シャトー・ラフィット・ロスチャイルド、32歳の若き女性当主が初来日!

シャトー・ラフィット・ロスチャイルド

(左)シャトー・ラフィット・ロスチャイルドのCEO、ジャン・ギヨーム・プラッツ氏(右) 6代目当主、サスキア・ド・ロスチャイルド女史

1855年の格付けが決定して以来、第1級の首位の座の栄光を誇るシャトー・ラフィット・ロスチャイルド。長期熟成を遂げたその姿はボルドーの真髄ともいえる素晴らしいエレガンスを体現しています。

この度、2018年に6代目当主となったサスキア・ド・ロスチャイルド女史と、CEOのジャン・ギヨーム・プラッツ氏が来日し、ワインショップ・エノテカ各店でイベントが開催されました。初来日した若き当主によるイベントの様子をレポートします!

格付け第1級シャトーの筆頭

シャトー・ラフィット・ロスチャイルド

メドック格付け第1級、シャトー・ラフィット・ロスチャイルドは1868年、サスキア・ド・ロスチャイルド女史の5代前の当主が畑を購入して以降、150年に渡り同家が所有し続けているという非常に歴史あるシャトー。1855年の格付け当時、最も高い値が付き、以降「1級シャトー中の1級シャトー」と称されている稀有なシャトーでもあります。

弱冠32歳の才媛

ラフィット6代目当主

サスキア女史は、2018年3月に父親のバロン・エリック・ド・ロスチャイルド氏より、ドメーヌ・バロン・ド・ロスチャイルド(シャトー・ラフィット・ロスチャイルド)のマネジメントを引き継いだばかりの32歳。同ドメーヌで女性当主は初、しかも最年少という異例の抜擢です。名門中の名門ビジネススクール、HECの修士課程を修め、さらにコロンビア大学にてジャーナリズムを学びました。その後はニューヨーク・タイムズの特派員として西アフリカ、パリで活躍していたという、まさに絵に描いたような才媛!

ところが、サスキア女史の抜きん出ているところはその行動力。就任前には、ドメーヌ・バロン・ド・ロスチャイルドが所有するシャトー・レヴァンジルで身分を隠して偽名で働いていた(!)ほか、ワインの栽培・醸造を学んで資格を取得。ブレンド前のワインのテイスティングにも参加し、ワインの収穫を手伝うこともあるそうです。

普段はパリに住み、シャトーへ行くのは年に数回という、従来のボルドーシャトーオーナーのイメージを覆すような、行動力のある若き女性当主であるサスキア女史は、新時代のボルドーを象徴するアイコン的存在といっても過言ではありません。

“歴史が長いということは、経験値が高いということ”

ラフィット6代目当主

錚々たる経歴のサスキア女史ですが、ワインの説明をするご本人は飾ったところがなく、いたって自然体。テイスティングイベントでは、カジュアルな出で立ちで、一人一人のゲストの目をしっかりと見てお話する姿が印象的でした。

そして長い歴史をもつシャトー・ロスチャイルドについてこう語りました。

「父(バロン・エリック・ド・ロスチャイルド氏)は、歴史があるということは長年の経験があるということで、その中にはもちろん間違いや失敗が含まれている。<間違ったことがある>ということが大切でその積み重ねが歴史なんだ、とよく話していました。そうした経験値が活かされてシャトーの今があるのです。」

トップを走り続けるシャトーから「ミステイク」というワードが出てきたことには驚きましたが、トップの座に安住することなく間違いを直視し、改革し続けることが真のトップたる所以なのでしょう。

寿命は2100年?!長寿こそラフィットの証

シャトー・ラフィット・ロスチャイルド

そしてシャトー・ラフィット・ロスチャイルドの最大の魅力は、何と言ってもその長命さ。

今回のテイスティングワインは、シャトー・ラフィット・ロスチャイルド2004年、2000年、1990年の3ヴィンテージでしたが、特に目玉となった2000年が、多くのゲストを魅了しました。グラスに注いだワインは、ブラックベリー、バニラ、珈琲、ミネラルなどの抑制された香り、継ぎ目のないタンニンと、ワインがもつ圧倒的なエネルギーによる長い長い余韻。完全な飲み頃はいつ来るのか・・・と途方に暮れてしまうような、偉大なポテンシャルを感じさせる傑作です。

サスキア女史は

「2000年ヴィンテージは、非常にポテンシャルが高く、遅咲きなところがあるワインです。19年経った今年あたりからようやく開き始めたほどです。こちらのワインは2050年~2100年までもつので、皆さま安心してお買い求めください。自信をもっておすすめします。(笑)」

とスピーチし、会場を沸かせました。

とは言っても、2000年のラフィット・ロスチャイルドの現在の価格は400,000円(税別)。どんなワインラヴァーでも相当の覚悟がなければ購入が難しいであろう、非常に高価なワインではありますが、100年もつと言われれば、その価値はまた違った角度から捉えることができそうです。

不変のスタイル

シャトー・ラフィット・ロスチャイルド

テイスティング最後に供された、ラフィットが所有するソーテルヌ、シャトー・リューセックについて語るサスキア女史。「デザートだけではもったいない!チキンやチーズとも楽しんでみて!」 ジャン・ギヨーム・プラッツ氏は「私は牡蠣やロブスターと合わせるのがおすすめ。」

サスキア女史は、ワイン評論家ジャンシス・ロビンソン女史によるインタビューでこう答えていました。

「私の世代にとってボルドーは堅苦しくて過剰に価格の高いイメージがあるわけですから。私はそれを本気で変えたいと思っています。もし古いワインを飲むことができたら、そこに込められたすべてを感じてもらえるはずです。例えば子供が生まれたらワインを買うという意味を知ること、それをその子の結婚式で開けることができるなら夢のような話だと思います。」/Jancisrobinson.comラフィットの新たな女主人 16 Jun 2018 より引用

長命で時代に左右されない普遍性をもったシャトー・ラフィット・ロスチャイルドは、「夢のような」価値をもったワインであるとも言えるでしょう。

そしてサスキア女史は続けました。

「ラフィットの偉大さは、長期ビジョンによってぶれないことです。素晴らしくバランスがとれていて、上品でしなやかなスタイルを目指しています。時代が力強いワインを求めている時にも、ラフィットはぶれなかったのです。」

サスキア女史とジャン・ギヨーム・プラッツ氏という2人によって経営は大きく若返ったシャトー・ラフィット・ロスチャイルド。しかしながら、これまで150年に渡って脈々と受け継がれて来たファミリーの長期ビジョンによって、その永遠のスタイルは不変のようです。行動力のある若き当主、サスキア女史による新生ラフィットは、ますます多くのファンを魅了するに違いない、そう確信した初来日イベントでした。

今回イベントが行われた 広尾本店

広尾本店

ワインショップ・エノテカ 広尾本店

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TEL:03-3280-3634 FAX:03-3280-3635
最寄駅:東京メトロ日比谷線「広尾駅」
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営業時間:11:00~21:00