ヴァルディカヴァはモンタルチーノの北側に広がるモントゾーリ地区に拠点を構えるワイナリー。創業1953年の家族経営のワイナリーで、創業者であるブラマント・マルティーニ氏はブルネッロ・ディ・モンタルチーノ協会が創立のメンバーの一人です。まだブルネッロが無名だった頃から、この地の発展のために寄与してきました。

彼らの名が世界に知られるきっかけとなったのが、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ初となる単一畑キュヴェのリリースです。所有していた畑の中でも特に「マドンナ・デル・ピアーノ（聖母の大地）」と呼ばれる約8haの単一畑に可能性を見出し、1977年に「ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ・マドンナ・デル・ピアーノ」をリリースしました。同ワインの2001年ヴィンテージがワイン・スペクテータ―で100点を獲得して以降、多様な生産者ひしめくモンタルチーノ中でも揺るぎない名声を誇ります。

ワイナリーでは「偉大なワインはブドウ畑から」という哲学を掲げ、約30haでサンジョヴェーゼ・グロッソのみを栽培。モンタルチーノの伝統と風土に尊敬の念を抱き、自然のバランスに従ってテロワールに正直なワイン造りを行っています。醸造では発酵にステンレスタンクとコンクリートタンクを用い、熟成には50hlのスラヴォニアンオークを使用。造られるワインは力強くふくよかなスタイルで、畑の個性を明確に表現しています。