ブルゴーニュの狙い目!コート・ド・ボーヌ地区

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公開日 : 2020.3.13
更新日 : 2022.5.23
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ブルゴーニュほどテロワールを感じる産地はありません。実際、生産者もこの美しくときに過酷な土地の個性をワインに表現しようと奔走し、飲み手もグラスの中にその証を探し求めています。

ブルゴーニュは「Promised land(約束の地)」と称賛されながらも、春霜、夏の雹、初夏と秋の降雨は最大の脅威となります。これらの問題を解決するための最善の手段となったのは優良畑の開拓、すなわち「サイト・セレクション」です。驚くことにブルゴーニュでは中世のころから修道士達の手によって土地の区分けが行われてきたのです。

目次

優良畑に重要な3つの条件

様々な脅威がつきまとうブルゴーニュにおいて、最良の畑として認められるためには3つの条件が重要です。

まずは斜面の標高について。ベストは中腹で、興味深いことにほとんどのグラン・クリュやプルミエ・クリュが標高250~300mの間に広がっています。なぜ中腹が良いのでしょう。下部は冷気がたまりやすく霜の被害に遭いやすいこと、逆に上部になると気温がわずかに下がるためにブドウの生育が遅くなるためです。

2つ目は方角です。南もしくは南東を向いていること。南西ではなく南東が良いとされるのは朝陽を集めやすいからです。

最後に3つ目は斜度です。急勾配であればあるほど光が集まり熱量アップと水はけの良さが増します。

中世のころにブルゴーニュを開拓した修道士たちはこの条件を知っていたのかどうかは定かではありませんが、今日になってグラン・クリュを調べるとそのほとんどが上記の条件を満たしているのです。

それでは今回フォーカスするコード・ド・ボーヌ地区はどのようなテロワールなのでしょうか。

コート・ド・ボーヌのテロワール

全長25㎞の丘陵に位置し、コート・ド・ニュイ地区よりも穏やかなスロープとなっています。ニュイはピノ・ノワールだけで90%占めるのに対して、ボーヌにはピノ・ノワールとシャルドネといった2大巨頭が君臨します。

グラン・クリュ「モンラッシェ」の影響か、ボーヌというとシャルドネのイメージが強いかもしれませんが実際は、生産量の約60%は赤ワインで、ニュイと比肩するピノが産出されているのです。

近年、ニュイのピノ・ノワールが高騰する中、ボーヌのものは据え置き気味です。そのためブルゴーニュ愛好家が特に注目しているのがこのボーヌなのです。特に話題の3つの村をご紹介します。

ショレイ・レ・ボーヌ村

133haと小さな村で国道D974沿いに位置します。西にはサヴィニレ・レ・ボーヌ村、北にはコルトンの丘で有名なアロース・コルトン村が隣接します。AOCに認定されたのは1970年。赤白ともに生産されていますが、赤ワインが大半を占めています。

AOCとしての歴史がさほど長くないこと、グラン・クリュ、プルミエ・クリュも抱えていないことから、どうしても周囲の村に話題を奪われがちです。しかしブルゴーニュ好きならば決して目を離すことができない魅力的なテロワールを擁しています。

コルトンから続く南東向きの斜面の麓にあり、標高は230~245m。ほとんどのグラン・クリュやプルミエ・クリュが250~300mに位置することを鑑みると、ごくわずかに低い場所に位置することが分かります。またその傾斜は隣接する二つの村と比べると穏やかなことも特徴です。

土壌は大きく3つに分けられます。D974の西側のエリアは石灰岩と鉄分、D974の東側北部は砂利、東側南部は石灰岩と砂礫が中心で軽やかなワインになります。

ピノ・ノワールから造られる赤ワインは、繊細で生き生きとした酸となめらかな渋みが特徴です。マスター・オブ・ワインでもあり「ブルゴーニュの権威」とも呼ばれるジャスパー・モリスは「アロース・コルトン村のワインほど厳めしくなく、サヴィニ・レ・ボーヌ村に似ている」と述べています。

なお、ジャスパー・モリスが「ショレイ・レ・ボーヌの顔」と称賛する生産者がトロ・ボーです。

サヴィニ・レ・ボーヌ村

「レ」は古いフランス語で「側に」を意味しています。直訳では「ボーヌの側に位置する」村となり、その名の通りボーヌ村に面するAOCとなっています。こちらは歴史が長く、22のプルミエ・クリュを擁します。赤・白ワインどちらも産出されますが、栽培の約80%が赤ワインです。

ショレイ・レ・ボーヌと比べると面積が広く346haあります。村の中央を流れるがロワン川がマシフ・サントラルを削り取り、その渓谷には南~南東を向いた傾斜も含まれます。標高は240m~400mと幅広く、傾斜の上部ほど急勾配、下部に行くほどなだらかになります。

広域のためにその特徴は一概には言えませんが、斜面上部はエレガントでデリケートでありながらも長期熟成が見込めるワイン。それに対して下部のワインはチャーミングで若いうちから楽しめるスタイルとなります。

特にロワン川の南側のプルミエ・クリュ(Les Peuillets、Les Narbantons、Les Rouvrettes、Les Marconnets)は砂質が中心で軽やか、隣接するボーヌ村のスタイルに似ています。ロワン川北部のプルミエ・クリュ(Les LavièresやLes Vergelesses)は岩が多く、ペルナン・ヴェルジュレスに似たスタイルになります。

アロース・コルトン村

コード・ド・ボーヌ北部には「コルトンの丘」と呼ばれる独立した小山がそびえ立ちます。ラドワ・セリニ、アロース・コルトン、ペルナン・ヴェルジュレスといった3つの村がこの丘陵の斜面に扇状に広がります。

中でも名声が高いのがこのアロース・コルトン村です。コルトンの丘の東部に位置し、朝陽の恩恵を十分に受けることが出来るからです。特に丘陵上部の標高250~330mは南東向きの急勾配となっています。

この好条件が揃った畑「コルトン」はグラン・クリュとして格付けされており、それ以外にも14のプルミエ・クリュを擁します。

アロース・コルトン村の土壌は全般的に赤みを帯びた褐色土壌が特徴です。赤白ワインともに産出されますがその大半が赤ワイン。ピノの特徴は、色調が濃く、赤系にときは黒系果実を呈します。ストラクチャーのある味わいからは長期熟成の可能性を予感させるスタイルになります。

まとめ

コート・ド・ボーヌと一口に言ってもその違いは歴然。村ごとの特徴を知っていれば、シチュエーションや気分に応じてワイン選びが出来そうです。

高騰するブルゴーニュワインの中で狙い目な産地がこのコート・ド・ボーヌなのです。

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