1年に1度のワインのお祭りといえば、ボジョレー・ヌーヴォーの解禁!2023年の解禁日は11月16日(木)です。
その年に造られたワインを飲むことは、他ではできない楽しみ方と言えます。
2020年以降、コロナ禍の長いトンネルに入りましたが、ようやく以前の暮らしを取り戻した昨今。今年のボジョレー・ヌーヴォーは盛大に新酒解禁のお祝いができそうです。
そんなボジョレー・ヌーヴォーの最新情報が届きました!
7月までの生育状況
気になる2023年のボジョレーの生育状況ですが、生産者から7月までのレポートが届いているのでお伝えします!
生育状況は良好です。嵐や雹などが一部のクリュ・デュ・ボジョレー地域(レニエ、フルーリー、モルゴンなど)を襲いましたが、それほど悪い状態になりませんでした。
ボジョレー・ヴィラージュ全体においては非常に良い状態。雨量も今のところは問題なく、もう少し日照量が得られれば良い生育が続くと予想しています。
熟度も良い方向に進んでいますが、まだ最終段階を見るには8月まで待たなければならず(日照量と雨量のバランス次第)、その間できる限り気温が高くならなければ良いでしょう。衛生面も非常に良い状態で、病害は発生していません。
そのため、数量、品質どちらも良いことが予想されています。
―――タイユヴァン
6月は日差しとにわか雨が交互に訪れる暑い月で、2003年6月以来2番目に暑い月なりました。
降水量は地域によって50ミリから115ミリまでとばらつきが出ており、暑さは7月上旬まで続き、雨は定期的な雷雨に変わりました。
ブドウの葉は緑色だが、区画の健康状態を注視する必要があります。収穫は豊作になる見込みですが、さらなる嵐と長期間の熱波だけが状況を変える可能性があります。
現在、畑全体においてブドウの粒が大きくなり粒同士が触れ合うほどになってきています。最初の収穫は9月上旬になると予想しています。
―――ジル・ド・ラモア
2020~2022年のような早い収穫と質量ともに良いヴィンテージになることが予想されます。
ただ、今後の天候を不安視するコメントもありました。日本でも記録的な暑さが話題になっていますが、ボジョレーの天候も気になるところですね。
タイユヴァンは「ブドウが収穫されるまではその年を判断するな」と栽培者から言葉をもらったそうで、今後の収穫レポートも楽しみですね!続報が入り次第、お伝えいたします。
価格高騰の理由
そしてもう一つ気になるのが価格に関してではないでしょうか。昨今、原油価格の高騰や国際情勢の混乱などの影響を受け、あらゆるコストが上がる中、ワインの価格も高騰しています。
さらにボジョレー・ヌーヴォーを解禁日に日本に届けるためには輸送コストのかかる空輸便を選ぶしかないため、これまでも通常のワインより高値となっていました。
それに加え、昨年から続くロシア・ウクライナ情勢の影響で、フランスからの空輸便がロシア上空を避けた遠回りのルートになることで航路が長くなり輸送コストが高くなっています。
そのため2023年のボジョレー・ヌーヴォーは通常年より高く、昨年同程度となることが予想されます。
まとめ
今年も高品質なボジョレー・ヌーヴォーが期待できそうですが、昨今の世界情勢の影響が懸念材料となりそうです。
とは言え、新酒解禁がいまから楽しみでなりません。
今年もボジョレー・ヌーヴォーでいち早く2023年を感じてみませんか。