仕事をしている中で、すごく好きな瞬間があります。それは、新入荷のワインが入った段ボールを開けるとき。
初めて取り扱いが始まったワインや、テイスティングで感動したブルゴーニュワインの最新ヴィンテージ、めったにお目にかかれない希少なカルトワインなど、段ボールをあけて手に取る瞬間の高揚はなんとも言えません。
日々、目新しいワインが入荷してくるため、頭の中に描く、飲んでみたいワインリストが毎日更新されていきます。どうにか“飲んでみたいワイン”=“飲んだことのあるワイン”にするべく日々奮闘しているのですが、その差は広がる一方。身体も財布も追いつきません。
そんな中、今日はイタリア ウンブリア州の「カステッロ・デラ・サラ ピノ・ネロ」を初めて開けてみることにしました。
やや深みのあるルビーレッド。少し熟したラズベリーやフランボワーズの果実の香りが、フレンチオークの心地良い樽香とともにゆっくりと立ち上ってきます。この樽香が、助演男優賞。少し甘みを感じるスパイスが「主役のピノ・ネロさんどうぞ!」と果実の香りをブルゴーニュグラスの頂上へと押し上げてくれます。
味わいは、非常にエレガントながらもシルキーなタンニンが感じられ、なんとも丁度良いボリューム。派手ではありませんが、上品な余韻が長く続きます。
ウンブリア州には、サラミやハムなど豚肉加工の発祥の地と言われる小さな町があり、肉加工職人も多いそう。薄くスライスした白カビサラミをおつまみに、ゆっくりと楽しみたいワインです。
試験対策で押さえておきたいタイプのワインではないですし、ピノ・ノワールならブルゴーニュから、ウンブリア州なら白ワインから飲んでみたいと考えてしまい、このワインは抜栓までかれこれ2年半もお待たせしてしまいました。
“飲んでみたいワインリスト”から満を持してようやく順番が回ってきた、初めてのイタリア ウンブリア州のピノ・ネロに大満足です。
それまで知らなかったワインを経験すると、いろんな発見があり世界が広がります。お気に入りのワイン以外にも、冒険してみると今年最後の大発見があるかもしれませんよ。
おっと、今日はまた新しいワインが入ってきました。飲んでみたいワインリスト更新です。
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