夏の旅行先として風光明媚な島に訪れると、新鮮な海の幸や伝統料理に目が移ろいがちですが、現地ではそれらの料理とともにワインが親しまれていることをご存知でしょうか。実は世界の島の中でも、ワインの文化が根付いている場所は多く存在します。そんな島のワインは固有のブドウ品種や、独自の気候、ユニークな味わいなどから、ワイン雑誌で特集されるなど、昨今のワイン業界のトレンドのひとつなのです。
こちらのページでは、特にワイン産地として注目を集めている4つの島から、エノテカ・オンラインが厳選した計7銘柄をご紹介!ぜひこの夏に、海外旅行に行ったかのような気分で、個性豊かなワインをお楽しみください。
目次
近年評論家たちが注目する、個性的な島のワイン
心地良い海風が吹き、バカンスの避暑地や観光地としても人気のある島ですが、世界にはワイン産地として有名な島が多数存在します。活火山活動など、すべての島の成り立ちはそれぞれ異なるため、各島独自のテロワールを持つことがポイント。それに加えて、海風や海流の影響、標高などの要素があり、各島では独特な栽培方法や、その地に根付いた固有品種を用いてワインが造られているのです。
そんな世界の島のワインは、それぞれの背景に「土着品種」「クール・クライメイト」「ライト&ヘルシー」など現在のワイン業界でのトレンドとなるキーワードを含んでおり、現在ニューヨークやロンドンで大流行中。またワインジャーナリストやソムリエを始めとした世界中のワインのプロからも注目を集めています。
実際にイギリスの著名なワイン評論家であるジャンシス・ロビンソン氏は2018年3月に「最もエキサイティングな非主流ブドウ品種」というセミナーにて、ギリシャ・サントリーニ島のワインを紹介。また書籍を出版した際のインタヴューで、「メインストリームではないが、人々が楽しめると思うワインは?」という記者からの質問に対して、ポルトガル・アゾレス諸島のワインを挙げるなど高い関心を寄せています。
また、ワイン&スピリッツ誌の2021年トップ100ワイナリーでは、イタリア・シチリア島のテヌータ・デッレ・テッレ・ネーレ、ギリシャ・サントリーニ島のドメーヌ・シガラスらを中心に、島を拠点とするワイナリー7生産者がブラインド・テイスティングによって選出されるなど、味わいの面でも注目を集めているのも特徴です。
今知っておきたい、注目の4つの島とおすすめ銘柄
サルデーニャ島:業界からの注目度も高い、ユニークなワインが人気
地中海の真ん中に浮かび、美しい海岸線や古代遺跡でも知られるイタリア・サルデーニャ島はイタリア本土より古いテロワールを持つことが最大の特徴です。島の南部が形成されたのはなんと5億年以上前と言われており、さまざまな火山活動や浸食により、複雑なテロワールが形成されました。
内陸部と沿岸部に分かれて散在する畑で、白ブドウではヴェルメンティーノ、黒ブドウではカンノナウを筆頭に、12以上の品種が栽培されており、テロワールと品種の多彩な組み合わせから生まれる、ユニークなワインが人気です。過去にはワイン雑誌の『ワイナート』や、ワイン評価誌のデキャンタやヴィノスで特集が組まれるなど、業界からの熱い注目を集めています。
サルデーニャ実力派生産者のフラッグシップ・キュヴェ。巨匠に磨き上げられ、驚くべきエレガンスを発揮した1本。
2019年
5,500 円
(税抜価格5,000円)
- JS 93
- V 93+
- WS 92
サルデーニャ実力派生産者のフラッグシップ・キュヴェ。巨匠に磨き上げられ、驚くべきエレガンスを発揮した1本。
2019年
5,500 円
(税抜価格5,000円)
- JS 93
- V 93+
- WS 92
シチリア島:エレガントなエトナが人気急上昇中
地中海で最も大きな面積を誇るイタリア・シチリア島は様々な民族が行き交ったことから個性的な食文化で知られ、優れた小麦や柑橘類などを育む農業が盛んな地域です。ワイン用のブドウにおいても同様で、イタリア州別のワイン生産量では第4位を誇るなど、量と質において素晴らしいワインが造られていることで有名。そのワイン造りの歴史は紀元前7世紀頃から始まっており、土着品種が古くより栽培されています。
広い島の中でも近年、火山を囲むようにして広がるエトナと呼ばれる地域が人気急上昇中。代表的な品種ネレッロ・マスカレーゼは、ピノ・ノワールのように華やかなアロマと凛とした酸が魅力です。そのほかの地域でも、カタラットやグリッロなど様々な伝統品種が栽培されており、そのエレガントな味わいに島内外多くの生産者が関心を寄せるなど、ますます人気を高めています。
コルシカ島:ピュアなブドウを育む、地中海の銘醸地
ナポレオンの生誕地であるフランス・コルシカ島は、イタリア系諸国に支配されていた時代が長かったため、島独自のワイン文化が根付いています。島内は2,000mを超える山岳地帯が主で、ブドウ畑の多くは海岸沿いに位置。1968年以降、新たなAOCが次々に認定され、現在は9つのAOCが制定されるなど、ブドウの栽培に理想的なミクロ・クリマが形成されているのです。
その秀逸なテロワールでは、フレッシュなヴェルメンティーノや豊富なタンニンが魅力のニエルッキオ(サンジョベーゼ)が栽培されており、造られるのはブドウとテロワールの特徴を活かしたピュアなワイン。ワイン評価誌のデキャンタやフランスのワイン雑誌『ラ・ルヴュ・ド・ヴァン・ド・フランス』では特集が組まれるなど、世界的に銘醸地としての評価を高めています。
サントリーニ島:プロも注目する、ミネラル感豊富な白ワインが魅力
白い街並みが人気で観光地として有名なギリシャ・サントリーニ島はワイン産地としても世界的に知られています。火山性の土壌を主体とした畑で育つブドウは、海からの強風の影響を避けるために、地面にバスケットを置くように植える「クルーラ」と呼ばれる独自の株仕立てで栽培されていることが特徴です。
アシルティコと呼ばれる土着の白ブドウが有名で、イギリスの著名なワイン評論家であるジャンシス・ロビンソン氏が、「最もエキサイティングな非主流ブドウ品種」として列挙したことで一躍有名に。また、ワイン・レポートのアシルティコをブラインドで試飲する特集において、日本のMW(マスター・オブ・ワイン)である大橋健一氏も「概して高品質」と絶賛するなど、業界からの熱い関心を寄せられています。造られるワインは柑橘系の香りとミネラル感、キレの良い酸が心地良く、寿司などの和食に合うことも魅力です。
個性溢れる島のワイン一覧
商品一覧
20 件
サンタンドレア・エトナ・ビアンコ
白
エレガント&ミネラリー
評価誌も絶賛するエトナの新星が、ワイナリー最古の樹齢誇るブドウを使用。凝縮感と旨味、複雑で長い余韻を備え、熟成ポテンシャルを秘めた仕上がり。 詳細を見る
本数限定2018年
33,000 円
(税込)
WA 94
2017年
33,000 円
(税込)
WA 95+
バルバガッリ・エトナ・ロッソ
赤
エレガント&クラシック
評価誌も絶賛するエトナの新星による、熟成ポテンシャルを秘めたフラッグシップキュヴェ。単一畑で育つ古樹のブドウが生む、複雑味を纏った妖艶な味わい。 詳細を見る
2017年
33,000 円
(税込)
WA 96