奇怪な用語が飛び交うワインテイスティング。フルーツや花ならまだしも、スパイスに、ミネラル、焦げ香??しまいには動物臭?!ですが、これにはきちんと意味があるのです。ソムリエ目線で、毎回難解なテイスティング用語や表現などを解明!
あなたもイメージを膨らませてテイスティングに挑戦してみてはいかがでしょうか。
地球温暖化による気候変動はワイン生産において、いよいよ(とうに、というほうが正しいかもしれません)現実的に変化を迫ってきています。
シャンパーニュといえばシャルドネ、ピノ・ノワール、ボルドーといえばカベルネ、ローヌといえばシラーといった、永年定番とされてきた、産地と品種の組み合わせが未来永劫続くものではないと、我々オントレードの人間は心の準備をしておかないといけないといっても言い過ぎではないでしょう。
現にボルドーではワインの知識がさほどない人でも戸惑うような新しい品種が認められました。ニューワールドでもその動きは加速しています。
カベルネやピノ・ノワール、シャルドネといった品種に減少が見られ、グルナッシュやムールヴェードルがそれらの穴を埋めています。
そんな新たな品種への注目は気候変動とは違った理由でも進んでいます。
ブルゴーニュでは収穫量大幅減というヴィンテージが頻発しています。一方で行き過ぎともいえる人気の過熱は愛飲目的ではない人たちにまで及び、もはや飲み物とは到底いえない価格になり、コルクが抜かれることなく世界中を旅しています。
その一極集中による異常な価格高騰は世界のプレミアムワインにも波及しています。それらの多くのワインはその品質、とくに味わう喜びを満たすかという点でその価格に遠く及ばない、とジャンシス・ロビンソンMW(※)は辛辣に指摘しています。
ブルゴーニュではそんな喜びと出費のバランスのよいワインの人気が高まっています。
ピノ・ノワールの代替えとなるガメイ、シャルドネの代替えとなるアリゴテです(著名ドメーヌのアリゴテはとんでもない価格であることに変わりはありませんが)。
アリアニコやネレッロ・マスカレーゼもそんな代替え品種と表することができます。
オルタネイティヴ
オルタネイティヴ、「主流な方法に変わる新しいもの/代案」という意味をもち、このようなワインはよくそう表されます。
ヤラ・イエリング ニュー・テリトリーズシラーズ・トウリガ2020は、ザクロ、サワーチェリー、ブドウ、牡丹、スミレ、埃、革、漢方スパイス、緻密で凝縮した印象、細やかなアロマ。
口当たりは非常に滑らかで、中間の味わいは緻密で、噛み応えのある甘美な果実味、生き生きとした酸が緊張感と素直さを与え、ジューシーで香ばしい口当たりと溶けたタンニンが爽やかな余韻を生み出しています。
ヤラ・イエリングといえば、ヤラ・ヴァレーをプレミアム産地として切り拓いた筆頭ワイナリーで、そのピノ・ノワールがたちまち入手困難となったことは強く印象に残っています。
そんなヤラ・イエリングはその頃既にトウリガ・ナショナルを植樹し、シラーとブレンドすることで、極めて充実感のある、飲み手に喜びをもたらすワインを生み出していることは特筆すべきことでしょう。ワインのホームページの最初に
記された、「ザ・ヴィジョナリー」というその言葉通り、先見性、そして変化に対応する新しい発想の必要性を我々に示してくれています。
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ヤラ・ヴァレーのワイン造りを復活させたパイオニア、ヤラ・イエリングが手がける赤ワイン。スパイスの風味が漂う上品な香りと、濃密な果実味、緻密なタンニンが織り成すエレガントな味わいをお楽しみいただけます。
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