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第49回 Dimension ~多彩に広がるソーヴィニョン・ブラン

石田博
石田博
石田博氏のテイスティングノート
公開日:2020.7.1
更新日:2020.7.1
奇怪な用語が飛び交うワインテイスティング。フルーツや花ならまだしも、スパイスに、ミネラル、焦げ香??しまいには動物臭?!ですが、これにはきちんと意味があるのです。ソムリエ目線で、毎回難解なテイスティング用語や表現などを解明!
あなたもイメージを膨らませてテイスティングに挑戦してみてはいかがでしょうか。
ソーヴィニヨン・ブランは世界中のワイン産地で必ずみつけられる、大変ポピュラーな品種です。それはシャルドネを凌ぐといってもよいほどです。
栽培、醸造のしやすさ、明確な個性、ハーブ・スパイスを多用する現代の料理とのペアリングなど様々な理由が相まってのことです。
ニュージーランドは国ごとソーヴィニヨン・ブランですし、アメリカ、チリ、オーストラリア、南アフリカでも多くの産地でみつけることができます。本家フランスでも、ロワール、ボルドーだけでなく、南仏、シュッド・ウエストまで栽培されてます。イタリア北部、オーストリア南部、スロヴェニアでも、秀逸なソーヴィニヨン・ブランが生まれています。モルドヴァ、ルーマニアもそのポテンシャルが注目されています。
ソーヴィニヨン・ブランというと、はっきりとしたグリーンノート(ハーブ、芝、緑野菜など)が特徴です。グラッシー(芝)なワイン=ソーヴィニヨン・ブランと認識されています。サンセール(フランス)はその典型でした。チリのレイダ・ヴァレーのソーヴィニヨン・ブランは芝の香りがかなり強調されていました。
しかし今日ではグラッシーな個性は抑えられるようになり、産地ごとに多様な個性のソーヴィニヨン・ブランが定着してきました。加えて、「猫のオシッコ」と表現が定番でもありましたが、もはや死語となりました。
ボルドーやカリフォルニアのように木樽を使用する場合もあります。さらにソーヴィニヨン・グリやソーヴィニヨン・ミュスケといった派生品種もチリやカリフォルニアでは使われたりもします。
このように産地ごとの特徴が表れながらも、品種として明確な個性がある、というのがソーヴィニヨン・ブランの魅力です。
味わいにもヴァリエーションがあります。柑橘のフレーヴァー際立つクリスプなものから、なめらかで厚みのあるものまで多彩です。
そんな世界に広まったソーヴィニヨン・ブランで別格の個性を示しているのがプイィ・フュメです。サンセールのロワール対岸に位置し、シレックスと呼ばれる石灰岩質の畑からヴォリューム豊かな味わいの白を産出します。ブラインドでしばしばシャブリと間違えられるミネラル感は世界でもここでしか生まれない個性です。

Dimensionなワイン

パスカル・ジョリヴェのプイィ・フュメ2018は、純潔で、熟度の高さを感じますが、落ち着きと深みもあります。マスカットやキウイ、スターフルーツ、フレッシュペア(洋梨)と果実香が豊富で、木の芽やレモングラス、白胡椒、さらに麝香のような香りもあり詳細に富んでいます。
味わいはメロウなタッチ、果肉感があり、厚みのあるボディ。しっかりとした酸味が緻密さと活力を与え、苦味と果実香、スパイスのトーンな味わい全体を後半にかけて広がりをもたせます。
このように風味、味わいが広がりをもつ状態を、「ディメンション、ディメンショナル」と表現します。
私がソムリエを務めるL’aubeの初夏メニュー、冷製サーモンときゅうり、ライム、ウイキョウの爽やかな香りの前菜と合わせたいと思っています。

今回紹介したワインはこちら

可能な限り自然な状態でワイン造りを行うことをモットーとし“ソーヴィニヨン・ブランの魔術師”と称されるパスカル・ジョリヴェ。
ブドウは手作業で選別され、温度調節されたステンレススチールタンクで天然酵母と共に発酵。さらにそれぞれの畑の相違点や類似点を余すところなく表現する為に、区画ごとに醸造を行っています。
こちらは、プイィ・フュメの特徴をピュアに表現した1本です。
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石田博
石田博

合同会社 Soupless 代表、レストラン ローブ ソムリエ、社団法人 日本ソムリエ協会 副会長 1969年生まれ。数々の国内ソムリエコンクールを優勝。2000年には、第10回世界最優秀ソムリエコンクール第3位。2011年 厚生労働省 現代の名工、2014年11月 内閣府 黄綬褒章受章。同年 第7回全日本最優秀ソムリエコンクール優勝。2015年アジア・オセアニア 最優秀ソムリエコンクール優勝。2016年第15回世界最優秀ソムリエコンクール セミファイナリスト2016年6月より目黒雅叙園顧問。同年6月30日にレストラン ローブを開業。

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