2020年!ワインにまつわる注目トピックス20【その1】

2020年、今年もさらに美味しく、さらに深く、ワインを楽しんでいただけたら…そんな想いを込めて、エノテカが今注目するワインにまつわるトピックを集めてみました。

20のトピックスを紹介します。今回はその第1弾です。

地球温暖化への取り組み

人は常に気候変動と闘ってきました。そして近年、変化のスピードが私たちの想像以上に速くなっています。

ブドウはテロワールの個性を反映する農作物だけに、気候変動がワイン造りの伝統や習慣さえも変えつつあります。冷涼な産地では、温暖化の恩恵に預かっているところもありますが、それを脅威に感じている産地の数はそれ以上。

現在の銘醸地がより北上し、イギリスや東欧諸国などがワイン大国になる可能性も指摘されています。そのため、先見の明がある生産者は、気候変動の先を見据え、様々な取り組みを実践しています。

その筆頭と言えるのが、スペインを代表する生産者トーレス。2008年から地球温暖化対策を実践しています。

再生可能エネルギーの使用、CO2を減らすための軽量ボトルの導入、カーボン・ニュートラルの取り組みなど、膨大な研究開発費を注ぎながら、温暖な時代にも良いワインを造るための数々の対策に取り組んでおり、世界的にその存在感を示しています。

気候変動がワインにどのような影響を与えるのか?

① ワイン産地の地図が広がっている
以前は考えられなかったイギリス、ベルギー、デンマーク、ノルウェーなどでワイン用のブドウが栽培され始めている。

② より高地の畑が求められる
地球温暖化に伴い、より標高が高い場所でブドウが栽培され始めている。

③ 日照の抑制
これまではブドウをいかに完熟させるかが課題だったが、今やいかに過熟を防ぐかが課題となっている。

④ 異なる品種の検討
歴史的に栽培されてきたブドウがその地では適さなくなる可能性がある。ボルドーでは気候変動に適した新たな7品種が法的に認められるようになった。

⑤ 天候はもはや予測可能なものではない
森林火災や霜、干ばつ、ヒョウなどに常に備える必要がある。

ザ・ニューヨークタイムズ記事より抜粋(2019年10月14日)

スポーツ × ワイン

日本中が熱くなったラグビー世界大会。ビールを片手に白熱した方も多いかもしれません。エノテカでも、ニュージーランド代表選手が試合前に踊る伝統の“ハカ”をラベルにあしらったワインが大人気となりました。

今年の夏は東京で世界的なスポーツ大会が開催されることもあり、自宅での観戦タイムがますます増えそう。お気に入りのワインを片手にスポーツ観戦、という楽しみ方も日本のあちこちで生まれそうです。

新世代の女性ヴィニュロン活躍中!

20年ほど前にはまだまだ少なかった女性醸造家。今でも決して多数派ではありませんが、世界各地でワイン造りの指揮を執る女性が確実に増えています。

レ・ゼリティエール・デュ・コント・ラフォンにて。左から醸造責任者のゴンさん、当主のドミニクさん、お嬢さんのレアさん

ブルゴーニュを例に挙げると、ムルソーの巨匠、コント・ラフォンが手がけるレ・ゼリティエール・デュ・コント・ラフォンでは、醸造責任者カロリーヌ・ゴンさんを始め、当主ドミニク・ラフォンさんのお嬢さんのレアさんなどスタッフがほぼ全員女性!

ドメーヌ・マトロ。三女エルザさん(左)と、次女アデルさん

またドメーヌ・マトロでは、父を継いでエルザ&アデル姉妹が醸造と栽培を担当、ジャン・グリヴォでは長女マティルドさんが父、弟と共にすべての仕事を切り盛りしています。

ブルゴーニュのネゴシアンのポール・ヴァラン氏(アフィニス)は女性の活躍をポジティブに捉えているそう。「味わいにフェミニンさや柔らかさが出てきており、さらなるクオリティが期待できるドメーヌが多い」とか。近年ますます増えてきた女性醸造家が手がけるワイン、これからも注目です!

和食に合う!甘口ワイン

2013年12月にユネスコ無形文化遺産に登録された和食。世界的な食のトレンドも、和食のように素材本来の味わいを生かした料理が好まれるようになっており、ますます和食は世界的に注目を浴びてきています。

砂糖を使う和食に、意外に合うのが甘口ワイン。甘い味つけが多いおせちは、少し甘口のスパークリングワインと相性抜群!甘味のある黒豆やなます、栗きんとんだけでなく、意外にいろいろな食材と合うのに加え、華やかさもプラスされるのでオススメです!

チリ、アルゼンチンのテロワールに注目!

チリといえばカベルネ・ソーヴィニヨンとカルメネール。アルゼンチンならマルベック。常々そう語られてきましたが、このくくりだけで語るのは、今や時流にそぐわなくなっています。

というのも、ブルゴーニュなどと同様、チリやアルゼンチンにも海からの冷涼な風や日照、標高差などの微気候からなるテロワールが存在し、適地適品種栽培が進んでいるからです。チリでは近年、冷涼なリマリ・ヴァレーにおけるシャルドネ、マウレ・ヴァレーでのカリニャンなど、その土地ならではの個性を表現するワインが知られるようになってきています。これからはチリもアルゼンチンも、多様なテロワールに目を向ける時代に突入しているのです。