「グラッパ」ってどんなお酒?

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公開日 : 2020.5.21
更新日 : 2024.3.21
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「グラッパ」ってどんなお酒?

みなさんはグラッパというイタリアのお酒をご存知でしょうか?イタリアでは定番の食後酒として愛されており、最近では日本でもイタリア料理店や洋酒売り場で見かける機会があるかと思います。


しかし日本でのグラッパの知名度は高くなく、どういったお酒なのか、また楽しみ方もあまり知られていません。


そこで今回はそんなグラッパについて解説します。

グラッパの商品一覧はこちら
目次

グラッパとは

グラッパ

グラッパとは、イタリアで造られる蒸留酒の一種。ワインを造る際に生じるブドウの絞りかすから造られるのが特徴です。


フランスでは、何かを潰す・砕くことを意味する単語「marcher」から派生してマールとも呼ばれています。


アルコール度数は30度から60度と高く、本場イタリアでは食後酒としてゆったりと楽しまれるのが一般的。またコーヒーのエスプレッソとグラッパを組み合わせる変わった飲み方もありますが、こちらについては後程説明します。

ブランデーとの違い

ブランデー

実は、果物を原料とする蒸留酒という意味ではグラッパもブランデー(※)の一種に分類されますが、ブランデーとグラッパの違いは原料のブドウの状態と製造方法が挙げられます。


ブランデーは主に白ブドウの果汁のみを原料に造られ、そこから発酵、蒸留し、木樽で長期熟成します。一方グラッパは白ブドウに限らず黒ブドウからも造られ、ブドウの搾りかすが原料なので果汁以外にも皮や種が含まれています。


また蒸留方法もしっかり定められているブランデーと違い、グラッパは造り手によって蒸留方法が異なることから、アルコール度数が30度から60度と差が生じる場合もあります。


こういった製造方法にも造り手の個性が大きく表れるのもグラッパの特徴と言えるでしょう。

※ブランデー:果物を原料とする蒸留酒で、主にブドウが原料として使われます。その他、リンゴ、サクランボ、洋ナシなどを原料とするブランデーもあります。

グラッパの歴史

グラッパが初めて造られた時代は定かではありませんが、10世紀頃にはヨーロッパで流行していたと言われています。


その頃ヨーロッパでは、ブドウを原料とするワインは上流階級が楽しむ贅沢品で貴族などの富裕層しか飲めませんでした。そこで庶民がワインの絞りかすに水を加えた「ヴィネッロ」を蒸留してお酒を造り出したのがグラッパの始まりと言われています。


庶民のお酒としてグラッパはイタリアで親しまれていましたが、現在ではブランデーと同じのように世界中で愛される蒸留酒となりました。

グラッパの種類

グラッパは原料となるブドウの品種や熟成期間によって味わいが大きく変化します。


若いグラッパ
熟成グラッパ
熟成方法ステンレスタンクやガラス木樽
色合い透明琥珀色
味わいスッキリ、フレッシュまろやかでフルーティー

最も多いタイプが、ガラスやステンレスタンクで最低6ヶ月間熟成させた若いグラッパ。無色透明で、フレッシュな香りと味わいが特徴的です。


長期熟成されたグラッパや樽熟成されたグラッパは、ブランデーのように色が付き味もまろやかになります。中には10~20年とかなり長期熟成させたグラッパもあり、それらは「グラッパ・リゼルヴァ」や「ストラヴェッキア」と呼ばれラベルにも記載されています。


またワインを造る際に生じるブドウの搾りかすをワイナリーから買い取ってグラッパを造ることが主ですが、ワイナリー自身がグラッパを造ることもあります。


バローロ、バルバレスコの生産者でイタリアワインの帝王と呼ばれる「ガヤ」や元祖スーパータスカンを生み出した「サッシカイア」などの有名な銘柄のブドウを使用したグラッパも存在するため、憧れの銘柄のニュアンスをグラッパで味わうという楽しみ方もできるかもしれませんね。

グラッパ ガヤ・エ・レイ
500ml

グラッパ ガヤ・エ・レイ

  • 9,680

    (税込)

グラッパの楽しみ方

カフェ・コレット

それではイタリアで楽しまれているグラッパのおすすめの飲み方をご紹介します。

ストレート

グラッパを堪能するならやはりストレートがおすすめ。原料のブドウのフルーティーな香りを楽しめます。


また、冷蔵庫などで冷やすとスッキリ飲めるので、常温とは違った楽しみ方も可能です。

エスプレッソと

イタリアではエスプレッソに少量グラッパを混ぜて飲む「カフェ・コレット」という楽しみ方も一般的です。エスプレッソを飲むときにグラッパのブドウの香りがふわっと香り、リラックスさせてくれます。そのためレストランでは食事の後の1杯として楽しまれています。


また「レゼンティン」という変わった飲み方もあります。エスプレッソに砂糖を多めに入れ全て溶け切らないうちに飲み干し、砂糖が溶け残ったカップにグラッパを注いで飲む楽しみ方です。こうすることで砂糖に移ったエスプレッソの香りでグラッパの味わいに深みが加わります。

まとめ

ブドウの搾りかすから造られるお酒ということで、実はワインとも関係性の深いグラッパ。


食後酒としてカジュアルに楽しむこともできるのでデザート感覚で試してみるのも良いかもしれません。


美味しいイタリアンを味わった後は、グラッパで至福の時を楽みましょう!

グラッパなど蒸留酒一覧
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