奇怪な用語が飛び交うワインテイスティング。フルーツや花ならまだしも、スパイスにミネラル、焦げ香??しまいには動物臭?! ですが、これにはきちんと意味があるのです。ソムリエ目線で、毎回難解なテイスティング用語や表現などを解明! あなたもイメージを膨らませてテイスティングに挑戦してみてはいかがでしょうか?

現在、世界中で大変品質の高いスパークリングワインが造られています。そのコストパフォーマンスはシャンパーニュを凌駕するものさえあるほどです。では、スパークリングワインとシャンパーニュの違いは何かというと、緻密さと複雑さ、あと余韻の長さでしょう。それゆえにシャンパーニュは飲み飽きることがなく、食前から食後まで、軽い料理から濃厚なジビエ料理までとあらゆる場面で楽しむことができるのです。
そんなシャンパーニュをテイスティングする際、香りのポイントとなるのが、「酵母」の香りです。シャンパーニュは瓶内で酵母とともに熟成されることにより、イーストの香りが感じられるのです。
まずはパンドミー、もっともシンプルな印象です。そのパンが焼けたような香りがトースト、さらにバターが加わりブリオッシュ。より芳醇で奥行きのある香りです。そして熟成によるスパイス香が備わりパンデピス(ジンジャーブレッド)、といった具合に違った香りが感じられ、シャンパーニュの複雑性を表します。ブリオッシュは、個人的にも好きな香りです。なぜかというとブリオッシュってとてもフランスらしい、グルメな感じがしますでしょ。またパンデピスの香りは、プレステージシャンパーニュや古いヴィンテージに現れますが、これはかなり熟成が進んだ状態を示しており、シャンパーニュ特有の緻密さ、エレガントさとは少し違うスタイルになると感じています。ルイ・ロデレールのブリュット・プルミエは、キラキラと輝くゴールドに、グレープフルーツとコリアンダーなどのスパイスのアクセント、そしてブリオッシュの香りがあります。味わいは柔らかく、円みのある広がりと、きめ細かで緻密な舌触りが大変心地よく、余韻にモカの香りを残します。
アスパラガスのタルトなど野菜料理から、真鯛やスズキのソテーにクリーム系ソースなどしっかりした料理まで幅広く楽しめます。クリスタルは、同様のスパイス香に、オレンジピールの砂糖漬け、やはりブリオッシュの香りがはっきりと感じられます。味わいはさらに緻密でキメが整っています。こういったワインを「フィネス」と表現します。味わいは常にフレッシュ感があり、加えて厚みのあるコクも備えています。余韻にもブリオッシュの香りをみつけることができます。パンにバターの甘く芳醇な香りが加わった香りがあり、クリスタルの奥行きの深さが感じられます。
このようなシャンパーニュを楽しむTPO はいたってシンプル。最良の日に、最愛の人といつもより豪華なグラスで味わってください。
「ブリオッシュ」を感じるワイン
ルイ・ロデレール・ブリュット・プルミエ [ボックス付] / ルイ・ロデレール(フランス シャンパーニュ)
5,440 円(5,875円 税込
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ルイ・ロデレール LOUIS ROEDERER
200年以上家族経営で受け継がれてきた伝統と独自のスタイルで、至高のシャンパーニュを生み出している名門メゾン、ルイ・ロデレール。1876年、皇帝アレクサンドル2世の要望により誕生したクリスタルは、ルイ・ロデレール社が求める希少性、完璧さ、気品を象徴しています。ブリュット・プルミエはルイ・ロデレールのスタンダード・キュヴェながら品質第一の理念が継ぎこまれたクオリティの高い1本です。