ワインの味わいが変わる?ワイングラス「ザルト」を検証

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公開日 : 2021.2.26
更新日 : 2023.7.12
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2020年3月よりエノテカで取り扱いを始めた、100%ハンドメイドで作るオーストリアのグラスメーカー「ザルト」。

そんなザルトグラスの良さとは一体何でしょうか?使い心地、飲み心地はどうなのか、ワインのプロが検証してみました!

目次

スタッフの紹介

ザルトの輸入担当の笠原さん、広尾本店でバーを担当する舟橋さん、通販事業部で企画制作を担当する井出さん。この3名で比較テイスティングを行いました!

※比較テイスティングは同一ワインをザルトグラス、別のメーカーのグラスを使用して行いました。使用したワインは全て3000円前後の価格帯です。

笠原亮さん

舟橋摩祐さん

井出智也さん

ザルトってどんなグラス?

お客様からの反響も大きいのですが、エノテカで取り扱うようになったきっかけを教えてください。

笠原:5年ほど前から、海外出張で生産者の元を訪れてテイスティングをする際にそこで使われているグラスがザルトのことが多くなっていることに気がつきました。

当時はそれが「ザルト」というグラスメーカーであることは知らなかったのですが、すごく良いグラスだなと…。

特にブルゴーニュやピエモンテなどの生産者が使っていたので、確認しそこから交渉を始め、すんなり取引できたというわけではなく、約2年の交渉を経て取り扱うようになりましたね。

井出:私もピエモンテ出張に行った際に、生産者がザルトのグラスを使っているのが印象的でした。

笠原:まず大きなきっかけとしては生産者が、しかも繊細さを表現したい生産者が使っていたことですね。

舟橋:これまでエノテカではグラスの輸入を行っていませんでしたよね。

笠原:そうなんです、それも取り扱いを始めた理由の一つです。これまでエノテカはワインだけを輸入して販売していました。

けれど、我々がやりたいことはワインを売ることだけではなくて、楽しい経験や美味しい瞬間を提供することだと思うんです。

素晴らしいグラスがあって、我々が販売するワインを素晴らしく表現することができるのであれば、輸入して販売するというのは自然な流れでした。

ユニバーサルグラスからテイスティング開始!

早速、ユニバーサルグラスを使って、リースリングの比較テイスティングを行いました。

舟橋:同じワインでも、ザルトのグラスの方は、果実味に両立する伸びやかな酸が印象的で、よりシャープな印象を受けました。ワインの様々な要素がグラスの中で大きく表現されているように感じられます。

笠原:ザルトは、果実のニュアンスや酸を強く感じたのと同様に他の要素、果実の甘みやミネラル感など様々な要素も強く感じることができました。

もう一方のグラスは、果実の凝縮感や香りを強く感じました。

井出:そうですね。一方のグラスは、果実味の部分がしっかりと感じられて、酸ももちろん感じるんですが、果実味の後に酸が縦に伸びるような順番で感じられました。

ザルトで飲むと、果実のボリューム感というよりは酸や骨格の部分が率直に感じられて、広がりを感じました。

笠原:同じワインだけれども、これほど個性の違いが表れていることに驚きましたね。

全ての要素をシャープに感じることができる

次にブルゴーニュグラスを使用して、ピノ・ノワールの比較テイスティングを行いました。

井出:ザルトで飲むと果実味も酸もタンニンも、アタックから余韻まで、全ての要素を感じることができるなと思います。

なので、余韻に果実味の要素が感じられて、より伸びやかな味わいだなと感じます。

舟橋:ワインの様々な要素を立体的に見ているような感覚で、奥に潜む微かな香りや味わいまで繊細に感じられますね。

もう一方のグラスはワインの親しみやすい部分がより引き立つような印象で、香りや味わいの要素が折り重なるように感じられます。全体的に丸みを帯びて感じられますね。

笠原:丸い…その表現は確かにそうですね!香りも味わいも全てにおいて丸みを感じたのはもう一方のグラスですね。

ザルトで飲むと、全ての要素において、丸というよりもシャープに感じられたのが印象です。

改めて比べるとグラスによる違いがよく分かりますが、どっちが良い、悪いではないですよね。要は個性ですよね。

井出:ただ、ザルトのほうがいろんな面が見えてきて、生産者が表現したいことがグラスの中で表現されているのだろうなと感じます。

舟橋:生産者が好んで使っているというのがよくわかりますね!

グラスの特性を感じる!

最後はカベルネ・ソーヴィニョンのテイスティング。ボルドーグラスを使用して行いました。

井出:このボルドーグラスは特に同じワインなのに、別のワインを飲んでいるように感じられました。

一方のグラスで飲んだ時のほうが凝縮した果実味や力強さを感じて、個人的にはザルトより品種の個性を体感できて良いかなと思います。

ザルトで飲むと凝縮感も全て穏やかで、エレガントに仕上がりすぎるかなと…。

舟橋:その違い、よくわかります!

ザルトの方が、果実味の部分が穏やかでよりエレガントに感じられますし、好みになるとは思うのですが、ザルトで飲むことで見えてくる部分がありますね。

笠原:そうですね、好みの差になってきますよね。

このブドウ品種の個性をギュッと出しているのは一方のグラスで、ブドウ品種どうこうではなくて、あらゆる点に関してありのままに表現されているのはザルトですね。

井出:このワインはどちらのグラスで飲んでも違った面を見ることができて美味しいですが、もっと安価なワインをザルトで飲むとネガティブな面や足りない面が強調されそうな気がしてしまいました。

舟橋:確かにそうですね。グラスを選ぶ一つの目安として、購入したワインの価格帯も挙げられるのでしょうか?

笠原:ザルトのグラスを使うのなら一定の香りの強さがあるワインが良いかもしれないです。香りが弱いワインは別のグラスで飲んだほうが、より引き立ててくれるかもしれません…。

ただ、これは現時点での仮説にすぎないので!もっと安価なワインをこうやって比べてみたらどうなるかも気になってきました。

舟橋:おもしろそうですね!

ワインライフがワンランクアップする!

井出: ちなみに、ザルトって持っていますか?

笠原:持っていますよ!ユニバーサルグラスとブルゴーニュグラスを持っています。

ザルトのグラスを買ってからワインライフがワンランクアップした気がするんですよ!ただ、洗うときは緊張します(笑)

井出:手入れの仕方について気になっています!割るのが怖くてなかなか手が出せなくて…。

笠原:私は1年以上使っているけどまだ割っていないです。

舟橋:意外とバーで使っていても割れないですよ!落としたりしない限りは。食洗機もかけられますしね!質感が柔らかく、不思議ですが、手になじむような感覚さえあります。

井出:なるほど…見かけによらず丈夫なんですね!

舟橋:確かに、ザルトのグラスはとても薄いので飲むときに緊張感があります。背筋が伸びるといいますか。

井出:良いグラスで飲んでいるなという感じがありますね!自然と丁寧に飲みたくなります。

笠原:自宅で使っていて1年以上割れていないと言いましたが、ただ正直割るのは怖いです(笑)

なので、良いワインを飲むときはザルトを選んで、1000円台のワインの時は違うグラスで良いか…と自然と使い分けをしてしまっている気がします。

これで私のワインライフはいいのか?と今回飲み比べをしてみて思いました。

井出:比べて飲んだのが初めてでしたが、こんなに違うんだと驚きました。

もちろん余裕があれば全てのグラスが欲しいですが、ブルゴーニュやピエモンテのワインが好きなので、まずはブルゴーニュグラスを購入しようと思います。

舟橋:比べることで更に魅力が感じられましたし、ザルトの特性を改めて実感しました。グラスの薄さ、緻密に設計されたフォルムにより、ワインの印象がこれほど変わることにも驚きました。

ハンドメイドかつ、この仕上がりで1万円以下と考えるとお買い得ですよね!

笠原:ハンドメイドなのにどうしてこれほど安くできるのかなと思いますよね?

実際にグラスメーカーとコミュニケーションをとる立場として思うのは、僕がコンタクトをとるのってオーナーのお兄さんか弟さんのどちらかなんですよ。

井出、舟橋:へぇ!!

笠原:二人で会社を切り盛りしているので、何かお願いをすると手が回らず「ごめん、できない」ということもありますが、ただ良いグラスを作るのは約束する!というようなスタンスです。

いい意味で無駄をそぎ落としながらやっているので、この価格でこのクオリティのグラスを提供できるんだと思います。

9000円のグラスを安いと捉えるのか高いと捉えるのか、体験した前と後では全く変わってくると思うので、まずはお試しいただけると良いなと思います。

舟橋:店頭でもグラスの販売をしていますし、併設のバースペースでもザルトを使用しワインの提供をしているので、ぜひ一度体感していただきたいですね。

まとめ

ワインのプロも驚かせた異なるグラスを使ったテイスティング。

グラスによってここまで味わいに違いがあること、そしてザルトのグラスがワインの個性を表現するグラスであることがお分かりいただけたでしょうか。

ワインを飲むうえで「グラスに投資をすること」も、ワインを飲むのがさらに楽しくなる一つの手段なのかもしれません。

ご自宅のワインタイムをワンランクアップさせてみませんか?

ザルトの商品一覧はこちら

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