皆様こんにちは。今日もイタリアワインを飲んでいる藤原です。
白く枯れたすすき、田の落穂、野山の色の移り変わり、日ごとに早く訪れる薄明の景色に秋の深まりを感じています。
この時期は美味しいものが多くなってまいりますね。
秋の味覚では特にキノコ類が好きなのですが、キノコの香りを感じるといつもネッビオーロを使ったワインを飲みたくなります。
バローロやバルバレスコを始めとするランゲ地方のものが非常に有名ですが、ランゲ以外でもすばらしいネッビオーロのワインが生産されています。
その一つがこの「ガッティナーラ」です。
北イタリア、ピエモンテ州でも北部に位置し、アルプス山脈の麓に位置するガッティナーラ村で造られたワインです。
このガッティナーラ村では、ネッビオーロを「スパンナ」という名前で呼んでいます。
ランゲ地方からガッティナーラ村までは約130km。ランゲ地方が石灰質土壌であるのに対し、ガッティナーラ村は火山性土壌で雨が多く、土壌や気候条件も大きく異なりますが、バローロやバルバレスコに引けを取らない優雅で薫り高いワインが生み出されています。
それぞれ異なった特徴のある産地ですが、味わいにはどのような違いがあるのでしょうか?
早速抜栓して確かめてみたいと思います。
赤系果実、プラム、ダークチェリー、タールやバラ、キノコなどの香りがあります。湿度を含んだ植物の印象が強いように感じました。イチゴの印象はバローロやバルバレスコにも共通してある果実味ですが、ガッティナーラは果実のみならずイチゴのつるまでもイメージできる風味があります。
硬質なミネラルの印象もあり、バローロやバルバレスコとの大きな差をここにも感じます。
タンニンや酸は鮮烈ではあるものの、ランゲのあの多層的なストラクチャを有する個性とはまた別で、フレッシュでどちらかといえば繊細。滋味深い仕上がりになっていると思いました。
時間とともに味わいは変化し、強いタンニンや酸は徐々に穏やかになります。
赤系果実中心の香りからバラやスミレを中心とした花のフローラルなアロマに変化していき、キノコなどのブーケもそれらと溶け合ってとてもエレガントです。
今回は簡単に手に入るマイタケとアンズタケを使ったキノコのブルーチーズソースをガッティナーラと合わせることにいたしました。
香りの良いキノコとネッビオーロとの相性は抜群です!ブルーチーズと一緒になることでキノコの香り、ブルーチーズの香り、ガッティナーラの香りが引き立てあうように感じます。
機会があればぜひお試しくださいませ。
キノコといえば、日本国内でもセイヨウショウロ(トリュフの一種)が自生している場所が点在しているらしく、公園などに生えていることもあるらしいです。
神戸三田店の近くでは六甲山やお隣の市のある牧場でも発見されたとか。
この話を聞いてから公園に行くたびにトリュフを探している男、藤原でございます。
いまのところトリュフは見つかっておりませんが……。
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