自宅でのワインタイムを、もう一段おいしく。
“プロ飲兵衛”として活動する料理家・入江豪さんが、ワインの魅力を存分に引き出す本格派のアテを提案します。
家庭で作れるのに味はプロ級——そんな一皿が、いつもの家飲みを思わず特別にしてくれるはず。ぜひ、今夜の一杯とともにお楽しみください。
レシピを教えてくれたのは、入江豪さん
1993年、埼玉県出身。酒飲み料理研究家、料理動画クリエイター。プロ飲兵衛GOとしてInstagramのフォロワー数は20万人を超える。 簡単でありながら本格的なおつまみレシピが人気で「酒は旨い」を広めるべく日々活動中。 著書『プロ飲兵衛が考えた一番酒に合うレシピ』(宝島社)
今宵のワイン:濃厚赤ワイン
「好きなワインは?」と聞かれたら迷わず「赤ワイン」と答えるけれど、普段よく飲んでいるのは、“薄旨系”の軽やかな赤ワイン。 どうしても料理ありきでワインを選ぶことが多いので、濃厚なタイプを手に取る頻度はあまり高くないかもしれません。 でも、冬になると話は別。濃厚な赤ワインが恋しくなってくると、「ああ、そろそろ冬が始まるな」と勝手に季節を測るほどで、自分にとっては一つのパラメータのような存在です。これって飲兵衛あるあるでしょうか。 そんな気分に寄り添って、今宵の1本に選んだのが、イタリアの赤ワイン 「レ・ディフェーゼ」。程良い厚みと果実味があって、冬の夜にしっくり馴染む赤ワインです。
レシピ:合鴨スモークのスパイス煮込み鍋
冬になると「鍋が食べたい!」「赤ワインが飲みたい!」という衝動が同時にやってきます。 そんな欲望を一度に満たしてくれるのが、この「合鴨スモークのスパイス煮込み鍋」。日本の鍋というより、ポトフやシチューの要素を取り入れた、何度もおかわりしたくなる“しみじみ系”の一皿です。 市販の合鴨スモークを使うので下準備はラクなのに、野菜の旨味とスパイスがしっかり効いて、赤ワインに負けない奥行きのある味わいに仕上がります。
【材料 2人分】
合鴨スモーク 1パック(約160g)※市販のものを準備(色んなメーカーのものがありますが、スモークタイプであればなんでもOK)
キャベツ 120g
玉ねぎ 1個
トマト 1個
ピーマン 3個
にんじん 1/2個
にんにく 1片
水 400ml
麺つゆ(3倍濃縮) 60ml
醤油 大さじ1
赤ワイン 大さじ3
ナツメグ 小さじ1/4
クミン 小さじ1/4
黒胡椒 小さじ1/4
ローリエ 1枚
【作り方】
1.合鴨スモークは4cm角、玉ねぎ、ピーマン、にんじん、トマトは2cm角にカット。にんにくはみじん切り、キャベツはざっくりカットし、芯の部分があれば薄切りにして使う。
※ピーマンは種とヘタを取らず、そのまま使うのがポイントです。
2.厚手の鍋に油(分量外)をひき、合鴨スモークの皮面を中弱火でパリッと焼く。焼き色がついたら一度取り出す。
3.鍋に残った脂で玉ねぎ、にんじん、ピーマン、にんにくを中火で3分ほど炒める。ここで塩(分量外)をひとつまみ加える。
4.トマトを加え、形が完全に崩れるまで炒める。
5.キャベツ、合鴨スモーク、赤ワイン、醤油、麺つゆ、水、スパイス類、ローリエの順に加え、ひと煮立ちさせる。沸いたら蓋をして弱火で15分煮込む。
6.蓋を取り、さらに15分ほど中弱火で煮込めば完成。
ペアリングのポイント
合鴨スモークはもともとしっかり味が入っているので、煮込みすぎても味が抜けにくいのが良いところ。メイン感がありながら、どこかホッとする味わいなので、赤ワインを飲みながらゆったり鍋をつつく感覚で作ってみてください。 今回合わせた「レ・ディフェーゼ」はとてもバランスの良い赤ワインで、サンジョヴェーゼ由来の心地良い酸味と豊かな果実味が印象的。だからこそ、野菜はしっかり炒めて甘みを引き出し、トマトと赤ワインで全体の酸味をきれいに整えています。 麺つゆや醤油を使っていますが、スパイスやハーブをうまく効かせることで、意外なほど“和”の要素は前に出ません。出汁と醤油の旨味が赤ワインに自然と寄り添ってくれるイメージです。 また、穏やかな樽感のあるワインなので、スパイスはこの料理に欠かせない存在。ここがペアリングのポイントです。 もっとお肉感のある煮込みにしたい場合は、合鴨スモークをもう1パック追加してもOK!他の材料は同じ分量のままで作れます。