並外れたエレガンスを体現する、カルトワイン全盛期の牽引者

ブライアント・ファミリー・ヴィンヤードは、オーナーであるドナルド・L・ブライアント・Jr.氏が、弁護士として成功を収めた後、プリチャード・ヒルに設立したワイナリーです。これまで海外への販売はメーリング・リストのみの扱いを貫き通してきたため、限られたマニアにしか知られていませんでした。 1980年代後半、ドナルド氏はヴォカ山脈の麓、レイク・ヘネシーに面したプリチャード・ヒルの標高約250ｍ～330ｍの斜面に約5haの区画を取得しました。今でこそ、コンティニュアムやオーヴィッドなどの優良生産者がひしめくプリチャード・ヒルですが、当時拠点にしていたワイナリーはシャペレのみ。早くからプリチャード・ヒルの秀逸性を見出したドナルド氏は、シャペレがかつて使用していた畑を取得すると、モダン・テクニック（台木、クローン、畝の方角、仕立て、スペーシングなど）を駆使して、カベルネ・ソーヴィニヨンへの植え替えを行いました。 ワインの試作を何年も繰り返した後、1992年に初のヴィンテージをリリース。プリチャード・ヒルのテロワールを見事に表現したワインを生み出しました。1996年はワイン・スペクテーター（2000年時点）で100点、1997年はワイン・アドヴォケイトで100点を獲得し、まさに「カルトワイン全盛期」を牽引するワイナリーとなりました。