第13回 ロゼ

奇怪な用語が飛び交うワインテイスティング。フルーツや花ならまだしも、スパイスにミネラル、焦げ香??しまいには動物臭?! ですが、これにはきちんと意味があるのです。ソムリエ目線で、毎回難解なテイスティング用語や表現などを解明! あなたもイメージを膨らませてテイスティングに挑戦してみてはいかがでしょうか?

1 ニュアンス

ロゼの魅力はその名の通り、その色合いにあります。黒ブドウをプレスし、発酵をさせたものと、赤ワインを作る工程で、ほんのり色付いたところで仕上げたものと、大きく二つのタイプに分かれます。 シャンパーニュにおいては、白ワインと赤ワインをブレンドする方法が認められています。 このように様々なやり方で、異なるタイプのロゼが生まれるわけですが、テイスティングにおいて、それを見分けるポイントはやはりその色合いにあります。

まず、「Rosepetaledecerisier サクラ色のロゼ 」がもっとも淡い、まさにサクラ色をしたロゼです。香りはほとんど白ワインに同系統でさわやかさが特徴となります。プロヴァンス地方のロゼはこのタイプが多く、アペリティフとして楽しまれます。 続いて、「Roseframboiseラズベリーロゼ」。キレイに赤みとピンクが混ざった色合いです。香りは華やかでチャーミング。ロゼとしては最もよくみられるタイプです。 「Rosesaumonee サーモンピンク帯びたロゼ」は、鮮やかなオレンジ色がしっかりとみえるロゼ。ブルゴーニュのマルサネやローヌ南部のタヴェルなどで、香りにスパイスの印象をとることができます。

さすが「色合いに特徴がある」ワインだけあり、まだまだ様々な表現があるのですが、大まかにはこれら3つがベースとなります。

ロゼワインの歴史は大変古く、紀元前ローマ時代まで遡ります。「はじめてのワイン」はロゼといってもよいほどです。 確かに技術の進歩や知識によって、より色の濃い赤ワインができるようになったのですから、自然任せに作っていた頃は、ほとんどは薄いワインになっていたはずです。 だからプロヴァンス地方にはロゼが多いのですね。ローマ人がワインをフランスにもたらしたのはマルセイユ周辺だったのですから。

「はじめてのワイン」でありながら、ファッショナブルなのが、シャンパーニュのロゼです。先ほどとは大きく矛盾しますが、ロゼシャンパーニュは、フランス社交界の貴婦人がたのために作られたものです。 シャンパーニュは 17 世紀後半の誕生の頃から、貴族階級の「モードな」飲み物として珍重されていましたが、さらにその華やかなイメージを高めるべく生まれたわけです。 ロゼワインが比較的廉価なのに対して、ロゼシャンパーニュはそういった背景があったからこそ、豪華なものなのですね。

シャンパーニュ・ルイ・ロデレール ブリュット・ヴィンテージロゼ 2008は、ラズベリーロゼとサクラの花びらのようなロゼの中間的な美しく、輝きのある色合いで、泡立ちの粒が大変細かです。 香りは穏やかですが、上品ながら濃縮感もあります。ルビーグレープフルーツのコンフィ(砂糖漬け)、洋梨コンポート、バラの花びらのコンフィのような香りが気品を与えます。石灰のようなミネラル感は時間とともに、マッシュルームの香りへと発展してゆきます。奥ゆきのある香りです。 味わいはやわらかく、丸みがあり、豊潤な広がりです。キレイな酸味がフレッシュ感、ストレートさと長い余韻を作ります。クリーミーな泡立ちとはっきりとした酸味のバランスがたいへん心地よく、キメの細かいタンニンの深みを残します。

古樹から造られる濃厚なロゼ

ピノ・ノワールのブドウを皮ごと浸けて色合いを抽出した後に発酵させる技術(マセラシオン・ペリキュレール法)を用いて造られる、濃厚なロゼ。瓶内熟成を4年間、澱引き後さらに 6カ月熟成させるという非常に贅沢なロゼシャンパーニュです。
ブドウ:ピノ・ノワール66%、シャルドネ34%

「ロゼ」を感じるワイン

ルイ・ロデレール ブリュット・ヴィンテージ・ロゼ/ ルイ・ロデレール(フランス シャンパーニュ )

10,000 円 (10,800 円 税込)