ラグビーとワインを絡めたオンラインイベント「廣瀬俊朗のワインにトライ!」オーストラリア編を開催!

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レポート
公開日 : 2022.7.27
更新日 : 2022.7.27
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ラグビーとワインを絡めたオンラインイベント「廣瀬俊朗のワインにトライ!」オーストラリア編を開催!

先日、元ラグビー選手の廣瀬俊朗さんをナビゲーターにお迎えし、ラグビーとワインを掛け合わせたオンラインイベント「廣瀬俊朗のワインにトライ!」第3回を開催しました。


世界各国を遠征中、ラグビーの強豪国は実はワインの銘醸地が多い、ということに気づいた廣瀬さん。二つを掛け合わせて紹介すると面白いのでは……、そんな廣瀬さんのご発想から実現したイベントです。


毎回一つの国にスポットをあて、ラグビーとワインという二つの世界を繋げて紹介。お客さまは廣瀬さんと一緒に同じワインを飲んでいただきながら、廣瀬さんのトークを楽しんでいただきます。


第3回のテーマは、オーストラリア。ワールドカップで過去2回優勝経験のある、南半球のラグビー強豪国です。


今回も楽しく盛り上がったオンラインイベントの様子を、一部抜粋してご紹介いたします。

目次

醸造家兼ラグビープレーヤーのギヨームさんが登場!

ギヨームさん登場シーン。ご自身の仕事場であるワインセラーからご登場いただきました。

今回スペシャルゲストとして登場いただいたのは、南オーストラリア州マクラーレン・ヴェールにあるワイナリー、ヤンガラ・エステート・ヴィンヤードのギヨーム・カムグランさん。


フランスご出身のギヨームさんは現在ヤンガラのアシスタント・ワインメーカーであり、フランスとオーストラリアのセミプロチームでプレーしていた生粋のラガーマン!


これ以上にない逸材をお迎えし、廣瀬さんの乾杯のご発声、「チアーズ!」で会がスタートしました。

オーストラリアにはラグビーが3種類ある!?

ラグビープレーヤーとしてのギヨームさん(写真中央)。今は故障でラグビーをお休み中ですが、ぜひまた復帰したいとのこと。

実はオーストラリア、ラグビーの環境としてちょっと変わっています。

廣瀬さん:「オーストラリアは、世界的に知られる“ラグビー・ユニオン”以外にも違うタイプのラグビーがあるのが特徴です。


その一つ、“ラグビーリーグ”は1対1のぶつかり合いがメイン。ただひたすら倒しまくるというスポーツです。


また“オージーボール(オーストラリアンフットボール)”は、ユニフォームがタンクトップなのが特徴。あと、キックと手の甲を使ってパスするんですよね。これも非常に激しいスポーツです。


オーストラリアで1番人気なのは実は“ラグビーリーグ”なんですが、ユニオンではラグビーワールドカップで2回も優勝しています。これはすごいことですよね。」

オーストラリアならでは! “イノベーション”

ここでフランスとオーストラリアの両方のワイン造りを知るギヨームさんに、両国のワイン造りの違いについてお伺いしました。

ギヨームさん:「フランスは伝統国であるがゆえに厳しい法律があります。ブドウ品種や栽培方法、醸造について様々な規定があります。


オーストラリアでも法律がないわけではありませんが、もっと自由度が高いのがオーストラリアワインの特徴です。そうなると醸造家としての選択肢が広がって、何がベストかということを常に考えながら、ワイン造りを行うことができるんですよ。」

自由度が高いことから様々なイノベーションが起こっているオーストラリア。


ヤンガラでは2013年頃より、2千年前にワイン造りで使われていたアンフォラを導入。


また、卵型をしたセラミックタンクも導入しています。

ヤンガラの卵型セラミックタンク。卵の形がラグビーボールにしか見えない!と廣瀬さん

なぜ卵型なんでしょう?理由の一つは、卵型のタンクは角がなく、タンク内で果皮やジュースがきれいに対流することから。


そしてもう一つの理由は、酸素に触れる面積が少なくなるという利点があることから。これらがちょっと変わった形状の理由なんだそうです。

なかなかお目にかかれない、ブドウの果皮を湿らす作業=プランジングのデモンストレーションをしていただきました。1週間に1回、2~3ヶ月間も作業が続けられます。

こうしたオーストラリアならではのイノベーティブな部分は、オーストラリアのラグビーにおいても見受けられるそうです。

廣瀬さん:「オーストラリアのライバルと言えば隣のニュージーランド。


ニュージーランドは非常に強いので、そこに勝っていくためにどうしたら良いか、ということで、データを使ったシステマチックなラグビーがすごく早く導入された印象ですね。


エディーさんの右腕のジョン・プライヤーS&C(ストレングス&コンディショニング)コーチは、選手の背中にGPSを付けて、僕らがどれくらい練習しているか、対戦相手はこれだけ練習しているから、じゃあ僕らはこれぐらいの練習が必要やね、とか教えてもらって。


データを使った説得力がありました。」

イノベーションを基本とした、データオリエンテッドかつシステマチックなスタイルは、オーストラリアのラグビーとワインにおいて、とても近しいものがあるようです。

ハードワークとチームワーク

オーストラリア発祥の「シークエンス」について廣瀬さんに解説いただきました。


データに基づくオーストラリアラグビーならではと言えるシークエンスは、ブランビーズの当時の監督エディー・ジョーンズさんが取り入れた戦術で、どんなプレーをするか、あらかじめ決めた動きで攻撃するもの。


強豪ニュージーランドと戦ってきた歴史のなかで、計算に計算を重ねたシークエンスを開発していった経緯があるそうです。

廣瀬さんもワインを飲みながらトーク。時間が経つとまろやかになって美味しい!とヤンガラのオールド・ヴァイン・グルナッシュを絶賛されていました。

廣瀬さん:「頭も身体も使うラグビーは、最近、改めてとんでもないスポーツだな、と思っています。


頭もむちゃくちゃ使ってるし、身体もぶつかり合って、五感を全身全霊で使いまくります。しかも、合計30人が人間のポテンシャルをフルに使ってやり合っています。」

ギヨームさんはワイン造りとラグビーに共通点を感じているそうです。

ギヨームさん:「共通点の一つはハードワーク。これはラグビーもワイン造りも同様です。


畑にブドウの樹を植えて、実るのは3年後。それまでの間、畑でたくさんハードワークしならければなりません。


醸造の過程においても、例えばアルコール発酵には6週間かかることもあるので、休みなくずっと注視する必要があります。


もう一つはチームワーク。ワイン造りのすべての行程において、チームワークは非常に大切です。


さらに人と人を繋ぐ力。ワインはシェアをする飲みものですし、ラグビーもチームスポーツ。終わったら敵味方なく、一つになるという点も非常に似ていると思っています。」

ハードワークを共にするヤンガラチーム

ギヨームさんのお話に、廣瀬さんもとても共感した模様です。

廣瀬さん:「ワイン造りも業務ごとに担当の方がいらっしゃると思いますが、ラグビーもフォワードでスクラムする人、バックスの人、ラインアウトの人など、いろんな人がチームのためにやっていくスポーツです。


僕は30年間ラグビーをやりましたが、1回もラインアウトをやったことないし、スクラムのプロップ(スクラムの中心となる選手)なんて1回もやったことない。できへんので(笑)


できへんことをやっている人たちがいるっていうことが、チームワークを作るうえですごく大事やなと思っています。


あんなスクラムすごいな、めちゃくちゃありがたいな、俺には絶対できへん、ありがとう、みたいな。できないことをお互い助け合うことは、チームワークの大事なポイントかなと思っています。」

イベント中、オーストラリアと言えばこの人、エディー・ジョーンズさんと廣瀬さんのエディー・ジャパン時代のエピソードも飛び出したほか、さらにはお客さまからのチャット欄も大盛り上がり。


「廣瀬さんの若さの秘訣は?」「毎日どれぐらい走っているんですか?」などの質問に答えていただきながら、90分間もあっという間!


廣瀬さん、ギヨームさんとともに、オーストラリアのラグビーとワインというテーマをたっぷり楽しんでいただいたひとときとなりました。


ご参加いただきました皆さま、大変ありがとうございました!

次回は、11月12日(土)にイタリア編を開催です。トスカーナのワイナリー、イル・ボッロから、ラグビーがお好きだというサルヴァトーレ・フェラガモさんにご登場いただきます。


イタリアラグビーは若い選手も入ってきて、これからますます注目の国。イル・ボッロのワインを飲みながら、廣瀬さんと一緒に深堀しましょう。皆さまふるってご参加ください!

イベントの詳細はこちら

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