侮られがちな名脇役「サンソー」の特徴

サンソー

サンソーというブドウを知っていますか?

あまり知名度のあるブドウではありませんが、南フランスではブレンドに欠かせない品種となっており、近年は南アフリカなどのニューワールドを中心にサンソーの古樹から造られる高品質なワインが注目を集めています。

今回はそんな名バイプレーヤー「サンソー」の魅力についてお話します。

サンソーの特徴

種類 黒ブドウ
主な産地 南フランス、コルシカ島、南アフリカ
香り ラズベリー、ザクロ、フレッシュな赤系果実
味わい しっかりとした酸、軽やかな味わい

サンソーは地中海沿岸で広く栽培される黒ブドウ品種で、乾燥に強く温暖な気候を好みます。

房がしっかりしていて機械での収穫に向き、果実も大きく収量が多い経済的な品種です。そのため、古くから世界中で栽培されていました。

十分なサンソーの香りを引き出すには収量を制限することが重要で、近年は他のブドウ品種に植え替えられることもあり栽培面積は減少しつつあります。

現在は主にフランスのラングドック・ルーションやプロヴァンス、コルシカ島、チリや南アフリカなどで栽培されています。

南フランスではブレンドの補助品種として味に複雑味を出すために重宝されている一方で、南アフリカなどのニューワールドでは高樹齢のサンソーから高品質なワインが生産され、注目を集めています。

サンソーは果皮が薄いためタンニンが少なく、しっかりとした酸が特徴で、造られるワインはラズベリーやザクロなどのフレッシュな果実の香りがします。

また、ロゼワインや赤ワインにブレンドされ、ワインに酸味と赤系果実の香りをもたらす役割があります。

主な産地

サンソーは諸説あるものの、フランスのラングドック・ルーションが起源の品種と考えられています。

前述のように地中海沿岸を中心に広く栽培されており、南フランスはもちろん、北アフリカやレバノン、イスラエル、南アフリカ、チリでも栽培されています。

イタリアではオッタヴィアネッロ、南アフリカではエルミタージュというシノニムでも知られています。

南フランスでは、主にブレンド用の補助品種として栽培されているものの、南アフリカでは単一で仕立てられることが多く、それぞれの地域でサンソーの魅力を活かしたワイン造りがされています。

南フランス(ラングドック・ルーション、プロヴァンス)

サンソーの産地 ラングドック・ルーション

サンソーの起源と考えられるラングドック・ルーションは、暖かく乾燥した地中海性気候でブレンド用の品種としてグルナッシュやシラー主体のワインに、ムールヴェードルやカリニャンなどの補助品種とともに使われています。

有名なアぺラシオンではミネルヴォワやコルヴィエールに、赤系果実の香りと酸味を足す目的で使われています。

同じく温暖な地中海性気候と北から吹くミストラルという風から乾燥した気候のプロヴァンスでは、ロゼワインにもブレンドされています。

南アフリカ

サンソーの産地 南アフリカ

南フランスと同様に穏やかな地中海性気候を特徴とする南アフリカ。豊かな日照量と乾燥した環境はサンソーの栽培に適しています。

南アフリカではサンソーはエルミタージュと呼ばれ、南アフリカを代表する品種「ピノタージュ」はサンソーとピノ・ノワールの人工交配から誕生しました。

経済的なブドウ品種であり、南アフリカの気候も栽培に適していたため、かつてサンソーは広く植えられ、栽培面積が1位だったこともありました。

ワインに求められるものが量から質へと変化していくにつれ、多くの畑は他の品種に植え替えられましたが、かつての影響から現在でも南アフリカには高樹齢のサンソーの畑が存在しています。

樹齢の関係で収量が少ないながらも、高品質なサンソー100%のワインが造られ、脇役から一転、脚光を浴び再注目されています。

まとめ

ヨーロッパではサンソー単一でワインに仕立てられることは少ないので、名脇役の実力が分かり辛いかもしれません。

サンソー単一で造られるワインを見かけたら、ぜひ手に取ってみてくださいね。