本当は教えたくない!ソムリエが教える缶詰とワインのお手軽ペアリング

プロのソムリエさんが自宅でワインを楽しむコツやプロのテクニックを紹介するコラム。

第2回目は「ハイアット セントリック 銀座 東京」のソムリエ、石橋さんです。

すぐに真似できちゃうソムリエならではの楽しみ方は必見です!どうぞお見逃しなく。

【プロフィール】石橋 大輔さん

ホテル西洋銀座にてキャリアをスタート。「バローロ」に感銘を受け、イタリアやフランス各地のワイン畑を巡り造詣を深める。
ハイアット セントリック 銀座 東京 NAMIKI667 では開業よりワインの選定や企画に携わる。モットーは、カジュアルに楽しむワイン。

こんにちは。ハイアット セントリック 銀座 東京 NAMIKI667 でソムリエを務める石橋です。

僕が紹介するのは、自宅で簡単に楽しめるワインと「缶詰」のペアリングです。

今の時期、外食をせずに自宅で日々の食事をとられる方も多いと思います。毎日のレシピを考えるのは大変ですよね。

そこでこの回では、缶詰で手軽に楽しめるペアリングをお教えします。

毎日の生活に手間をかけず手軽に楽しめる「缶詰ペアリング」で、少し息抜きの時間を作ってはいかがでしょうか。

簡単!缶詰ペアリング

僕は仕事柄、ワインの試飲をしたりペアリングを試したりするのですが、お店で行うには時間も限られますし、僕は試飲でもしっかり飲むタイプなので結構酔うんですよね(笑)

酔うと仕事をしたくなくなってしまうので、自宅で料理を作って試すこともよくあります。

若い時は一人暮らしで、キッチンも狭く、オーブンなんてなかったので作れる料理は結構限られました。当然、一人分ですし。

そんな時に辿り着いたのが「缶詰ペアリング」です。

昔は缶詰といえばチープなイメージが強かったのですが、今では、非常にクオリティーが高く、牛肉の赤ワイン煮込みやウニのコンソメジュレなど種類も豊富です。

通販でも販売されていて、簡単に手に入るので実際に試したことがある方も多いのではないでしょうか。

今回は「缶詰ペアリング」をするときのセオリーと、意外なペアリングを紹介します。

缶詰ペアリングのポイント

肉料理には赤ワイン、魚料理には白ワインと言われていますが、缶詰の場合、基本的に濃い味付けが多いので、それよりも料理(缶詰の商品写真の色)とワインの色を合わせることを優先しましょう。

また、缶詰の調理法(ボイルなのか炭火焼きなのか)によって、樽熟成のワインなのか、そうでないのか、味付けに使われているスパイスやハーブとワインの味わい、香りを合わせるとペアリングがうまくいきます。

缶詰の場合、使用材料が記載されているのでそれを見て決めると良いでしょう。

具体的には、白ワインの場合、シンプルな塩味ベースのものにはシャルドネ、味付けにレモン等の柑橘系フルーツが使われているものは酸味のあるリースリングが良いでしょう。

また、レモンよりもハーブの風味が強い場合は、ソーヴィニョン・ブラン、ドライフルーツやハチミツが味付けに入っている場合はセミヨンやヴィオニエが合います。

いろいろな商品が販売されていますが、その中でも僕のおすすめ「缶詰ペアリング」をご紹介します。

まず一つ目は、鶏肉の缶詰でニンニクやオリーブオイルに漬け込み、旨みが出た料理とのペアリングです。

この場合は、甲州がピッタリで、特にシュール・リーのものがおすすめです。

鶏肉の程良い塩味と甲州ワインの穏やかな酸味、鶏の旨味が溶け込んだオイルとシュール・リーによる程良い渋みと旨味がピッタリと合います。

また、シンプルな味わいの缶詰なので、しっかりとワインの余韻を楽しませてくれます。

「赤ワインのほうが好きなんだけど」という方は、これから土用の丑の日もありますし「うなぎの蒲焼の缶詰」と赤ワインのペアリングはいかがでしょうか。

うなぎは魚の中でも動物性タンパク質が豊富で香りが強く、蒲焼は甘みのある味わいに香ばしさもあります。

特に山椒をたっぷりかけるのならば、合わせるワインも煮詰めた果実のような味わいと柔らかなタンニン、ジューシーさが特徴のグルナッシュ、黒コショウのようなスパイシーな味わいが特徴のシラーをブレンドしたコート・デュ・ローヌ地方のワインがよく合います。

コート・ロティやエルミタージュ等、シラーのブレンド比率が高いものよりは、比較的グルナッシュのブレンド比率の高いコート・デュ・ローヌ・ルージュの方がタンニンも柔らかく、シラー特有の動物的な香りも穏やかなので、甘辛いタレと醤油の香ばしい香りを持つ蒲焼とよく合います。

また、熟成したものより、若いワインの方が良いでしょう。

まとめ

缶詰は保存がきくので、好きな時にパカっと開けるだけ!

自宅で簡単にワインを楽しむにはもってこいの食材ですし、いざという時の保存食にもなります。

デイリーワインを普段使いの缶詰で、ちょっとした贅沢ワインにはちょっぴり高級な缶詰を。いろいろなシーンで活躍してくれると思います。

ぜひ、自分にピッタリな缶詰ペアリングを探してみてください!