普段ワインを飲まない母に贈る、山菜がおいしくなるワイン

藤原 有津馬(Azuma Fujiwara)

ワインショップ・エノテカ 神戸三田プレミアム・アウトレット店 勤務
JSA認定ソムリエ

ワインを好きになったきっかけ:二十歳になったときに家族にワインを勧められて。趣味:料理、本屋巡りをすること。好きなワイン:アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ・クラッシコ / アレグリーニ。イタリアワイン全般好きです。

私がまだ子供だったころ、春になると父と母と私の三人で、休日によく家の裏の山に山菜を取りにいきました。

父は自分であまり食べもしないのに、山ほどタラの芽やこごみを取るだけ取っては「帰ったらこれ、天ぷらにしてくれや!」とよく言っていたことを思い出します。

親子三人で食べられるか疑問な量の山菜を調理しながら、母は「いつかこの時のことを懐かしく思い出す時がくるんやろうなあ……」としみじみ言っていたことを今も折に触れて思い出します。

そういった記憶があるからでしょうか。この時期になると私は無性に山菜の天ぷらが食べたくなります。

そして山菜の天ぷらに合わせるのなら、イタリアの最高峰スパークリングワイン、フランチャコルタが私のおすすめです。

シャンパーニュよりも柔らかく、爽やかながらもイタリアらしい明るい果実味もあり、野趣あふれるタラの芽の天ぷらとうまく調和してくれるでしょう。

 フランチャコルタ・アルマ・グラン・キュヴェ・ブリュット / ベラヴィスタ

多様で複雑な要素を持ちながらも、判りやすく味わい深いこのワインは普段ワインをあまり飲まない母にも「おいしい」と言ってもらえそうだと感じます。

思えば私がソムリエになった時から、おいしいワインを紹介すると言っておきながらなかなか実家にお酒を持って帰ってゆっくりするということもありませんでした。

今年の母の日にはこのワインを持って家内と息子と三人で実家に帰ろうと思います。