父からのおさがりゴルフクラブを使い始め、もう10年ほど経つでしょうか。ゴルフショップで手に取ってみたりネットで検索したりと、最新ギアに目が眩むことがありますが、「この価格は手が出ない……」とあきらめてしまいます。
ワインにおいても同じようなことがあります。
ずっとナパ・ヴァレーのワインに憧れを持ち、その価格を見るたびに自分ではなかなか購入できずにいました。「桁がもう一つ小さければ!」と何度唇を噛んだことでしょうか。
しかし、今日はそんな憧れのナパ・ヴァレーのワイン「オテロ」を、1年頑張った自分へのご褒美として開けてみました。
日本の国旗をモチーフにデザインされたというこちらのラベル。日の丸を表す赤の“O”の下部が重なる部分に“Yountville”(ヨーントヴィル)の文字があります。
“Napa Valley”というAVAの記載に隠れがちですが、ナパ・ヴァレーにはさらに16のAVAがあり、多様な土壌や気候、地形条件によって様々なテロワールが存在しています。
そのAVAの一つであるヨーントヴィルは、ナパ・ヴァレーの中心とも言えるオークヴィルの南隣に位置します。ナパ・ヴァレーのワインには、果実の甘さが強く感じられるものもありますが、ヨーントヴィルのワインは比較的冷涼な気候から引き締まった酸やエレガンスを感じられるのが特徴です。
このオテロもまだ若さの残る黒系果実の中から、爽やかな酸やカベルネ・ソーヴィニヨン由来の確かな清涼感が伺えて、非常にエレガントな印象です。
また驚いたのは、予想を上回るほどのカシスやダークチェリーなどの濃密な果実味。そしてゆっくり飲み進めたときに感じる、ココアパウダーやバニラビーンズを伴うリッチな味わいには、思わず頬がほころんでしまいます。
今回は2016年ヴィンテージをテイスティングしたのですが、実は翌年の2017年は収量が少なくこのオテロは生産されなかったそう。今年の内に手に取っておいて良かった……。
やはり憧れのナパ・ヴァレー。口に含んだときは、心が洗われ、気持ちが高揚しますね。
冒頭で触れたゴルフも、新しいパターなんかを手に入れたら、それだけでやる気が倍増してしまいそうです。
今年1年、ワインには大変お世話になりました。来年も少し背伸びをした美味しいワインをたくさん開けるためにも、小さなチャレンジをたくさん重ねていきたいと思います!
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