世界三大ブルーチーズの魅力とワインとのマリアージュ

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ワインペアリング
公開日 : 2019.1.11
更新日 : 2022.5.23
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ブルーチーズと赤ワイン

ワインを一口飲むとチーズを欲し、チーズを一口食べればワインが進む。無限ループのようなワインとチーズの組み合わせは、ワイン好きにはたまりませんよね。

種類豊富なチーズの中でも、食べ始めるとクセになるブルーチーズは、初心者から上級者までを魅了する魅惑のナチュラルチーズです。

今回は、ブルーチーズの中でも代表的な世界三大ブルーチーズをご紹介します。それぞれに個性や違いがあるので、チーズの特徴について理解を深めましょう。

目次

ブルーチーズの特徴と世界三大ブルーチーズ

ブルーチーズ

ブルーチーズと呼ばれる青カビのチーズは、古くから存在しています。青カビの出す酵素が乳脂肪を分解することで、特有の香気と風味を作り上げています。強い香りやピリリとした刺激、青カビの性質や美味しさを引き立たせるために塩味が強いことが特徴です。

世界中に数あるブルーチーズの中でも代表的な種類は、世界三大ブルーチーズと呼ばれる「ロックフォール」、「ゴルゴンゾーラ」、「スティルトン」。チーズが好きな方ならば、一度は聞いたことのあるブルーチーズの名前ですよね。この3種類は似ているようですが、それぞれの味わいに違いがあります。青カビが大理石状に広がるロックフォール、パセリ状に広がるゴルゴンゾーラ、静脈状に広がるスティルトンなど、よく見るとチーズの外観からもはっきりと違いが分かります。

ロックフォール(Roquefort)

【生産国】フランス

【原料乳】羊乳(無殺菌)

フランス・アヴェロン県の洞窟で熟成し、伝統的製法で製造されているロックフォールは、古くから存在しています。シャルルマーニュ(カール大帝)がフランス遠征の際に味わい、その美味しさから献納するよう命じたとも言われているほど、高貴なブルーチーズです。フランスのチーズとして初めてA.O.(Appellation d’Origine)を獲得しています。

三大ブルーチーズを比較する際、ポイントとなるのが乳種です。ロックフォールは、牛乳ではなく羊乳から造られます。羊乳チーズの特徴は、牛乳と比べ外観は白さが際立ちます。繊細で柔らかく口溶け、華やかな青カビの香りや適度な塩気を感じ、後味には甘味が広がります。

3種類の中でも、ソフトな歯触りとねっとりと濃厚な旨味、余韻が長いことが特徴です。繊細な味わいで、世界中のチーズファンを虜にしています。

ゴルゴンゾーラ(Gorgonzola)

【生産国】イタリア

【原料乳】牛乳

近年日本で人気の高いブルーチーズが、ゴルゴンゾーラです。イタリア北部アルプス山脈に広がる山岳地帯で放牧された牛のミルクから製造されます。

ゴルゴンゾーラの特徴は、「ドルチェ(甘口)」と「ピカンテ(辛口)」の2種類あることです。近年、日本での消費が増加傾向にある「ゴルゴンゾーラ ドルチェ」は、青カビ特有の刺激がマイルドで柔らかな食感が食べやすく、チーズ初心者にも人気があります。一方、香りや味わいの刺激が強く、組織の詰まったタイプが「ゴルゴンゾーラ ピカンテ」です。

ゴルゴンゾーラは、ブルーチーズのピザやブルーチーズソースのパスタなど、料理に使用しやすいことが人気が高い理由の一つとして挙げられます。

詳しくはこちら

スティルトン(Blue Stilton Cheese)

【生産国】イギリス

【原料乳】牛乳

イギリス中央部で製造されるスティルトンは、生産者も限られ伝統的製法を守り造られています。他の2種類と比べ、青カビが繊細に細かく全体に広がっています。外観はやや濃い黄色を帯びていることも、乳種が異なるロックフォールとの相違がよくわかります。チーズの組織がボロボロとして崩れやすい特徴は、イギリスのチーズによく見られるチェダリング製法から生まれるものです。

スティルトンは、口に入れるとじわじわとした濃厚なうまみが広がり、強めの塩気が感じられます。後味はやや苦みを伴い、品のある仕上がりです。熟成するとさらに芳醇な香りとコクが楽しめます。

ブルーチーズに合うワイン

甘口ワインとブルーチーズ

ブルーチーズは白カビチーズやハードタイプなどのチーズと比べ、特有の香りと塩味が強いという点を理解しておくと、合わせるワイン選びにも役立ちます。ブルーチーズの個性に負けないように、ワインは軽めのタイプよりもやや重めのタイプが合わせやすくなります。白ワインであれば酸味が穏やかでコクのある白ワイン、赤ワインは果実味豊かなしっかりとした味わいがオススメです。ブルーチーズに蜂蜜をかける定番の食べ方が人気ですが、チーズの塩味とのバランスが整う甘口ワインとの相性も抜群です。

繊細で濃厚な旨味と柔らかさをもつロックフォールは、3種類の中でも幅広くワインに合わせることができるタイプです。口溶けの良い繊細さがスパークリングワインにも相性良く、複雑性もあるので熟成ワインにも対応できます。

ゴルゴンゾーラの場合、ドルチェにはフルーティーで華やかな赤ワイン、ピカンテには同郷のピエモンテ州の赤ワインが合います。

スティルトンは味わいに力強さもあるので、スパイシーな赤ワインや熟成赤ワインがとても合います。そして、一度試すと病み付きになる組み合わせが、甘口デザートワインとのマリアージュです。貴腐ワインのソーテルヌや、食前から食後酒まで楽しめるポートワイン、イタリアの陰干しブドウで造られるレチョートがオススメです。

ブルーチーズがあると、スパークリングワインから甘口ワインまで幅広く楽しめ、ワインとチーズのマリアージュがさらに深まります。

まとめ

ワインとブルーチーズ

ブルーチーズは種類によって風味や味わいに違いがあります。バラエティ豊かな種類によって、チーズ初心者から上級者まで楽しめるチーズです。ブルーチーズを知る上で、やはりこの三大ブルーチーズは外せません。ワイン同様、チーズも単体ではなく数種を食べ比べることから、その特徴が理解できます。ワインとの組み合わせも、基本を知り、さらにご自身の嗜好に沿うことで無限に広がります。

濃厚なワインを欲する季節に、ぜひブルーチーズを食べ比べてみてはいかがでしょうか。新たなワインの楽しみ方も発見できますね。

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