【今日のワイン】これからさらに期待大! トスカーナのメルロ100%「クエルチェゴッペ」
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「誕生日やですき焼きしといたざ、食べね」
(誕生日だからすき焼き作っておいたよ、食べなさい)
25歳の誕生日を迎えたその日、仕事が忙しくそろそろ日付も変わろうかという頃に帰った私を、母がすき焼きを作って待っていてくれました。
醤油と砂糖、そして白だしの旨味と甘味が口の中いっぱいに広がる、母の味。1つ大人になった特別な日の母の味は、いつも以上に、美味しく、ありがたく感じました。
そんなバースデーすき焼きの思い出は、誕生日を迎えるこの時期、毎年鮮明によみがえってきます。今回は、「そのすき焼きに合わせるなら……」と、こちらのワインを開けてみました。
「クエルチェゴッペ」は、イタリアのトスカーナ州、ペトラが造るメルロ100%の赤ワイン。一口目はブルーベリーやカシスの果実味が感じられ、タンニンも豊富なリッチテイストです。
それからゆっくりと飲み進めていったのですが、驚いたのは、15分も経つ頃にはまるで違うワインのように変化したことです。抜栓したての時に感じられた酸味や骨格のある果実味は、時間が経つにつれ口の中で綺麗にひろがるようになり、タンニンもとけ込んできました。
柔らかくまろやか、そして複雑な味わいは、まさにボルドー右岸を思わせるエレガンスさです。
そしてさらに欲を言えば、このトップクラスに上品な味わいを持つメルロは、お取り寄せ飛騨牛を使った贅沢すき焼きにも試してみたくなります。
こちらのワインを造るペトラは、“すべてをゼロから作り出して自分が表現したいワインを造りたい”という哲学から、トスカーナ州のスヴェレートという地でゼロからスタートしたワイナリー。
イタリアのワイナリーとしては歴史がまだ浅いですが、土壌の学者、ブドウ畑の管理者、醸造責任者という3人のスペシャリストを迎え入れるなど改革を重ね、品質がさらに向上しているといいます。これからブドウの樹齢も上がり、10年後20年後がもっともっと楽しみなワイナリーではないかと、勝手にフラグを立てています。
このペトラの哲学は、2年前に福岡でゼロからスタートを切った自分自身に重ねる部分があり、開けるたびに「また頑張らないと!」と思わせてくれます。
こうして今年も1つ歳を重ねた訳でありますが、このメルロのように、さらに品質向上に努めてまいります!
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