【今日のワイン】収穫シーズンの畑に思いを馳せて「リースリング・ライデンフロスト・ヴィンヤード」
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皆さまこんにちは、金沢・香林坊大和店の三矢です。天高く、木々も色づき、すっかり秋めいてきましたね。北半球の多くのブドウ畑では収穫シーズン真っ只中!
突然ですが、ここでクイズです。こちらのワインのエチケット。3人の人が作業をしていますが、何をしていると思いますか。
オーナーファミリーのライブラリーに所蔵されていた古い本の中に、18世紀に描かれたこの絵を見つけ、ラベルに選んだそう。「醸造作業の様子かな、何の作業だろう…」と私は思っていましたが、皆さまいかがでしょうか。
正解は「鉄の鍛冶場で一緒に作業をしているところ」でした!
当ワイナリーは、フランスのローヌ地方ジゴンダスのトップ生産者シャトー・ド・サン・コムのルイ・バリュオール氏が、2人の友人と共に設立しました。3人の仲間の姿を重ね、3人で共に働いている、力を合わせて何かを築き上げていることを表現しているそうです。造り手3人の絆の深さがうかがえるエピソードですよね。
今年も黄色く色付いたブドウ畑で、収穫シーズンを笑って迎えている、フォルジュ・セラーズの「職人気質の3人のヴィニュロン(ワインの栽培と醸造家)」の姿が目に浮かぶようです。
さて、グラスに注いでみると、見事な黄金色にテンションが上がります!
よく熟したカリン、ハチミツ、レモンジュースやオレンジピール、小さな白いお花のブーケのようなうっとりする香り。フレッシュさはありつつも角のないマイルドな酸味で、果実の旨みが際立ちます。
気温の低いニューヨーク州で、こんなにしっかりとした果実味のワインに仕上げるとは、ひとつひとつ手間暇かけて造られたワインだなぁと感嘆してしまいます。華やかな香りと旨みある味わいなので、幅広くお食事に合わせて楽しめます。
リースリングは総じて和食との相性がいいと思っていますが、こちらは特に、秋から冬の旬の味わいを活かした懐石料理などの席に持っていきたい1本。今の季節なら松茸のあぶりや土瓶蒸しをより華やかに彩ってくれそうです。お正月用にも1本買っておこうかな…と早くも思案中です。
フォルジュ・セラーズのワインの裏ラベルには収穫日が記されており、今日のワインは2018年10月9日に収穫されたブドウのワインです。
収穫というとドイツでの経験を思い出します。ブドウが色づき始め、収穫のタイミングが近づくと、ワイナリーでは少しピリッとした空気が流れます。天気予報とにらめっこし、ブドウの状態を見極める。最高の状態で収穫を迎えるためのその緊張感から、収穫の日を迎え総員総出で手際よく収穫!
そして収穫後すぐにジュースにしてから、ひと段落して安堵した雰囲気と喜びのひととき(ケーキを食べたり、ワインを飲んだり団らんの時間)が思い起こされます。
収穫シーズンを迎えるこの時期には、いつもよりワイナリー仕事に思いを巡らせてしまいます。ヴィニュロン達が「美味しいよ!」と送り出したワインを、しみじみ楽しむ秋の1日でした。
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