イタリアワインの格付けを知ろう!

イタリアのワイナリーとブドウ畑
ワインには「格付け」というものがあります。

一般的に格が高いほうが高額で希少性も高くなる傾向にあります。また、格が高いワインのほうが幅広い風味を持ち、高い質を持つことも。一概にそうとは言い切れないものの、「格付け」は美味しいワインを飲みたい消費者の大事な目安となっています。

そして、「格付け」は国によって少しずつ違います。今回は中でもワイン大国であるイタリアの格付けについて、ご紹介したいと思います。

イタリアワインの格付けは大きく分けて3段階

イタリアでは、1963年に「DOC法(原産地呼称管理法)」といわれるワイン法がつくられました。トップカテゴリには「保護原産地呼称ワイン」であるD.O.C.G.、D.O.Cがあり、続いて「保護地理表示ワイン」であるI.G.T.、そして、最も下に位置するのがVdTでした。

その後、2008年に改正されたEUのワイン法に合わせてイタリアワイン法もされ、2010年5月から施行されました。

新しいワイン法によって、「保護原産地呼称ワイン」であるD.O.C.G.、D.O.C.はD.O.P.(Vino a Denominazione di Origine Protetta)に、「保護地理表示ワイン」であるI.G.T.はI.G.P.(Vino a Indicazione Geografica Protetta)に、そして地理的表示のないVdTはVinoに変更されました。

表示は変更されたものの、ブドウの収量、ワインの収量、アルコール度などが厳しく制約され、上級ワインにのみ表示が許されるD.O.C.(統制原産地呼称)と、さらに厳しい制約をクリアして、国外へ出荷される際も検査を必要とするD.O.C.G.(統制保証原産地呼称)、そしてI.G.T.に関しては現在もワインへの表示が認められています。

ワイン法の歴史

ブドウの実

イタリアのワイン法の歴史は1716年にまで遡ります。

トスカーナ大公国のコジモ3世は、当時著名な生産地であったキャンティ、カルミニャーノ、ポミーノ、ヴァルダルノ・ディ・ソプラの4つについて、ここ以外で造られたワインの名前にその地域名を使用することを禁じました。

19世紀には醸造業者たちによってキャンティワインの産地が定められ、20世紀には1920年代にバローロなどのワイン産地の指定が行われましたが、国全体での統一したワイン法はまだ確立されていませんでした。

そして1963年。フランスのワイン法であるA.O.C.の制定よりも28年遅れて、最初の原産地呼称法である「ワイン用ブドウ果汁とワインの原産地呼称保護のための規則」が公布されました。

日本でも大人気!フリッツァンテやノヴェッロ(新酒)については?

白ワインが入ったグラス

日本で大きな人気を誇るイタリアのスパークリングワインであるフリッツァンテやノヴェッロについても、いくつか規定があります。

ヴィーノ・フリッツァンテは、イタリアの弱発泡性ワインを指します。通常の発泡性ワインよりも泡が優しく、主に女性を中心に人気が高いアイテムです。これは20℃でガス圧が1~2.5バール、アルコール度数7%以上のものと決められており、それぞれD.O.P.やI.G.P.では定められた地域で造られています。

また、ボジョレー・ヌーボー(フランスのブルゴーニュ・ボジョレー地区の新酒)人気に後押しされて近年注目されているノヴェッロについては独特の立法があり、D.O.P.とI.G.P.ワインにのみ認められています。

他にも、醸造期間は醸造開始後10日以内で、炭酸ガス浸漬法(マセラシオン・カルボニック)で造られたワインが40%以上含まれていなければなりません。さらにアルコール度数は11%以上で残存糖分が10g/Lを超えてはならず、10月30日0時1分より前に消費してはならないなどの厳しい規定もあります。

なお、0時「1分」である理由は、イタリアワイン協会にノヴェッロの記載をしてもらうための申請期限が10月30日になるまでだと定められているため。0時ジャストだと期限に重なってしまうために、1分ずらしているそうです。

まとめ

イタリアのブドウ畑

少しややこしいイタリアワインの格付けでしたが、D.O.P.(D.O.C.、D.O.C.G.)、I.G.P.(I.G.T.)については、そのカテゴリのワインなら必ずボトルのどこかに記載されています。

また、ブドウ園名や醸造所名などについては、調べてみるとそのワインがどの格に位置するのか、すなわち生産者側からするとどれほど力を入れたワインなのかを確認することができます。

気になった人は少々手間ですが調べてみるとおもしろいかもしれませんよ。「ちょっと格が高いワインが飲みたいな……」と思った人は、ぜひチェックしてみてくださいね。

 

<参考>『2018 ソムリエ協会教本』一般社団法人日本ソムリエ協会