皆様こんにちは。松山三越店の山本です。
晩夏に差し掛かりました。30代最初の夏を懸命に駆けることができたご褒美に、今夜は大好きなブルゴーニュの生産者、トロ・ボーのワインで乾杯です。
「ブルゴーニュ・ブラン/トロ・ボー」
輝きのあるイエロー、艶やかで美しい色調。柔らかに香るリンゴや熟れた洋梨のアロマと、ほのかに感じるバニラのタッチ。
口に含むと、ふくよかな果実味が感じられ、上品な酸を伴った余韻に魅了されます。外観から香り、味わいまで、それぞれの要素が互いに調和を図る、素晴らしい仕上がりです。
思えば、20代の頃は「目の前のことに懸命に取り組むこと」が苦手でした。慎重な性格のせいかもしれません。
ことあるごとに「このまま進んでいいものか」と自分が選んだ道を疑い、怯えながら、先へ進むことを恐れていたような気がします。まるで、先の見えない真っ暗なトンネルにでも迷い込んだような気持ちでした。
そんなときに出会ったのがトロ・ボーのワイン。
彼らが本拠地とする「ショレイ・レ・ボーヌ」はブルゴーニュの中でもマイナーな村の一つで、ジュヴレ・シャンベルタンやヴォーヌ・ロマネのような花形産地と比べるとあまり日の目を見ない産地かもしれません。
ですが、彼らは1800年代から受け継いできたこの場所を大切に守り、いつの日もひたむきにワイン造りを続けてきました。今ではブルゴーニュを代表する生産者の一人として多くの人を魅了しています。
それはまさに「日々を懸命に」紡いできた賜物に他ならず、私にとっては暗闇を照らす灯りのような存在です。
ワインの仕事に携わるようになり5年が経ちました。
いちいち慎重なところは相も変わらず。社会に揉まれ、理屈っぽいところはむしろ洗練されてしまいました。
けれど、勇気を出して一歩一歩と前へと進めば、例え結果がどうあれ、「経験」として自分の心や身体に蓄積されていくことを、今の私は知っています。
「良い事も悪い事も、恐れず進み続けること。」
次のヴィンテージと出会う頃には、今よりも成長した姿で向き合うことができれば嬉しいです。
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