ワインは世界各国で造られていますが、その土地で親しまれている料理もさまざま。
旅するようにワインとその土地で作られる料理を楽しんでみませんか?
今回の舞台はドイツ。ここでおすすめするレシピは、ドイツ風ポテトサラダ「カルトッフェルザラート」です。
ドイツの食文化
国土の約3分の1が森林に覆われるドイツは、自然の豊かさが暮らしに根付いた国です。首都ベルリンは、夏の平均気温が20度前後と過ごしやすい一方、冬には厳しい寒さが訪れます。そのため、保存性に優れたソーセージやザワークラウト(乳酸発酵させたキャベツ)といった食品が発達しました。
農業も盛んなドイツでは、特に冷涼な気候を活かし、寒さに強いジャガイモが広く栽培されています。年間の生産量は1,000万トン※を超え、日本の4倍以上にのぼります。ジャガイモは、ドイツの食卓に欠かせない存在です。
今回は、そんなジャガイモを使った家庭料理「カルトッフェルザラート(ポテトサラダ)」をご紹介。実はドイツでは地域によってポテトサラダの味わいが異なり、マヨネーズで仕上げるクリーミーなタイプと、お酢でさっぱり仕上げるタイプに分かれます。明確な境界はないものの、特に南ドイツではお酢をベースにしたシンプルなスタイルが主流です。
白ワインビネガーで仕上げた南ドイツ風のカルトッフェルザラートは、マヨネーズを使わない、さっぱりとした味わい。日本のポテトサラダとはちょっとイメージが異なるかもしれませんが、その軽やかですっきりした味わいは爽やかな白ワインと相性抜群です。
出典:FAOSTAT. “Crops and livestock products: Potato production.” (2025年6月17日参照)
カルトッフェルザラートのレシピ
【材料 2~3人分】
じゃがいも 3個
赤玉ねぎ 1/2個
Aコンソメスープ 50ml(固形ブイヨンを溶いたもの)
A白ワインビネガー 大さじ1
Aオリーブオイル 大さじ2
A粒マスタード 小さじ1
A砂糖 少々
塩こしょう 少々
パセリ 適量
ガーキンス 1本(無くても可)
【作り方】
1. じゃがいもは皮付きのまま茹でた後、皮を剥き、5mm幅にスライスする(大きければ半分に切ってからスライスする)。
2. 赤玉ねぎ、パセリ、ガーキンスは、それぞれみじん切りにしておく。
3. 小鍋にAを入れて、煮立たせる。
4. みじん切りにした赤玉ねぎを入れて、一度煮立たせる。
5. 煮立ったら、熱いうちに1に加える。
6. パセリ、ガーキンスを加え全体を混ぜ、塩こしょうで味をととのえる。
7. 30分ほどおき、味を馴染ませ、お皿に盛り付け完成。
ピッタリなワイン
合わせるワインは、ドイツの爽やかな白ワイン「リースリング」。柑橘や黄桃、リンゴを思わせる透明感のある果実味と、カルトッフェルザラートの心地良い酸味が絶妙に調和します。
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文=互井彩音