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ワインショップ・エノテカ東京駅グランスタ丸の内店
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坂本 佳幸
石畳を歩き、畑の風を感じ、醸造所の香りに包まれる——五感で味わう。
ワイナリー訪問記10です!
今回は、ティニャネロの畑とその土壌にフォーカス。
ワインの味わいを決定づける“地面の秘密”に迫ってきました。
畑に足を踏み入れてまず驚いたのは、地面に敷き詰められた白い石材。
砕かれた石が地表から地中45cmの厚さで敷かれており、
これがティニャネロの品質を支える重要な役割を果たしているのです。
白い石材のメリットはこちら。
①果実の成熟をゆっくりと促す
石が太陽光を反射し、ブドウに優しい光を届けることで、急激な熟成を防ぎます。
特にサンジョヴェーゼは繊細な品種で、直射日光だけだと酸味が強く、水っぽくなってしまうそう。
石の反射光でじっくり育てることで、甘く滑らかなタンニンを持つ高品質な果実が育つのです。
②水分量の調整と排水性の向上
キャンティ・クラシコでは規定により人工的な潅漑が禁止されているため、
自然の力で水分バランスを取る必要があります。石が余分な水を排出し、
乾燥時には地中の水分を保持することで、ブドウの根にちょうど良い水分が届くようになっています。
③ 害虫の繁殖を防ぐ
石の層が地表を覆うことで、害虫が繁殖しにくい環境を作り、
ブドウへの被害を抑える効果もあるとのこと。まさに自然の防御壁ですね。
「根は2.5〜3mも伸びるのに、石は45cmで本当に効果があるの?」と疑問に思っていた私。
実際には、石の層がブドウの根に直接働きかけるというよりも、畑全体の環境を整えることで、
ブドウの成長に間接的な良い影響を与えているそうです。
極端な効果を狙うのではなく、繊細なバランスを保つための工夫。
これこそが、アンティノリの哲学なのだと感じました。
グラスを傾けた瞬間、ふわりと立ちのぼるバニラとカシスの香りが、 優雅な第一印象を与えてくれます。口に含むと、シルクのようにきめ細やかなタンニンが舌の上でとろけ、 まるで上質なチョコレートのような滑らかさ。バルサミコのニュアンスとともに 甘やかな果実味が広がり、奥行きのある味わいへと誘います。

ワインショップ・エノテカ東京駅グランスタ丸の内店
坂本 佳幸
資格
JSA呼称資格 ソムリエ、WSET Certified Level3 Award in Wines
好きなワインタイプ
繊細、ブル・ピノタイプ、ブル・シャルタイプ、白ワイン、ピノ・ノワール、シャルドネ、フランス ブルゴーニュ、ドイツ
ストップ!20歳未満飲酒・飲酒運転。
妊娠中及び授乳中の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与える恐れがあります。
ほどよく、楽しく、良いお酒。のんだあとはリサイクル。