おうち中華をもっと美味しく!四川料理とワインのペアリング

世界三大料理の一つである「中華料理」は、いくつかの地方料理に分類されます。中でも人気の四大中華と呼ばれているのが「広東料理」「山東料理」「江蘇料理」、そして近年ますます注目を浴びている「四川料理」。

唐辛子や花椒など、辛味スパイスを効かせる調理法が人気です。

四川料理に合わせるお酒と言えば、紹興酒?ビール?レモンサワー?もちろんそれも間違いなく美味しいのですが、ワインとの相性も意外と良いもので、自宅でも気軽にペアリングを楽しむことができます。

そこで今回は「おうち四川でワイン」のススメ。スパイシーな四川料理にはどんなワインが合うかご紹介しましょう。

辛い料理のペアリングのポイント

四川料理の特徴は、なんと言っても「辛味」のスパイス。油と一緒に調理することで、香りも辛みもグッと引き立てる調理法が多く使われます。

辛みの効いた料理とワインのペアリングを考えるときのポイントは、主に三つあります。

①共通項を探す

スパイスや香味野菜の風味、野菜の香りなど、似たようなフレーバーやテイストがあるか?ワインと料理の共通項を探っていくとペアリングしやすくなります。

②華やかタイプを選ぶ

辛みは他の味覚より、口に入れた時のインパクトが強いもの。せっかくのワインの風味を打ち消してしまわないよう、ワイン選びも上品で繊細なものより、ふくよかさや華やかさのあるタイプを選んでみてください。

③タンニンは控えめを選ぶ

風味とは逆に、強すぎず、穏やかなタイプを選びたいのがタンニン。タンニンは料理の脂っこさをほどよく中和してくれるのですが、渋みや苦みが強すぎると料理の辛さをより際立ててしまい、いわゆる「too much」な状態にしてしまいがちです。

真っ赤な料理をイメージする四川料理ですが、全ての料理が激辛なわけではありません。ここからは料理別に、合わせるワインを見ていきましょう。

麻婆豆腐に合うワイン

四川料理と聞いて、最初に思い浮かべる料理はおそらく麻婆豆腐でしょう。

ひき肉と香味野菜を炒め、豆腐を加えてスープで煮る料理。唐辛子による直線的な辛さと花椒の痺れるような辛さ、これらのインパクトある辛みの先にある深みのある旨味が魅力です。

赤ワインのスパイス感を同調させることも可能ですが、ここは思い切って、甘めの白ワインを合わせてみてください。

例えばアカシアとパイナップルのニュアンスのある、やや甘口の「リースリング」。刺激的な辛みにトロピカルな甘みが不思議と寄り添い、唐辛子の直線的な刺激を和らげ、辛みに隠れていた旨味をグッと引き出してくれます。

心地良い酸味と甘みを合わせると、辛みと甘みがスッと溶け合う感覚に魅了されますよ。

ホイコーロウに合うワイン

ホイコーロウ(回鍋肉)は、豚バラ肉と野菜を一緒に炒める料理。四川では葉ニンニクと唐辛子を多用した辛みの強いお料理ですが、日本ではキャベツやネギを使い、甜面醤を加え甘辛く仕上げるのが特徴です。

豚肉と野菜の旨味を引き出すなら、断然ロゼワインがおすすめ。

ベリーやチェリーなど赤い果実のアロマ、ほど良い酸味と穏やかなタンニンを感じられるロゼワインを選びましょう。甘みのある味付けのお料理なので、ワインは甘口ではなく、ドライでシャープなタイプが良いですよ。

ロゼ特有のエレガントでフルーティーな風味が、ニンニクやネギの香りをふんわり包み込み、肉汁の甘みと絶妙にマッチ。噛みしめるたびに上品な香りがふわっと広がり、料理の味わいをグッと格上げしてくれます。

チンジャオロースに合うワイン

ちょっと意外なチンジャオロース(青椒肉絲)も、実は四川料理の定番メニュー。チンジャオ(青椒)は青ピーマン、ロース(肉絲)は細切り肉の意。日本では定番の竹の子は、四川では入りません。

ホイコーロウ同様、豚肉と野菜が主役のお料理なのでロゼワインとも好相性ですが、チンジャオロースのポイントは、他のお料理より肉感をしっかり感じられること、そしてピーマンの風味とシャキシャキ食感。赤ワインとも合います。

イチオシのブドウ品種は、カベルネ・フラン。ピーマンのようなニュアンスを感じられ、カベルネ・ソーヴィニョンほどタンニンは強くありません。ほのかに甘みを感じる果実味がスパイスの刺激を包み、どこか素朴なニュアンスと手を取り合ってくれます。

料理を食べ進めて脂っぽさを感じてくる頃に、少しずつワインの酸味がたってくるのも心地良く、ピーマンのシャキシャキした歯ごたえがまたワインを飲みたくさせます。

まとめ

身体の芯からポカポカしてくる四川料理とワインがあれば、寒い夜も暖房いらず。痛快な辛みと脂を適度に流しながら、上品な余韻で心地良く食べ進められます。

もう1本飲みたくなったら、万能選手のスパークリングワインを選びましょう。キリッとドライすぎると料理の辛みが際立ちすぎてしまうので、やや甘口で酸味のしっかりした爽やかタイプだと、料理に寄り添いますよ。