ハイクラスな文化とワイン!イタリア・ロンバルディア州で造られるワイン

ロンバルディアの風景

パリ・コレクションに次いで大規模なファッションショー「ミラノ・コレクション」の開催地であるミラノを州都に持ち、ファッションだけでなく歴史的な観光地が点在している美しく誇り高いイタリア・ロンバルディア州。

農業や工業などの分野でも栄えているためにイタリアで最も裕福であり、世界的に周知されている文化や芸術の発信地として知られています。

そんなロンバルディア州では、フランスのシャンパンに負けず劣らずのクオリティを誇るスパークリングワインをはじめとして、世界中のワイン愛好家が愛するワインが生み出されています。今回はそんなロンバルディア州のワインについてご紹介したいと思います。

ロンバルディアってどんなところ?

ロンバルディア 地図

ロンバルディア州は、イタリア北西部に位置し、北はスイスと接しています。

イタリアの国民総生産の約25%を生み出しているほど裕福な州で、工業や金融業、商業の中心地であるミラノは、1年を通して多くの外国人観光客で賑わっています。中央から南へは、芸術都市のベルガモや、ストラディバリウスら高名なバイオリン職人が過ごした都市としても有名なクレモナ、世界遺産のマントヴァなど、歴史と文化を感じさせる都市が点在しています。

中でも、ミラノは古代ローマ時代から重要な都市として栄えていました。第二次大戦後は経済成長の中心都市としてイタリア全土を牽引し、国内南部からは多くの移民が流入したことで、今日ではイタリアで最も人口が多い州となりました。

ロンバルディアの風景

ロンバルディアの大半はワイン造りに適している大陸性気候ですが、北部のアルプス山脈付近はアルプス気候(高山気候)で霧が多く、昼夜の気温差は大きいですが、1年を通して気候の変化が少ない地域となっています。

また、中東部のガダル湖、中部東のイゼオ湖、北西部のコモ湖、そのさらに西に位置しているマッジョーレ湖など多くの湖があります。湖周辺は風光明媚なだけではなく、細かい気象の差が生み出されるために、結果的にワイン造りに適した気候となっています。

イタリアには珍しく水が豊かな州で、多くの河川は全て東南部にあるポー川に流れ込んでいますが、その周辺に位置しているポー平原は非常に暑くて湿気も高く風もないことから、ブドウ栽培はほとんど行われていません。

ロンバルディアといえば「フランチャコルタ」

フランチャコルタ

ロンバルディアで一番有名なワインと言えば、フランチャコルタです。イタリア中央部東、イゼオ湖南部で造られている高級スプマンテで、フランスのシャンパンと並んで世界的に人気の高いスパークリングワインです。

シャンパンと同じく瓶内二次発酵で造られていますが、瓶詰め後の熟成期間はノンヴィンテージのシャンパンの15カ月よりも長い18カ月に定められています。このことから、滓からにじみ出る旨味成分がワインに溶け出す期間がより長く、複雑味やまろやかさを多く感じられるようになります。それに加えて、フランス北部のシャンパーニュよりも遥か南に位置しているため酸味が比較的まろやかとなり、果実の風味がより強く感じられるワインとなります。

使用できる品種はシャルドネ、ピノ・ネロ(ピノ・ノワール)、ピノ・ビアンコ(ピノ・ブラン)、そして2017年ヴィンテージから許可された土着品種のエルバマットです。

前3品種はシャンパンでも使用されており、馴染み深い品種ですが、エルバマットは酸度が高く、味わい自体は個性が少ない品種となっています。

しかし、フランチャコルタの上品な酸を補強したり、テロワールの個性を引き出すために有効な品種であると見通されており、今後のフランチャコルタの変化を楽しみにする声が上がっています。

ちなみに、2019年のフランチャコルタは、雨が多く寒かった春を経て、少々水不足だった夏を超え8月から収穫が行われました。結果的に理想的な状態でブドウが成熟していたことや、品質面で素晴らしい出来であることが伝えられています。

その他の注目ワイン

フランチャコルタだけじゃない、ロンバルディア州で造られる代表的なワインをご紹介します。

D.O.C.G.スフォルツァート・ディ・ヴァルテッリーナ

赤ワイン

北部のソンドリオ県で「キヴァンナスカ」と呼ばれるネッビオーロから造られる辛口の赤ワインです。陰干し糖度を高めたブドウから造らます。

アルコール度数は14%以上と少々高めですが、濃厚になりすぎず、フレッシュさを持ち合わせています。

最低熟成期間は20カ月で、そのうち12カ月は木樽での熟成を必要とするために、コクのある特徴的な香りが特徴です。

おすすめワイン

D.O.C.G.オルトレポ・パヴェーゼ・メトード・クラッシコ

スパークリングワイン

オルトレポ・パヴェーゼ・メトード・クラッシコは、ロンバルディアで造られるスプマンテの一つで南西部のパヴィア県で造られています。

同D.O.C.ではコストを抑えられるシャルマ方式で造られたスプマンテや、スティルワインの赤や白、ロゼなどが大量生産されていましたが、その中でシャンパンと同じ瓶内二次発酵で造られた高品質なワインが2007年にD.O.C.G.オルトレポ・パヴェーゼ・メトード・クラッシコとして独立しました。

フランチャコルタがシャルドネ主体で造られるのに対して、こちらは黒ブドウであるピノ・ネロをメインに造られるために、女性的でふくよかなボディーが感じられる優しい味わいかつ、果実味を強く感じる風味を持ち合わせています。

日本はフランチャコルタ輸入大国!

ブドウ畑

ビールなどの発泡酒の人気が群を抜いて高い日本がシャンパン輸入大国であることはよく知られていますが、実はシャンパンだけでなくフランチャコルタの輸入量も多いのです。

フランチャコルタの生産量はシャンパンの5%ほどとかなり少なく、そのほとんどが国内で消費されますが、輸出先として日本は第2位にランクインしています。

近年日本での注目度はさらに増しており、2019年7月には国内初となるフランチャコルタバーが阪急メンズ東京の3階にオープンしました。

まとめ

観光地や避暑地としてだけでなく、世界中に愛されているワインを生み出しているロンバルディア。特に評価の高いフランチャコルタは、ワイン好きならぜひ一度は味わってみることをオススメします。

グラスの中を立ち上っていく細かい泡を眺めながらロンバルディアの美しい景色や芸術、文化などに思いを馳せてみると、ステキな時間を過ごせるかもしれませんね。

フランチャコルタだけでなく、今回ご紹介したようなスティルワインや陰干しブドウ原料のワインなども楽しんでみてください。

<参考>

・イタリア観光局公式サイト http://visitaly.jp/travel/lombardia

・フランチャコルタ公式サイト https://www.franciacorta.net/

・杉山明日香『ワインの授業 イタリア編』(リトルモア)

・『2019 ソムリエ協会教本』一般社団法人日本ソムリエ協会