皆さまこんにちは、金沢・香林坊大和店の三矢です。
日中はまだ暑いですが、朝夕は少し涼しく過ごしやすくなってきましたね。日々暑い暑いと文句を言っていたわりに、涼しい夜風に吹かれると、夏も終わりだなぁとしんみりしております。
季節の変わり目にはワインの趣向も移り変わり、暑さを吹き飛ばすようなスキッと爽快!なものから、なんだか少し落ち着いたコクのあるものが欲しくなってくる頃ではないでしょうか?
ということで、今日は「モントレー・ピノ・グリ」と共に初秋の晩酌をいただきます。
皆さま、ピノ・グリのワインを飲んだことはありますか?
ピノ・グリの代表産地の一つ、フランス・アルザスなどではリッチでコクのある辛口に。イタリアではピノ・グリージョと呼ばれ、昔からフレッシュで親しみやすい辛口に仕上げられることが多いです。
さて、こちらラ・クレマのピノ・グリは、なんとその両方の良さを併せ持っているような1本!
白いお花や洋ナシ、やや白桃を思わせるフルーティな香り。アーモンドの実や、ピーマン、ナスなど野菜の白い部分のような柔らかな旨みとビター感は、アルザスのピノ・グリに通ずるコクのある印象ですが、全体を引き締める軽やかな酸味はイタリアのピノ・グリージョも思わせます。
しかしながら、ヒノキ風呂に入ったような、穏やかで心地よく爽やかな余韻はラ・クレマらしく、派手さはなく全体的に落ち着いた印象ですが、素晴らしいバランスで、透き通った出汁のようなまろやかな旨みを堪能できる1本です。
魚介類と合わせてももちろん良いのですが、コクのあるピノ・グリと合わせるときに譲れないのがお肉料理。特に鶏肉や豚肉との相性が良く、マイルドな旨みが同調する組み合わせです。
今回はスパイスを効かせた焼き鳥、豚串と合わせてみたところ、大成功!
合わせたスパイスは黒コショウ、七味、柚子胡椒。旨みに加えてスパイスがアクセントとなり、ワインも食事も進む美味しいひとときに。
味が濃い、ということではなく、香辛料の効いた料理と合わせても負けないしっかりとした旨みを持ち合わせているワインだと、改めて感じられました。
近年、ピノ・グリは人気が高まっており、ラ・クレマのあるカリフォルニア州のピノ・グリの作付面積はこの20年間で約6倍と大幅に増えているそう。
人気が出ると、美味しいピノ・グリが増えるのは嬉しい一方、好きな銘柄が手に入りにくくなったり、お値段が高騰してしまいがちで悲しいのがたまにキズ。
好みのワインに出会うといつも思うことなのですが、本音はあまり教えたくない、でも美味しさを知ってほしい……!と、揺れる秋のワイン心なのでした。
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