シャンパーニュの未来を拓く、ルイ・ロデレールの決意

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公開日 : 2023.12.1
更新日 : 2024.1.4
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コレクション244

イギリスの専門誌「ドリンクス・インターナショナル」の「世界で最も称賛されるシャンパーニュ・ブランド2023」において、4年連続でトップの座に輝いたルイ・ロデレール


2021年、35年ぶりにスタンダード・キュヴェを一新し、「コレクション242」をリリースしました。これはまさにルイ・ロデレールらしい挑戦の幕開けです。


そんな革新的なルイ・ロデレールの姿勢を支える副社長 兼 醸造責任者、ジャン・バティスト・レカイヨン氏が来日し、2023年10月にリリースした「コレクション244」や、マルチヴィンテージで描かれる新しいシャンパーニュの世界について教えてくれました。

ジャン・バティスト・レカイヨン氏
ジャン・バティスト・レカイヨン氏
目次

変化を続けるシャンパーニュ地方

シャンパーニュのブドウ畑

日本でも夏の猛暑や暖冬など、気候変動を身に染みて感じるようになった近年。これはフランス・シャンパーニュ地方でも同様で、冷涼だった過去から一変しているそうです。


「40年以上前は冷涼だったので、その中で採れたブドウをいかに良いシャンパーニュに仕上げるか、醸造に重点が置かれていた。それが自然環境の変化でシャンパーニュにとってより良い栽培条件になってきた」とレカイヨン氏は言います。


多くの生産者がスタンダード・キュヴェとして発売するシャンパーニュは、ブドウの出来を補填し、毎年一貫した味わいを生み出すためにその年のブドウで造ったワインに複数年のワインがブレンドされたリザーヴワインを調合しています。これにより、品質の一貫性を保ちつつ、ブドウの収穫量が少なかった年でも生産量を確保できるのです。


ルイ・ロデレールも同様に、ノンヴィンテージ「ブリュット・プルミエ」を1986年からリリース。気候が冷涼だった当時はブドウの高い酸のバランスを整え、いかにして一貫性を保つかが重要でした。


そんな世界中で人気を博していた「ブリュット・プルミエ」ですが、2021年をもって終売。


「シャンパーニュ地方は変化している。これからを改めて考える必要がある」と10年前から進めていた「コレクション」のプロジェクトが始動し、時代の最先端に立つ新たな一歩が踏み出されました。

試行錯誤の成果

コレクション242

一貫性を求めていたブリュット・プルミエから、ブレンドごとのベストを表現することに焦点を当てた「コレクション」。環境の変化とともに35年間貫かれてきた信念を変えたのです。


テロワール主導のワインを造るにあたり、これまでのような決まったレシピを捨て、ブレンドという自由を手に入れたとレカイヨン氏は説明します。決まったゴールに到達するのではなく、その年の最良の表現を目指すようになりました。


これまで単一ヴィンテージのシャンパーニュで表現されていたルイ・ロデレールの哲学が、マルチヴィンテージでも適用されるようになったというわけです。


テロワールを表現するルイ・ロデレールに立ちはだかったのは“フレッシュ感を求める戦い”。そんな試行錯誤の過程を、市場に出ていないコレクションの試作品とも言える、238、239、240、241(※1)のボトルをテイスティングすることで教えてくれました。

※1 コレクション241はマグナムとジェロボアムで販売されました。

コレクションの試作品

これらの試作品のテイスティングを公開することは非常に珍しいことですが、「マルチヴィンテージの魅力を伝えたい」というレカイヨン氏の思いから実現しました。


実際にテイスティングしてみると238と239はブリュット・プルミエを思い出すようなふくよかさを感じ、240、241になるとだんだんとフレッシュ感が増していきました。


気候変動の影響でピノ・ノワールがふくよかすぎる傾向にあり、238から241にかけて試行錯誤しながら240以降はシャルドネの比率を増やしたそうです。一方で、気候変動の影響を受けやすいムニエは、年によって割合を変え、バランスを整えていると言います。


ブドウの成熟度が高まりリンゴ酸が少なくなっているため、フレッシュ感を出すためには、238では60%だったマロラティック発酵を241では30%まで引き下げたり、瓶内の気圧が高ければよりフレッシュで軽やかに感じるので気圧を高めたりと、さまざまな試行錯誤を行ったそうです。


そうして理想的な味わいにたどり着き、コレクション242のリリースにつながりました。

新作244の味わいは?

ジャン・バティスト・レカイヨン氏

今年リリースしたコレクション244は、ルイ・ロデレールにとって244回目の収穫である2019年ヴィンテージのブドウをベースに造られた1本です。


灼熱の熱波が相次ぎ、シャンパーニュ地方で史上最高気温も記録した2019年はよくブドウが熟した年でした。ルイ・ロデレールが求めるフレッシュ感を表現するために、「パーペチュアル・リザーヴ(※2)の比率を36%まで上げ、気圧を5.8まで上げ、ドザージュは7g/Lと下げた。今後もブドウの成熟度が高い年は同じようなアプローチが必要だと予測している」とレカイヨン氏は言いました。


このような細やかな調整により、凝縮したフレッシュなワインが仕上がりました。

※2 パーペチュアルは"永続的な"を意味し、シェリーのソレラ・システムのように毎年継ぎ足し熟成させるリザーヴワインのこと。

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決意の表れ

100年前、デザートワインとして楽しまれていたシャンパーニュは、1940年頃からアペリティフとして楽しまれるようになり、1970年代以降は乾杯に欠かせないお酒として移り変わっていきました。


レカイヨン氏は最後に「これからコレクションは未来のシャンパーニュとして、食事と共に楽しめるものを目指している」と述べました。


No.1のシャンパーニュ・メゾンが変わることでシャンパーニュの世界を変えたい、そんな強い決意を感じました。

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