プロのソムリエさんが自宅でワインを楽しむコツやプロのテクニックを紹介するコラム。
第21回目は「タヴェルナ グスタヴィーノ」のソムリエ、小笠原さんです。
すぐに真似できちゃうソムリエならではの楽しみ方は必見です!どうぞお見逃しなく。
【プロフィール】小笠原雅美さん
池尻のイタリアンレストラン「ドマーニ」に料理人として入社。同じくして東北沢にあるイタリアン「ヴィナイオーリ・ダ・マーニ」(現在はウメ皿)に料理の修業に。
その後、南青山「ラ・ロッタ・セレステ」入社し、この頃からカメリエーレとしてワインの勉強を始める。そして同店にて店長代理兼ソムリエに就任。
恵比寿「ラ・コッレツィオーネ東京」を経て、京橋「タヴェルナ グスタヴィーノ」 の店長兼ソムリエに。現在は銀座に移転。
こんにちは。銀座一丁目「タヴェルナ グスタヴィーノ」で店長兼ソムリエを務める小笠原雅美と申します。
今回はいつでも簡単にワインを美味しくするテクニック“ワイングラスのリンス” についてお教えしたいと思います。
えっそれだけ?!と思うかもしれませんが、実用的で慣れてくると所作もとてもプロフェッショナルに見え、友人などにもちょっとした自慢になりますよ。
イタリアで学んだテクニック
この技法は、イタリアのヴェネト州にあるアマローネで有名な「アレグリーニ」を訪れた後、近くのレストランに招待していただいた時に知りました。
そのお店ではソムリエさんが流れるような手つきで、全員分のグラスを、提供する同じワインで“洗うようにリンス” していました。
何をやっているのかと思い、聞いてみると「100%、このワインの香りを楽しむのならこのようにワインでグラスを洗うのが1番良い」と教えてくださいました。
その時に味わったワインの美味しさ、その感動は今でも忘れられません。
リンスのやり方
リンスの仕方はとても簡単です!
開けたワインを少しグラスに注ぎ(テイスティングの量くらい)、グラスの底から回すようにグラスの内側をまんべんなくリンスしていきます。リンスに使ったワインはホスト側のテイスティング用として飲んでも良いですね。
ワイン専門店のようにグラス用の洗浄機やグラス用の無臭のタオルなどは自宅では用意しづらいと思います。さらに、棚に長く入れていると棚の木の香りなどもグラスに付いてしまっています。
ワイン本来の香りを楽しむためにもぜひ一度お試しください!
まとめ
実際に私が務める「タヴェルナ グスタヴィーノ」でもこのテクニックは全てのお客様に実施しています。あまり他のお店では行っていないのでお客様の目や表情が、このテクニックを初めて見た時の私のようなリアクションで驚かれています。
ちょっとしたテクニックですが、ぜひ実践していただき、ワイン本来の味や香りを楽しんでいただきたいです。
サル~テ~ !(乾杯)