モンテスとエノテカ、40年近く続く絆の物語

お気に入り追加

ディスカバー
公開日 : 2026.5.22
更新日 : 2026.5.22
シェアする
モンテス

モンテスは1988年にチリから世界へ誇りを持って届けられるワインを造るべく、その歴史をスタートさせました。


実は、エノテカの創業も同じ1988年。1990年代初頭に取引を開始して以来、ともにワインの世界を歩みながら、多くのお客様へワインの楽しさを届けてきました。


そんなモンテスの歴史を語るうえで欠かせない存在が、創業者の一人である故ダグラス・ムライ氏です。長年にわたり深い交流を重ねてきた、エノテカ創業者・廣瀬恭久に話を聞きました。

ペドロ・グランド氏、アウレリオ・モンテス氏、ダグラス・ムライ氏、アルフレド・ヴィダウレ氏
創業者の4人、左からペドロ・グランド氏、アウレリオ・モンテス氏、ダグラス・ムライ氏、アルフレド・ヴィダウレ氏

ダグラス・ムライさんが教えてくれたこと

廣瀬恭久
エノテカ創業者・廣瀬恭久

エノテカを創業して、最初に取り扱ったチリワインのひとつがモンテスでした。 きっかけは、当時モンテスの営業部門を率いていたダグラス・ムライさんの人柄や考え方に深く共感したことです。 モンテスを取り扱うにあたり、ムライさんとは何度も会い、互いの理解を深めていきました。彼は、どんな時も感謝を忘れない人でした。 ある日、ムライさんと一緒にレストランで食事をしていた際、隣のテーブルにモンテスのワインが置かれているのを見るや否や、突然立ち上がり、「モンテスのワインを飲んでくれてありがとう!」と、そのお客様に握手を求めたことがありました。 当時、チリワインとしてすでに世界的な成功を収めていたにもかかわらず、驕ることなく、誰に対しても分け隔てなく感謝を伝える。その姿勢がとても印象に残っています。

ムライさんとの思い出

チリを訪れるたび、毎回少し恐怖を感じていたのが、ムライさんの運転する車に乗る時間でした。話しながら、猛スピードで運転するものだから、いつも冷や冷やしていました。 実は彼、自動車事故で車が大破したにもかかわらず、奇跡的に無傷だった経験があります。事故当時、ポケットには小さな天使の人形が入っていたそうです。その出来事をきっかけに「天使が守ってくれた」と信じるようになり、以降も常に小さな天使の人形を持ち歩くようになりました。 そして、その人形を「お守りに」と出会う人にプレゼントすることがムライさん流のおもてなしのひとつになっていきます。モンテスのワインのラベルに描かれている天使も、このエピソードが由来です。それは、「チリ初のプレミアムワイン」という途方もない夢を見守り、支えるための“守護天使”でもありました。 また、ムライさんはとにかくよく食べ、よく飲み、そして誰よりも働く人でした。そんな生活が続いたことで体調を崩し、「健康のために痩せたい」と相談を受けたことがあります。 そこで一緒に参加したのが、伊豆・やすらぎの里で行われていた「5日間断食ダイエット合宿」でした。 真夏の伊豆の遊歩道を歩いていた時のことです。断食中で体力が落ちていたムライさんが、「もう歩けない……何か飲みたい」と弱音を漏らしました。 しかし、その遊歩道には蚊が多く、とても立ち止まれる状況ではありません。結局、大柄な彼を背負って近くの寮まで運ぶことになりました。あれは大変でしたね…。 今となっては、懐かしく思い出されるエピソードです。

最後まで変わらなかったホスピタリティ

モアイ像

晩年、ムライさんはガンを患い、闘病生活を送っていました。忘れもしない2010年3月。出張で滞在していたパリで、余命わずかだという連絡が入りました。 私はすぐにチリへ向かい、彼のもとを訪ねました。一晩を共にし、飛行機に乗る直前まで、さまざまな話をしました。その時のことは、今でも鮮明に覚えています。 帰り際、彼は一冊のイースター島の写真集を手渡してくれました。以前、私が「いつか一緒にイースター島へ行って、モアイ像を見たい」と話していたことを覚えていてくれたのです。 飛行機の中でその写真集を開くと、直筆のメッセージが添えられていました。 「To A TRUE FRIEND Yasuhisa Hirose」 「本当の友だち、廣瀬へ」の書き出しで始まり、「エンジェルと共にあなたとエノテカのチームをいつもそばで見守っているよ」と綴られていました。飛行機の中で読み、涙が止まらなくなりました。 最後の最後まで、本当にホスピタリティあふれる人でした。今思い返しても胸が熱くなり、涙が出てきます。 それから3カ月後、ムライさんはこの世を去りました。それでも、今も近くで優しく見守ってくれているように感じています。

モンテスを語る上で欠かせない「人」

モンテスの技術面を支えてきたワインメーカーのアウレリオ・モンテス氏は、常に真摯にワイン造りと向き合い、品質向上のために新たな挑戦を続けてきました。 一方で、「どうすれば世界中の人にモンテスを飲んでもらえるか」を誰よりも考えていたのがムライさんです。 この二人がタッグを組んだからこそ、現在のモンテスがあるのだと思います。 そして今、その想いやスピリットは、エクスポート・ディレクターのカルロス・セラーノ氏をはじめとする現在のモンテスのスタッフたちへ受け継がれています。 ムライさんの夢は、「世界中の人にモンテスを飲んでもらうこと」でした。彼の部屋には世界地図があり、モンテスが飲まれている国に旗を立てていました。 生前、「いつか日本で10万ケースを達成したいね」と語り合っていましたが、その夢はモンテス社へ受け継がれ、後にカルロス・セラーノ氏とともに実現することができました。 エノテカに強固なリレーションシップを築いてくれたムライさんは、情熱的で、チャーミングで、人間味にあふれた人物でした。 彼がいなければ、今のモンテスはなかったかもしれません。そして、エノテカがこうしてモンテスを取り扱うこともなかったと思います。 モンテスの素晴らしさは、ワインのクオリティだけではありません。その背景には、素晴らしい「人」の存在があります。 モンテスとの歩みは、「人」の存在なくして語ることはできません。だからこそエノテカは、これからもその想いやストーリーを語り継いでいきたいと思っています。

モンテスのワイン一覧

    この記事をシェア

    公式SNS・APP

    最新情報やワインの読み物を 毎週お届けします

    line お友達登録

    お買い物に便利! アプリ限定クーポンも随時配信

    公式アプリ

    ストップ!20歳未満飲酒・飲酒運転。
    妊娠中及び授乳中の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与える恐れがあります。

    ほどよく、楽しく、良いお酒。のんだあとはリサイクル。

    エノテカ株式会社はアサヒグループです。