もはやワイン界のスタンダード?!ナチュラルワイン

オーガニック(有機)農法で栽培したブドウを使用し、添加物をできるだけ使用せずに造られたオーガニックワインやビオディナミ農法で造られたワイン、またはその一部を取り入れたワインを総称した“ナチュラルワイン”。

サステイナブル(持続可能性) が世界の共通言語となりつつある今、ワイン界でも避けては通れないキーワードとなっています。ここでは、認証を取得しているオーガニックワインを中心にご紹介します!

生産量は世界で280%と増加!未来はグリーンになる?!

ここ15年来オーガニックワイン産業は著しく成長し、世界的にワイン造りは減農薬・有機農法へとシフトしています。

オーガニックワインの生産量は、2004年から2015年の間に世界では約280%と伸長。

(※1)ワイン大国、フランスのオーガニックワイン市場は、2015年と比較して2016年は18.2%増加。EUROPEAN SUPERMARKET MAGAZINE 2017年4 月12日発行。

(※2)ワイン界の未来がグリーンになる日も遠くはなさそうです。THE DIVA Network “OVERVIEW OF THE ORGANIC WINE MARKET”

“実はオーガニック生産者”が増加中

オーガニックワインには各国に様々な認証団体がありますが、認証を取得していなくとも実質オーガニックというワインも増加中。

「コマーシャルに利用したくない」「規制にとらわれず柔軟に対処したい」など、その理由は様々ですが、認証の有無にかかわらずワイン造りに真摯に取り組んでいる生産者が多いのも事実。こういった生産者を見逃さない手はありません。

世界のトップワイナリーはビオディナミに夢中!

2000年頃からオーガニック農法に取り組み、2006年にビオディナミに転換したDRC(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ)を筆頭に、ボルドーではシャトー・ラトゥールが2018年に全ての畑がビオディナミの認証を得る予定。

シャンパーニュでは、ルイ・ロデレールが2020年にはクリスタルの畑を100%ビオディナミ栽培に転換予定と、名だたるトップワイナリーが転換を進めるビオディナミ、この流れはワイン界で大きな潮流となる可能性を秘めています。

ナチュラルワインの分類

ナチュラルワインには、ブドウ栽培方法などによって、大きく以下の3種のカテゴリーが存在します。

ビオディナミ

有機農法よりもさらに踏み込んだ農法。
オーストリアの哲学者、ルドルフ・シュタイナーの「農業講座」という講義に基づいており、ブドウの病気を治すのではなく、畑全体の自然のバランスを整え、その力を引き出すことで病気を未然に防ぐという思想がベースにあります。

月や惑星の動きを考慮した調合剤(プレパラシオン)によって土壌に活力を与えたり、太陰暦に基づいて農作業が行われます。

●有機農法(化学肥料、除草剤、農薬、殺虫剤の使用不可)
●天然由来のビオディナミ調合剤を使用
●太陰暦に基づく「種まきカレンダー」の使用
●亜硫酸塩添加の制限
(EUのオーガニック規定よりも厳格)

主な認証

デメテール

1920年代に設立された、国際的な認証ラベルの元祖。月や太陽の動きに合わせた農作業のカレンダーなど、厳しい仕様書を設けている。

ビオディヴァン

1995年、国際的なビオディナミ生産者組合によって考案。エコセールに認められたビオディナミワインにだけ表記される。

オーガニック

有機農法から生まれるワイン。

フランスを含むヨーロッパをはじめ、チリや南アフリカなど世界中に様々な認証団体が存在し、ブドウの栽培を厳しく規定しています。2012年に規定されたヨーロッパの認証では、ブドウ栽培に加えてワインの醸造に関する規定も追加され、より厳格なものとなっています。

●有機農法(化学肥料、除草剤、農薬、殺虫剤の使用不可)
●ボルドー液の使用可
●機械による収穫の禁止

主な認証

ユーロリーフ(EUオーガニック規定)

EUが有機食品に対して行う認証。2012年に改訂され、ブドウの有機栽培の他、醸造時に使用する亜硫酸 ※(1)の規定が加わる

※(1)亜硫酸・・・SO2。ワインの酸化防止に使用される添加物

ECOCERT(エコセール)

1991年、フランスで設立された世界最大級の国際有機認定機関。

AB(Agriculture Biologique)

フランス政府の基準を満たした有機農法をクリアした農作物に認定。

※日本では、この分野のみ「オーガニック」または「有機」と表記可能。

リュット・レゾネ

“減農薬農法”のこと。化学肥料や除草剤は使用しないで栽培することが基本ですが、どうしても必要となった場合は農薬をごく少量散布することが認められています。

極少量といっても使用量などについて明確な規定はなく、表示に際する取り組み方は生産者に委ねられていることも事実。ただ、シャンパーニュやシャブリ地方など、厳しいテロワールをもつ地域では難しい年に農薬の散布が必要となることもあり、そういった生産地ではリュット・レゾネを実践している生産者が数多く存在します。

必要な場合のみ、極少量の農薬の使用可

ナチュラルワイン

フランス語の“ ヴァン・ナチュール”、“自然派ワイン”とも称される“ナチュラルワイン”。
よく聞くカテゴリーですが、実は明確な定義はありません。

有機農法でブドウを育て、さらに天然酵母による発酵、亜硫酸無添加、無濾過、と極めてストイックに造られたナチュラルワインがある一方で、その一部だけを取り入れているものもあり、ボトルの中身は千差万別。

迷ったら認証があるワインを選ぶほか、信頼のおけるワインショップ店員やワイン評論家のおすすめを参考にしてみましょう。

 

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