【バイヤーが語る】 バローロ屈指のナチュラリスト、カヴァロットの魅力に迫る!

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公開日 : 2021.10.11
更新日 : 2023.7.12
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「王のワインにして、ワインの王」として知られ、世界中の人々を魅了し続けているバローロ。イタリア・ピエモンテ州で造られ、イタリアワインの格付け最高位D.O.C.G.に認定されています。


今回はそんなバローロの造り手の中から、クラシック・バローロの名門と名高いワイナリー「カヴァロット」について、石田バイヤーに語ってもらいました。

クラシック・バローロの名門

【プロフィール】石田敦子 
2002年エノテカ新卒入社。一度退社し、2度の仏ワイン留学。1度目はシャトー・ラトゥールで勤務、2度目はボルドー大学で醸造を学び帰国後エノテカに復職。現在はフランス、イタリア中心のバイヤー担当。ボルドー大学醸造学部公認ワインテイスター(DUAD)。

-今回ご紹介するカヴァロットについて教えてください。


ピエモンテ州カスティリオーネ・ファレット村に22ヘクタールの畑を所有する家族経営のワイナリーです。


この村最高のMGA(追加地理言及)と称されるブリッコ・ボスキスの畑を単独所有していて、ネッビオーロだけでなく、バルベラもボスキスの区画で作るなど、とにかく「ブリッコ・ボスキス命」の生産者ですね。


また、「ナチュラリスト」という言葉がまさにぴったりの生産者で、4代目当主であるアルフィオ・カヴァロット氏の「畑に使用するものはナチュラルなものに限りたい」という考えのもと、独自のオーガニック栽培、病害対策を行っています。


ブリッコ・ボスキスを最高な状態に表現するため、長い伝統を基礎に、日々クオリティの向上に取り組んでいる生産者です。

真のナチュラリストたる所以

-具体的にどんな取り組みをしているのでしょうか?


まず、除草剤や化学肥料、農薬を使用していません。


実は今年、シャルドネの畑すべてを植え替えることを決めています。人気の白ワインでしたし何があったのかと思いましたが、病害に侵されてしまったのだと聞きました。


その病気を防ぐ農薬は実際存在していますし、彼らには知識も技術もある。でも、そこに一切迷いはなくて、“このシャルドネたちの人生に悔いなし”、というスタンスでした。


植え替えと一言で言っても、4~5年生産することもできないのに……。


-驚きの決断ですね!


とても驚きました。同時にとてもカヴァロット家らしいな、と思いました。家族経営のよいところだと思うのですが、家族で話し合って、納得する答えを見つける。自分たちで決めているし、代々そのスタンスがブレることもなくて、いいものを造る、信じていることを貫く。


それってすごく素敵だと思っていて、それはワインに現れますし、実際飲み手としても心地良いと感じています。せっかちな私ですが「忍耐強く待とう」、すんなりそう思えてしまいます。


ピエモンテは、フランスのブルゴーニュのように職人気質で、小規模なワイン生産者たちがたくさんいらっしゃいます。


それぞれの生産者たちの想いや哲学、とても惹かれるものがありますし、”何かの認証=ナチュラル“という簡単な方程式だけではないと常々感じます。


-カヴァロットは認証取得している生産者でしょうか。


1940年代からずっとナチュラルなワイン造りをしていますが、2016ヴィンテージから、認証を取っています。ただ、認証前と後の違いは実際見当たらないです。


カヴァロットは、常にブドウファーストです。


それぞれのブドウをどう育てたら一番良いだろう?と、常に考えていて、実践しています。


樹齢の違い、品種の違いに合わせて、最善を尽くす。その姿勢は、ワインとしてのみならず、人としても素晴らしいと思いますし、信頼できる生産者です。

カヴァロットの思い出

-当主のアルフィオ・カヴァロットさんはどんな方ですか。 


優しい物腰で、少し高めの声、ソフトでありながら、とても強い意志を持っている方だと思います。決して口数が多い方ではないのですが、一つ一つの問いに真摯に答えてくれる方で、メールや電話も常に丁寧です。


アルフィオさんの赤ちゃんが誕生された直後にピエモンテ出張したことがあったのですが、あちこちで他の生産者たちが嬉しそうにその話題に触れていました。


アルフィオさん、愛されてるなぁとすごく感じましたし、この人は、ワインだけではなく人に対しても丁寧だから信頼されるのだなぁとつくづく感じました。


生産者としてはもちろんですが、人としても本当にリスペクトしています。


-カヴァロットのワインについて、おすすめの愉しみ方を教えてください。

 

様々な表情を持っているワインなので、是非じっくり時間をかけて飲んでいただきたいです。1杯だけではなく、1本を誰かと一緒に飲んでこそ、見える景色、感じるカヴァロット・ワールドがある気がしています。


第一印象で何かを急いで探す必要は全くなく、色々味わう中で出てくる香りや味わいの引き出しを宝探しのように楽しんでみてください。私にとっては、素の自分と向き合えるような、心が浄化されるような存在です。


ピエモンテのナチュラリストが造りだす、カヴァロット・ワールドをご堪能いただければと思います。


カヴァロットのブドウ作りに対する熱い想いや、取り組みについて語って頂きました。皆さんもカヴァロット・ワールドをぜひ楽しんでみてはいかがでしょうか。石田バイヤー、ありがとうございました!

カヴァロットの商品はこちら

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