【ソムリエ解説】ランブルスコとは?種類と選び方を徹底解説

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公開日 : 2026.5.18
更新日 : 2026.5.20
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ランブルスコ 画像

赤の微発泡ワインとして人気のランブルスコ。「甘口でカジュアルなワイン」というイメージを持つ方も多いかもしれません。


しかし実は、ランブルスコには辛口から甘口まで幅広いスタイルがあり、赤だけでなくロゼや白も存在します。産地や品種によって味わいも異なり、食事と合わせて楽しめる奥深さも魅力のひとつです。


この記事では、ランブルスコの基本から種類ごとの特徴、甘口・辛口の違い、選び方までをソムリエの解説付きでわかりやすく紹介します。初めての1本選びにも役立つ内容なので、ぜひ参考にしてみてください。

解説してくれるのは、田邉公一さん


J.S.A 認定ソムリエ 飲と食の様々な可能性を拡げていく活動をしています。 2003 年 J.S.A 認定ソムリエ資格取得 2007 年 ルイーズ・ポメリー ソムリエコンクール優勝 2018 年 SAKE DIPLOMA INTERNATIONAL 資格取得 著書『ワインを楽しむ 人気ソムリエが教えるワインセレクト法』(マイナビ出版)2023 年 12 月発売 2025年10月に新著 「THE STUDY OF WINE」 を出版 映画「シグナチャー 〜日本を世界の銘醸地に〜」にソムリエ役として出演 オリジナル日本酒「几鏡 by Koichi Tanabe」を2024年よりリリース X(旧 Twitter):@tanabe_duvin Instagram:@koichi_wine

ランブルスコ一覧はこちら

目次

ランブルスコとは

ランブルスコとは、イタリアで造られるスパークリングワインの一種で、一般的にはほどよい甘みと酸味、やさしい渋みを備えたフルーティな赤の微発泡ワインとして知られています。


飲みやすい味わいと比較的低めのアルコール度数、手頃な価格帯も魅力です。

ランブルスコって赤のスパークリングワイン?

ランブルスコはイタリアのエミリア・ロマーニャ州を代表するスパークリングワインで、一般的には赤のイメージが強いですが、実際にはロゼや白タイプも存在し、日本でも購入が可能です。 スパークリングワインのカテゴリーに含まれますが、シャンパーニュのような気圧の高さは感じられず、「フリッツァンテ」と呼ばれる弱発泡性のスタイルが主流で、アルコール度数も比較的低めです。 赤・ロゼ・白、どのタイプも共通して、果実味豊かでフルーティでありながら、爽やかさがあり、軽やかであることから、ワイン初心者にも親しみやすい存在といえます。

ランブルスコは甘いの?辛いの?

ランブルスコは、甘口のワインをイメージする方も多いかもしれませんが、実際には甘口から辛口まで幅広いスタイルが存在します。 甘口タイプは、果実の風味がより熟した印象に感じられ、フルーティかつジューシーな味わいが魅力で、ワイン初心者の方にも親しみやすいのが特徴です。 一方、辛口タイプは果実の風味の豊かさもありながら、甘味が抑えられていることで、やや引き締まった味わいの印象となります。そのスタイルから、より幅広いスタイルの料理に合わせやすく、フードフレンドリーなキャラクターが魅力です。 その時の気分や好み、シーンに合わせて選ぶようにしてみましょう。

ランブルスコの魅力は?

ランブルスコの魅力はたくさんありますが、まず何よりその気軽さと親しみやすさが一番の魅力と言えます。 赤のランブルスコを例に挙げると、ベリーフルーツを思わせる果実の豊かな風味と心地よい酸味とのバランス、微発泡によるやさしいテクスチャー、アルコールも軽やかで、ワイン初心者でも親しみやすく、日常のシーンで気軽に楽しむことができます。 黒ブドウ品種から造っていながら渋みが控えめで、しっかりと冷やして楽しむこともでき、季節を問わず美味しく楽しめるのも魅力です。 価格帯も手頃で、多くのスーパーやコンビニエンスストアでも販売しているため、日常的に入手しやすいのも大きな魅力の一つです。 料理との相性も想像しやすく、シンプルにペアリングを楽しむこともできます。

ランブルスコの産地と種類

ランブルスコが造られる産地地図

ランブルスコの生産地は、イタリア最長の河川・ポー川下流域に広がる、エミリア・ロマーニャ州とロンバルディア州の一帯です。


主な生産エリアは、エミリア・ロマーニャ州のモデナ、レッジアーノ、そしてロンバルディア州側のマントヴァーノの3地域。多くのランブルスコには、「Lambrusco di Modena」のように産地名がラベルに記載されています。


なかでも、高品質なランブルスコを選ぶ際に押さえておきたいのが、以下の3つのD.O.Cです。


  • ランブルスコ・ディ・ソルバーラ
  • ランブルスコ・グラスパロッサ・ディ・カステルヴェートロ
  • ランブルスコ・サラミーノ・ディ・サンタ・クローチェ


ランブルスコ選びは、この3タイプの個性と、後述する甘辛度の違いを理解すれば、自分好みの1本を見つけやすくなります。

ランブルスコ・ディ・ソルバーラ

ランブルスコ系品種の中でも、最も高品質とされるランブルスコ・ソルバーラ種を主体に造られるワインです。


淡いルビー色で、赤スグリを思わせる果実香に、バラやスミレの華やかなアロマ。タンニンは穏やかで、繊細かつフレッシュな味わいが魅力です。


ソルバーラ種はタンニンが少ないため、多くが辛口スタイルに仕上げられます。そのため、一般的なランブルスコとは一線を画すエレガントさがあり、ピノ・ノワール好きにもおすすめしたいタイプです。

ランブルスコ・グラスパロッサ・ディ・カステルヴェートロ

重厚感のある味わいを求めるなら、このタイプがおすすめです。


ランブルスコ系品種の中でも、特にタンニンが豊富なランブルスコ・グラスパロッサ種を85%以上使用して造られます。


完熟した黒系果実の香りに、しっかりとしたタンニンと酸味を備えたフルボディなスタイル。力強い骨格とのバランスを取るため、やや残糖を感じる仕上がりになることも多くあります。

ランブルスコ・サラミーノ・ディ・サンタ・クローチェ

ランブルスコの中でも最大級の栽培面積を誇る、ランブルスコ・サラミーノ種を主体にしたワインです。


スミレやバラを思わせる香りを持ちながらも、ソルバーラほど華やかではなく、タンニンもグラスパロッサほど強くありません。ちょうど両者の中間のようなキャラクターを備えています。


バランスが良く、料理との相性に優れた、非常にフードフレンドリーなスタイルと言えるでしょう。

ランブルスコの甘辛度

ランブルスコのラベルに記載されている「Secco(セッコ)」や「Amabile(アマービレ)」といった表記は、ワインの甘辛度(残糖の度合い)を示しています。


ランブルスコは、辛口から甘口まで幅広いスタイルが存在するため、消費者が味わいをイメージしやすいよう、甘辛度がラベルに表示されています。


甘口から辛口まで多彩なランブルスコだからこそ、購入時にはこの表示をぜひチェックしてみてください。「フルーティで甘いと思って選んだら、実は辛口だった」というようなミスマッチを防ぐ目安になります。

ランブルスコの甘辛度

残糖分が少ないほうからSecco(辛口)、Semi-Secco(やや辛口)、Amabile(やや甘口)、Dolce(甘口)となっています。これらの表記は、ボトルの表ラベルまたは裏ラベルのいずれかに記載されていることがほとんどです。

ランブルスコ ラベル

また、ランブルスコには泡立ちの強さを示す表記もあります。


一般的には、やさしい泡立ちの「Frizzante(フリッツァンテ/微発泡)」タイプが主流ですが、「Spumante(スプマンテ)」と記載されているものは、よりしっかりとした発泡感を楽しめます。


甘辛度の表示とあわせて泡のタイプにも注目すると、より自分好みのランブルスコを選びやすくなります。

ランブルスコにピッタリな料理

食事に合わせやすいスパークリングワインの中でも、ランブルスコは特にフードフレンドリーな存在です。


程よい甘みと渋み、そして爽やかな酸味を併せ持つため、幅広い料理と自然に寄り添います。


基本的には、難しく考えずに楽しめる万能タイプのワインですが、あえてペアリングのポイントを挙げるなら、「ワインの甘み」と「料理のコク」のバランスを意識すること。


たとえば、やや甘みのあるランブルスコには、甘辛いタレを使った肉料理や、濃厚なチーズ料理など、しっかりとコクのある料理がよく合います。逆に辛口タイプなら、生ハムや前菜、シンプルなグリル料理など、軽やかな味わいの料理と好相性です。


田邉さんにおすすめのペアリングを教えてもらいました。

ランブルスコにおすすめのペアリング

ランブルスコと料理のペアリングで私がおすすめしたいのは、エミリア・ロマーニャ州の郷土料理との王道の組み合わせです。 まず必ずお試しいただきたいのが、旨味が凝縮したパルマ産の生ハムと赤のランブルスコのペアリングです。 双方の味わいが同調し、補完し合う、まさに最高のマリアージュの一つといえます。日本にもこの組み合わせを体感できる飲食店があったり、スーパーでも気軽に購入できますので、ぜひお試しください。 また、この州の代表的な料理であるボロネーゼパスタも非常によく合います。ミートソースのお肉の旨味、トマトの酸味と風味に、ランブルスコの果実味と酸味、風味がぴったりと調和します。 さらにポイントとして、上記に挙げた料理に、この州の特産品であるバルサミコ酢を少しトッピングすることで、ワインとの相性がもっと高まります。

おすすめのランブルスコ

最後に、エノテカおすすめのランブルスコをご紹介します。

ランブルスコ・ディ・ソルバーラ・セッコ / カンティーナ・ディ・ソリエーラ

こちらは、ランブルスコ・ソルバーラ種を主体に使ったランブルスコです。


バラや赤スグリを思わせる華やかな香りに、フレッシュでドライな味わい。一般的な「甘くてカジュアルなランブルスコ」というイメージを、良い意味で覆してくれる1本です。


繊細な果実味と軽やかな飲み心地は、ピノ・ノワール好きの方にもぜひ試していただきたいスタイル。「本当にランブルスコ?」と驚くようなエレガンスを感じられるはずです。


さらに、価格は1000円台と手頃ながら、ワイン評価誌『ヴィノス』では、並のシャンパーニュを上回る90点を獲得。コストパフォーマンスの高さも大きな魅力です。


ランブルスコ・ディ・ソルバーラ・セッコ
750ml

ランブルスコ・ディ・ソルバーラ・セッコ

  • フルーティー&バランス

  • 1,540

    (税込)

  • V 90

ランブルスコ・グラスパロッサ・ディ・カステルヴェトロ / カンティーナ・ディ・ソリエーラ

ソルバーラのような繊細なスタイルとは対照的に、濃厚でコクのある味わいを楽しみたい方におすすめなのがこちらです。


タイプとしてはドルチェ(甘口)ですが、なめらかなタンニンと程よい残糖分のバランスが良く、甘さが重たく感じられることはありません。


熟した果実の豊かな風味とボリューム感があり、甘辛いタレを使った肉料理や、チリペッパーを効かせたスパイシーな料理とも好相性。味わいをやさしく包み込みながら、料理の存在感もしっかり引き立ててくれます。


さらに、デザートと合わせて楽しめる懐の深さも魅力。食中酒としてだけでなく、食後の1杯としても活躍してくれるランブルスコです。

ランブルスコ・グラスパロッサ・ディ・カステルヴェトロ
750ml

ランブルスコ・グラスパロッサ・ディ・カステルヴェトロ

  • フルーティー&バランス

  • 1,540

    (税込)

ランブルスコ・レッジアーノ・セッコ コンチェルト / メディチ・エルメーテ

ランブルスコ・サラミーノ種を100%使用して造られる1本。


ほどよい渋みを備えたバランスの良い味わいで、生ハムやピザといったイタリアンの定番料理と抜群の相性を見せます。


造り手は、2008年にフラッグシップ・キュヴェで、ランブルスコとして史上初となる『ガンベロ・ロッソ』最高評価「トレ・ビッキエリ」を獲得。その後も12年連続で同評価を受賞するという快挙を成し遂げた、名実ともにランブルスコを代表するトップメーカーです。

コンチェルト・ランブルスコ・レッジアーノ・セッコ
750ml

コンチェルト・ランブルスコ・レッジアーノ・セッコ

  • フルーティー&バランス

  • 2023

    2,915

    (税込)

まとめ

美食の街として知られるエミリア・ロマーニャで生まれたランブルスコは、“食事とともに楽しむ”文化の中で育まれてきたワインです。


生ハムやチーズはもちろん、ピザやハンバーガー、焼肉、餃子などのカジュアルな料理とも好相性。赤ワインのコクとスパークリングワインの軽快さをあわせ持つランブルスコだからこそ、幅広い料理と気軽に合わせることができます。


ワインに詳しくなくても難しく考える必要はありません。ぜひランブルスコならではのフードフレンドリーな魅力をお試しください。

ランブルスコ一覧はこちら

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