カレラとは?
ピノ・ノワールといえば妖艶な香りと上品な味わいで畑の個性を色濃く表現し、熱狂的愛好家の多いブドウ品種です。その最高峰は、原産地ブルゴーニュで造られるロマネ・コンティですが、「カレラ」はワイン評論家ロバート・パーカー氏に「まるでカリフォルニアのロマネ・コンティ」と評されるカリフォルニア屈指のピノ・ノワールを造るワイナリーです。
今回はそのカレラから創業者であるジョシュ・ジェンセン氏とワインメーカーのマイク・ハーウェル氏が来日し、ワインショップ・エノテカGINZA SIX店でテイスティングイベントが開催したイベントの様子をレポートいたします!
カレラの歴史
創業者ジョシュ・ジェンセン氏
カレラのマウント・ハーランの畑は、カリフォルニア・モントレー湾から25マイルのカビラン山地にあります。標高670mと高い位置にあり、冷涼と言われるカーネロスAVAよりも5~6度涼しく州内でも最も冷涼な地域のひとつです。
ワイナリーの歴史は1960年代にドメーヌ・ロマネ・コンティやドメーヌ・デュジャックで働いたジョシュ・ジェンセン氏が、帰国後の1974年にカリフォルニアのマウント・ハーランにブルゴーニュと同じ石灰岩土壌の土地を購入したところから始まります。
ワインメーカーのマイク・ハーウェル氏
当時このあたりでブドウ栽培をしている人はおらず、周りの人々にはクレイジーだと言われたそうです。しかし、ブルゴーニュで働いたジェンセン氏は確信を持ち、1978年に初めてセレック、リード、ジェンセンをリリース。
カリフォルニアでは素晴らしいピノ・ノワールは生まれないという常識を覆し、瞬くまに世界レベルのカリフォルニアのピノ・ノワール生産者として名声を獲得しました。
テイスティングワイン
今回のイベントで提供されたワインは白ワイン2種、赤ワイン4種の全6種類。
2014 ジョシュ・ジェンセン セレクション シャルドネ
2016 セントラル コースト ヴィオニエ
2014 セントラル コースト ピノ・ノワール
2014 マウント・ハーラン ド・ヴィリエ ピノ・ノワール
2010 マウント・ハーラン リード ピノ・ノワール
2014マウント・ハーラン ジェンセン ピノ・ノワール
目玉は今回特別にご用意して頂いたバックヴィンテージ2010年マウント・ハーラン リード ピノ・ノワールと最高峰単一畑のマウント・ハーラン ジェンセン ピノ・ノワールの最新ヴィンテージ2014年でした。
2010年マウント・ハーラン リード ピノ・ノワール(写真左から2本目) 2010年のカリフォルニアは冷涼なヴィンテージで、収穫が11月までずれ込むほどハングタイムが長かった年。バラ、煮詰めたチェリーやプラム、紅茶、甘いスパイス、土が感じられる華やかで、やや発展したアロマ。ミディアムボディで洗練された緻密なタンニンと上品な酸味が感じられ女性的でとてもエレガント。ヴィンテージの影響が大きく、カリフォルニアのピノ・ノワールとしてはアルコール度数も13.6%と控えめで繊細な味わいでした。
2014年マウント・ハーラン ジェンセン ピノ・ノワール(写真左から1本目) 2014年は5年連続で続いた干ばつの3年目で、収量も例年に比べ極めて低くかった年。ブラックチェリーやブラックプラム、よく統合されたオークのニュアンス。凝縮した果実に、厚みはあるがキメの細かいタンニンとエレガントな酸味があり、まん丸い素晴らしいバランスの味わい。これから10年以上も美しく熟成することを想像させるセラーに寝かせておきたい1本でした。アルコール度数は14.3%。
衝撃的な買収と今後
カレラといえば、2017年にダックホーンによる買収報道で話題になりました。それにともない期限付きでコンサルタントとして続投することになったジョシュ・ジェンセン氏に現在の活動について聞いてみると「カレラのワイン造りと伝統を変わらず守り続けられるように伝えている。」とのことでした。
新世界のピノ・ノワールのパイオニアとして、まさに「歴史を築いた」カレラですが、これからはブルゴーニュのような伝統産地と同じくその「歴史を紡いでいく」ための転換期ということでしょう。
同様にワインメーカーのマイク・ハーウェル氏に醸造に関する質問をすると「流行には流されない。カレラのワインメイキングを続けるだけ」と言っていたので、ファンの皆様は安心できそうです。
圧倒的人気を誇るカリフォルニアのロマネ・コンティ「カレラ」は今後も変わることなく最高のピノ・ノワールを生み出し続けてくれることでしょう!
今回イベントが行われた GINZA SIX店
ワインショップ・エノテカ GINZA SIX店
住所 〒104-0061 東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX 地下2階
TEL 03-6263-9802 / FAX 03-6263-9803
E-mail ginzasix_shop@enoteca.co.jp
営業時間 10:30-20:30
住所 〒104-0061 東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX 地下2階
TEL 03-6263-9802 / FAX 03-6263-9803
E-mail ginzasix_shop@enoteca.co.jp
営業時間 10:30-20:30