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干しブドウから造られるワイン「アマローネ」とは?

佐藤良樹
佐藤良樹
ワインを学ぶ
公開日:2018.10.19
更新日:2021.10.19
アマローネ

アマローネはイタリア・ヴェネト州で、干しブドウから造られる辛口赤ワインです。

その芳醇で豊かなアロマと、凝縮感のある味わいは世界中のワインラヴァーを魅了しイタリアを代表する最高峰の赤ワインの一つに数えられます。

今回はそんな「アマローネ」についてご説明いたします。

目次

アマローネは独特な製法で造られている

干しぶどう

アマローネのキャラクターを決定づけているのは、その独特な製法。

通常のワインでは収穫したブドウをそのまま破砕し発酵させますが、アマローネでは収穫したブドウを3~4か月間陰干し(アパッシメント)して干しブドウにしてから発酵させます。

これによってブドウの水分が約40%失われ、エキス分の凝縮した果汁から濃厚で甘美なアマローネが造られているのです。

また、この際に傷ついたブドウや腐敗したブドウがあると、他のブドウにも悪影響を及ぼすため、ブドウの収穫は全て手摘みで行われ慎重に選別されています。

アマローネは安くても3,000円以上からしか見かけることのない高級ワインですが、その理由はこのような手間暇と、単純に通常のワインの2倍近い量のブドウが使用されているからです。

なお、一般的にアパッシメントは甘口ワインを造る際に行われる手法で、実際にアマローネの産地ヴァルポリチェッラにはレチョートという甘口ワインも存在します。

ちなみに、アマローネ(Amarone)の語源Amaroはイタリア語で「苦い」という意味。元々この甘口ワインを作る際に、ほったらかしで全ての糖分を発酵させ、辛口になってしまったのが最初のアマローネだと言われています。

アマローネの代表産地

ぶ

アマローネ(正式名称アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ)が造られるヴァルポリチェッラの畑は、北イタリア・ヴェネト州にある、ロミオとジュリエットの舞台として有名な町ヴェローナの近郊に約8,000ha広がっています。

土壌は石灰質~粘土まで様々で、クラシコ、ヴァルパンテーナ、エストの3つの地域に分類できます。

クラシコ

歴史的に元々アマローネが生産されていた、最も西に位置する地区です。イタリア最大の湖、ガルダ湖に最も近く、湖の影響で夏の暑さが和らげられます。

最高品質の地区と考えられており、ここで造られているワインのラベルには、アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ・「クラシコ」の表記が見られるはずです。

アレグリーニやクインタレッリといった代表的生産者もこの地区にワイナリーを構えています。

ヴァルパンテーナ

クラシコのすぐ東にあり、クラシコ地区以外で唯一サブゾーンとしての呼称を与えられている地区です。

ラベル表記はアマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ・「ヴァルパンテーナ」になります。

クラシコに比べると、スパイシーな香りがこの地区の特徴と言われており、クラシコ地区の老舗ベルターニは、この地区のブドウだけを使った特別なキュヴェを生産しています。

エスト

上記二つの地区のように法的に区分されていない残りの生産地域。ラベルにはアマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラのみの表示になります。

エスト=イースト(東)、アマローネ生産地域で最も東に位置し、有名な白ワイン「ソアヴェ」の生産地域に隣接しています。

拡大を続けるアマローネの新しい生産地で、一般的に品質は劣ると考えられがちですが、ダル・フォルノ・ロマーノといった超有名生産者や、ソアヴェの有名生産者が畑を持っていることもあり、玉石混合の地域と言えるでしょう。

アマローネのブドウ

アマローネにはコルヴィーナ・ヴェロネーゼ、コルヴィオーネ、ロンディネッラといった3種の固有品種と、25%までのその他品種の使用が認められています。

コルヴィーナ・ヴェロネーゼ

アマローネの主要品種。サワーチェリーの香りと高い酸味が特徴です。果皮が薄い為、カビ病などに弱いですが、アパッシメントに向いています。

通常の製法で造られたワインは、ライトボディで赤系果実の香りに高い酸味とシルキーなタンニンなど、ピノ・ノワールに近いキャラクターになります。

コルヴィオーネ

長年コルヴィーナ・ヴェロネーゼのクローンだと考えられてきましたが、DNA解析の結果、別の品種だと判明した品種です。

コルヴィーナ・ヴェロネーゼと似た個性を持ちますが、房の密度が緩く風通しが良いのでよりアパッシメントが容易です。

ロンディネッラ

コルヴィーナ・ヴェロネーゼの子品種です。

カビ病に強く、収量が多いため生産性の高い品種ですが、品質の面では劣ると考えられており、ブレンド比率は30%までに限られています。

アマローネの味わいは甘美で魅惑的なアロマ

典型的なアマローネはチョコレートやシナモン、チェリーのリキュールにレーズンといった甘美で魅惑的なアロマが特徴です。

味わいは凝縮していてフルボディ。濃厚な果実味とブドウ元来の高い酸味がバランスを保っています。

アパッシメントによりブドウの糖度も上昇するため一般的には15~15.5%前後のアルコール度数。中には17%を超えるアルコール度数のワインも存在しますが、その他のエキス分も濃縮しているため、あまりそれを感じさせません。

この凝縮感ゆえにアマローネの熟成ポテンシャルは高く、20年の熟成も容易と言われています。

まとめ

色々とご説明しましたが、アマローネは飲んだことのない方にとって、その味わいを想像しがたい、唯一無二の個性を持ったワイン。

飲んだことがない方には、ぜひお試し頂きたいワインです。

食事と合わせるのも良いですが、個人的には食後にゆっくりと楽しむのが個人的におすすめ。

甘さ控えめのダークチョコをおつまみに、大人な至福のひとときをお楽しみください。

佐藤良樹
佐藤良樹

JSA認定ソムリエ / WSET® Level3 ワインショップ・エノテカで主にワインセミナーやスタッフトレーニングなどの業務を経験。現在はエノテカ編集部の一員としてライティングを担当している。

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