ワインは世界各国で造られていますが、その土地で親しまれている料理もさまざま。
旅するようにワインとその土地で作られる料理を楽しんでみませんか?
今回の舞台はフランス・ロワール地方。ここでおすすめするレシピは、ロワールの郷土料理「豚のリエット」です。
ロワールの食文化
フランスのロワール地方は、古城が点在し、美しい風景で知られる避暑地。この地域は、フランス最長のロワール川沿いに広がる、全長約800kmにも及ぶワイン産地として知られています。温暖な気候と川の流域に広がる肥沃な土壌が、この地方を国内屈指の農業地帯にしています。牧畜や園芸も盛んで、地域の魅力をさらに引き立てています。
今回ご紹介するのは、ロワール・トゥーレーヌ地方発祥の伝統的な保存食「豚のリエット。」ロワール地方は温暖で雨も多いため、中世の頃から農民たちは、肉の余りを火にかけて保存する「豚のリエット」を作ってきたそうです。2013年には「トゥールのリエット」がI.G.P.(地理的表示保護)を取得し、毎年リエットコンテストが開かれるほど、その味わいと伝統が大切にされています。
ここでは家庭で手軽に作れる「豚のリエット」のレシピをご紹介します。豚肉の甘みと爽やかな白ワインの相性は抜群!ワインを飲む手が止まらない一品です。
豚のリエットのレシピ
【材料 作りやすい量】
豚バラ肉 300g
玉ねぎ 1/2個
塩 小さじ1/2
にんにく 1片
白ワイン 50ml
ローリエ 1枚
水 300ml
【作り方】
1. にんにくは芽を取り、玉ねぎと豚バラ肉を一口大に切る。
2. 厚手の鍋に1と白ワイン、水を入れて火にかける。沸騰したら、アクを取る。
3. ローリエと塩を入れ、蓋をして90分~2時間ほど煮る。豚肉がほぐれて水分がほとんどなくなるまで煮詰める。
4. 鍋からローリエを取り除き、フォークでほぐして容器へ移す。
※柔らかいのでフォークで十分ですが、なめらかに仕上げたい場合はフードプロセッサーを使ってもOKです。
バゲットなどと一緒にお皿に盛り付けたら完成。
ピッタリなワイン
爽やかな白ワインにぴったりの、豚のリエットが完成しました!今回は材料を煮るだけで、あとは時間が美味しくしてくれる簡単レシピです。
合わせるワインは、ロワール地方のシュナン・ブラン。レモンやグレープフルーツなどの爽やかでフルーティーな味わいが、豚肉の甘みと脂にマッチします。白ワインの伸びやかな酸味が、豚肉の味わいを引き締め、より美味しく楽しめますよ。
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文=互井彩音