スペイン産のスパークリングワイン、カヴァ。シャンパンと同じ伝統的製法で造られながらもカジュアルで飲みやすい味わいは、広く世界中のワインラヴァーに愛されています。

こちらのページでは、ソムリエがおすすめするカヴァをご紹介いたします。

カヴァはシャンパンと同じ伝統的製法で造られる、スペイン産のスパークリングワインです。カヴァ（Cava）という印象的な名前は、カタルーニャ語で「洞窟（Cave）」を意味し、ワインを熟成させる洞窟（セラー）に由来しています。

カヴァが生産される地域は、スペインのバルセロナの近郊、カタルーニャ州に集中しています。カヴァD.O.に登録されているブドウ畑の面積は約3万3千ha。マカブーやパレリャーダなどの土着品種を中心に、シャルドネやピノ・ノワールなどの国際品種が栽培されており、スペインの温暖な気候で育つこれらのブドウを使用して、飲みやすくカジュアルに楽しめるカヴァが造られています。

カヴァに使用できる品種は、白ブドウ5種類（マカブー、チャレッロ、パレリャーダ、シャルドネ、スビラ・パレン）、黒ブドウ4種類（ガルナッチャ、モナストレル、トレパ、ピノ・ノワール）の、全部で9つの品種。その中でも、主要な品種がマカブー、チャレッロ、パレリャーダの3種類。マカブーはフルーティーな味わいと爽やかさを、チャレッロは力強さと酸味を、パレリャーダはアロマティックでデリケートな味わいをワインにもたらします。

カヴァとシャンパンはどちらも同じ製法で造られるスパークリングワインですが、大きな違いが2つあります。1つ目は生産地の違いで、フランス・シャンパーニュ地方のものをシャンパン、スペイン・カタルーニャ州を中心としたエリアで造られるものをカヴァと呼びます。カタルーニャ州は、フランスのシャンパーニュ地方と比較すると温暖な気候であるため、果実の成熟度が高く、酸味の穏やかなスタイルに仕上がります。

2つ目はブドウ品種の違い。シャンパンがシャルドネやピノ・ノワール、ムニエを中心に造られるのに対して、カヴァはカタルーニャ州固有のブドウ品種を中心に造られます。固有品種に由来する焼けたゴムや土のような個性的なアロマがカヴァ特有の魅力です。またシャンパンと比べると比較的酸味の穏やかな品種が多いため、飲みやすい味わいに仕上がります。