から感じました。
バローロのレジェンド、パオロ・スカヴィーノのエンリコ・スカヴィーノ氏と、娘のエンリカさん

毎日食べた!絶品ピエモンテ料理

カルネ・クルート
ラ・モッラのレストランで食べたカルネ・クルード
Q 美食の宝庫と言われるピエモンテ。絶品料理がたくさんあったようですが、特においしかった料理があれば教えてください。
しつこく食べていたのは、カルネ・クルード(牛肉のタルタル)です。
日本では生肉が食べられないので、毎回どのレストランに行っても食べていました(笑)。ピエモンテは仔牛肉が有名で、タルタルもフレッシュでとても美味しいんです。
私は海外に行くと、仕事でもプライベートでもなるべく現地でしか食べられないものを食べるようにしています。買い付けの出張は日々食べ日々飲むことも仕事ですが、おかげさまで胃腸が強いことは役に立っているようです。
パオロ・スカヴィーノおすすめの大人気地元レストランで頂いたカルネ・クルード。見た目はシンプルですが味は絶品!
カルネ・クルードはお店ごとに味わいもスパイスやソース、作り方も異なりますが、フレッシュなバルベラとかドルチェットがよく合います。
一方でネッビオーロには焼いたままのシンプルな赤身肉が合いますね。山に囲まれたピエモンテは魚料理がない代わりに肉料理が充実していました。

ワインは毎晩飲んで日々勉強

 Q バイヤーとしておいしいワインを発掘するコツがあれば教えてください。
発掘のコツというのはないのですが、ワインを日々テイスティングもしていますが、飲んでいます。
仕事では年間約1,000種類ほどのワインをテイスティングしていますが、自宅でも毎晩かかさず日本も含め世界中のワインを飲んでいます。夫も私もそれぞれワインを買いますが、まずは自分たちがワイン消費者になることですかね。
一本飲んでみるとまた買いたい、違うヴィンテージを追いたい、他にはどんなワインを造っているんだろう、などと、ワインを飲みながら旅ができる時間や会話は楽しいですし、それは自身の感覚を磨き続けることにも繋がっています。
そして買付の心得として私が弊社の廣瀬会長の背中を見ながら学んできたことは、好奇心、熱意、謙虚に学ぶ姿勢、品格、ユーモアです。
ワインは人を幸せにするもので、人とシェアする喜びがあって、人生を豊かにするもの。ワインに込められた思いや出会いを見逃さずに、お客様へご紹介できるよう、ワイン商人としての道をこれからも大切に歩みたいと思っています。
石田バイヤー、ありがとうございます! この後続く旅エピソードもお楽しみに!
ピエモンテ特集はこちら
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