ブドウ品種を知ることが、ワインがわかる一番の近道です。もちろん、ブドウが造られる土壌や気候、醸造、造り手など、さまざまな要素が入り混じることでワインの味わいが生み出されるのですが、品種が大きな要素であることは間違いありません。
ちなみにブドウ品種にもファッションのように定番はもちろん、今だからこそ人気、といった流行があります。
定番を含めた今注目の10種類のブドウ品種を、キャラクターに見立ててご紹介します!
目次
今再び脚光を浴びるアロマティック系品種「リースリング」
和食が世界的ブームとなり、素材を生かしたシンプルな調理法によるヘルシー&ライト志向が高まっている昨今、ワインもライトでピュアな味わいになるトレンドがあります。そんな今、世界的に再び人気となっているのが辛口リースリング。ドイツやフランスのアルザスなどに代表されるブドウ品種です。
通常、マロラクティック発酵を行わないことから、シャープな酸があり、フレッシュ&ライトな味わいがまさに今の食の嗜好に合致しています。
近年のリースリングの人気産地は、なんとアメリカ・ニューヨーク州!フィンガーレイクスをはじめ、アメリカで最も古い産地のひとつ、ハドソン・リヴァーなどが有名。本来はブドウを育てるのには難しい地域ですが、温暖化に加え、その独特のテロワールによって高品質なブドウ造りが可能となっています。
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ピノ・ノワールに似ている!?箱入り娘「ネッビオーロ」
「ピノ・ノワールが世界で最も魅惑的なブドウ品種とするならば、ネッビオーロは同様の理由でその二番手である」、そう言及したのはワイン評論家のジャンシス・ロビンソン女史。
バローロやバルバレスコに使用されるネッビオーロは、ピノ・ノワール同様、土壌や気候など栽培条件が限られており、ピエモンテとその周辺以外で栽培するのが難しく(しかも南や南西の斜面、かつ標高250~400mという細かな条件つき!)、逆にそれらの地では他に類を見ないほどのクオリティのワインが生み出されます。土壌に敏感で、その土地の個性を味わいに鏡のように映し出すこともピノ・ノワール的だとされています。
しっかりとした酸があり、タンニンも豊富なため長期熟成向き。バラやチェリー、スミレなどの魅惑的な香りがあり、熟成によってキノコやタバコなどの複雑性に富んだ風味へと変化していきます。
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華やかかつデリケートな人気品種「ヴェルメンティーノ」
イタリアの沿岸部で多く栽培され、世界中で人気を博している白ワイン用ブドウ、ヴェルメンティーノ。
サルディーニャは古くから名産地として知られていますが、特に注目なのが、トスカーナの沿岸部、ボルゲリで造られるもの。イタリアワインの帝王「ガヤ」やアマローネのトップ生産者「アレグリーニ」が進出し、良質なヴェルメンティーノを生み出しています。
非常に華やかなアロマとフレッシュかつデリケートな味わいが特徴的。後味には塩味を思わせるミネラルや苦みが味わいを引き締め、フルーティなだけでは終わらない奥深さを併せ持っています。
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近年大注目のダークホース!「カベルネ・フラン」
カベルネ・ソーヴィニヨンの交配親として知られる品種ですが、ボルドーではカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロとブレンドされることが多く、補助品種として知られていました。
ところが最近では、地球温暖化に伴い品種の特徴である清涼感のあるアロマに注目が集まっており、トスカーナのボルゲリやニューワールドではカベルネ・フラン主体でワインが仕立てられることも増えてきています。
シュヴァル・ブランに代表されるボルドー右岸のカベルネ・フランが最高峰として知られていますが、ロワール産のカベルネ・フランはパリのビストロで大人気。日本でもますます人気が高まりそうな注目度の高い品種です。
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スペイン原産の魅力溢れるブドウ「グルナッシュ」
地中海沿岸部を中心にスペイン、フランスで人気のあるブドウ品種。
スペインではガルナッチャ、フランスではグルナッシュと呼ばれます。暑く乾燥した土地を好み、パワフルな果実味と低めの酸、しっかりとしたボディが特徴的。
他品種とブレンドされることも多く、ワインに果実味やボディを与え、親しみやすいキャラクターをもっています。
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